この半導体ニュースのまとめ
・ニコンが1.5µm解像度対応のデジタル露光装置を開発
・スループットを65 panels/hour以上へ30%以上向上
・先端パッケージング工程の生産性向上
ニコンは2026年6月5日、半導体デバイス製造の後工程である先端パッケージング向けとして、解像度1.5μm(Line/Space)に対応したデジタル露光装置の開発を進めていることを発表した。同装置は2027年度中の発売を予定している。
先端パッケージング需要の拡大に対応
生成AIの普及に伴い、GPUやHBMといった次世代半導体の需要が拡大している。これに伴い、複数の半導体チップを接続する先端パッケージングの採用が進み、大型インターポーザーやFC-BGA基板における配線工程の重要性が高まっている。
一方で、こうした工程では用途ごとに求められる解像度が異なり、必ずしも最小線幅だけを追求するのではなく、生産性とのバランスが重視されるケースが増えている。
解像度とスループットの最適化
今回開発中の露光装置は、解像度1.5μmに対応しつつ、スループットを従来機「DSP-100」の50 panels/hourから65 panels/hour以上へ向上させることを目標とする。これは30%以上の生産性向上に相当する。
解像度を維持しながらも処理能力を高めることで、パネルレベルパッケージングなど量産工程への適用を見据えた設計となっている。
1.0μm装置との柔軟な使い分け
ニコンはすでに解像度1.0μmに対応したデジタル露光装置「DSP-100」を展開しており、今回の装置はその補完的位置付けとなる。用途に応じて装置を使い分けることで、より効率的な製造プロセスの構築が可能となる。
さらに光学系を交換することで1.0μm仕様としても利用可能であり、顧客の将来的なプロセス変更にも対応するという。
マスクレスでコストと開発期間を削減
デジタル露光装置はフォトマスクを使用しないため、マスク製造コストの削減や設計変更への柔軟な対応が可能となる。これにより、開発リードタイムの短縮や試作効率の向上が可能となることから、同社では、半導体露光装置で培った高解像技術とFPD露光装置の高生産性技術を両立させてきた知見とサービス体制も含め、顧客のニーズに最適な露光装置の提供を行っていくことで、付加価値の高い半導体製造に貢献していきたいとしている。
