この半導体ニュースのまとめ
・村田製作所が100Vdc定格で静電容量2.2μFを実現した車載用途向けMLCCを商品化
・高信頼性・低損失特性により電動化機器での性能向上に寄与
・xEVや産業用途における電源安定性の確保を支援
村田製作所は6月4日、自動車のパワートレインならびにセーフティ機器向け樹脂外部電極チップ積層セラミックコンデンサ(MLCC)として、2012Mサイズ(2.0mm×1.25mm)で定格電圧100Vdcかつ静電容量2.2μFを実現した「BD72A225KE02」を開発し、量産を開始したことを発表した。。電源回路の安定化と損失低減を図ることで、電動化機器向けの性能向上を支援する。
車載電動化で重要性が増すMLCC
MLCCは電子機器における電源安定化やノイズ除去を担う基本部品であり、特にxEVをはじめとする電動車ではその重要性が増している。
近年は特に車両電装化に伴う電力需要の増加を背景に、48V電源システムの採用が広がりを見せつつあり、搭載部品の増加に対する基板スペース確保に向けたMLCCへの小型化と大容量化の両立ニーズが高まりを見せている。
小型化と大容量化を両立
同製品は、独自のセラミック材料と微粒化・均一化の技術を用いたセラミック材料設計を採用することで、2012Mサイズで定格電圧100Vdc、静電容量2.2μFを実現したという。
これにより、定格電圧100Vdc、静電容量2.2μFを提供する従来品である3216Mサイズ(3.2mm×1.6mm)品と比べて実装面積を約51%削減できるようになったとするほか、2012Mサイズの従来品(定格電圧100Vdc/静電容量1.0μF)に比べて静電容量を約2.2倍に拡大できるようになり、外部電極への樹脂使用による基板たわみによる応力の緩和に伴う実装後のクラック(ひび割れ)の発生低減と併せて、実装信頼性の向上を図ることが可能になったとする。
システム性能を左右する電源の安定性
電動化機器では、電源の安定性がシステム全体の性能や信頼性に直結する。特に車載向けでは、振動や温度変化など厳しい環境下での長期使用が前提となるため、コンデンサの信頼性確保は不可欠な要素となる。今回の製品はこうした要求に対応するものであり、電動車や産業機器における電源品質の向上につながるものとなる。
今後も変わらない小型化・大容量・高耐圧・高信頼性ニーズ
同製品は、自動車のパワートレイン/セーフティ機器での活用を想定したもので、同社では今後も自動車向けで求められる小型化・大容量・高耐圧・高信頼性を兼ね備えたMLCCの開発を進め、ラインアップの拡充を通じて自動車の高性能化・多機能化に貢献していくとしている。
また、こうしたMLCCの高性能化ニーズは自動車に限らず、多くの電子機器で求められており、特に消費電力の増加に対応するべく高電圧化が進みつつあるデータセンターなどでも損失改善につながることが期待されるため有用を考えられる。
