この半導体ニュースのまとめ
・ウシオ電機がLED光源搭載のウェハ向け一括投影露光装置の受注を7月より開始
・水銀ランプ同等の照度で高スループットを維持
・パワー半導体やWLP工程の高精度化・環境対応に寄与
ウシオ電機は、ウェハ向け一括投影露光装置「UX-4」シリーズの新製品として、LED光源を搭載した「UX-44101SCB」および「UX-45114SCB」を開発し、2026年7月より受注を開始すると発表した。同装置は、パワー半導体やMEMS、通信・光半導体などの製造工程における露光用途を想定したもので、一括投影方式による高い生産性と精度を特徴とする。
LED化の課題を照度で克服
半導体製造装置では、化学物質規制の強化を背景に、水銀ランプを用いた光源からLEDへの移行が進んでいるが、LED光源は照度が不足しやすく、露光時間の延長によるスループット低下が課題とされてきた。
今回、長年培ってきた固体光源設計技術を活用することで、水銀ランプと同等の照度を実現したLED光源ユニットを開発。それを搭載することで、そうした課題を解消したとする。
バンプ形成やWLP工程に対応
新たに開発された高照度LED光源により、バンプの形成やWLP(ウェハレベルパッケージング)といった高い露光量が求められる工程においても、従来と同等の高スループットを維持できるようになるという。
これらの工程は、パワー半導体や先端パッケージング分野において重要性が高まっており、ウェハ大型化や多層化に伴って露光条件の高度化が進んでいる。
瞬時点灯で稼働効率と寿命を改善
また、LED光源の採用による露光時の瞬時点灯・消灯が可能となる点も特徴となる。これにより、待機時間の削減による稼働効率の向上が見込まれるほか、光源寿命の延長によってランニングコストの削減にもつながるとする。
3D構造や厚膜レジストにも対応
装置性能としては、一括投影方式によるマスクダメージを抑えつつ、120枚/時以上の高スループットを実現するほか、深い焦点深度を持つことから、3D形状の表面や厚膜レジストへの露光にも対応可能であり、先端パッケージや特殊デバイス工程での柔軟な適用が期待される。
環境規制と生産性を両立
同装置は、環境規制対応としての水銀レス化と、生産性維持という相反する要件を両立させた点に特徴がある。水銀に対する利用規制は世界的な流れではあるが、スループットの低下は直接的なコストの増加につながるため、技術的な進化による解決が求められてきた。
今回、同社はLED光源の高照度化によって、そうした課題を解消し、半導体製造工程の効率化と環境対応を同時に進める取り組みを示した形となる。

