本田技研工業は、水冷4ストロークV型4気筒1200ccエンジンを搭載した大型二輪スポーツツアラー「VFR1200F」を3月18日に発売する。価格は157万5,000円。ボディカラーは、「キャンディープロミネンスレッド」と「パールサンビームホワイト」の2色が用意されている。

VFR1200F ※キャンディープロミネンスレッド / ※パールサンビームホワイト

6代目となる新型VFR1200Fは、シリーズ最大排気量の1,236cc V型4気筒エンジンを搭載。ひとつのカムシャフトで吸排気バルブを作動させるユニカムバルブトレインの採用により、シリンダーヘッドのコンパクト化を図り、マスの集中と低重心化を実現した。また、新たに左右対称のシリンダーレイアウトを採用したことにより、車体をスリム化し、優れたライディングポジションを実現。シリンダーバンク角76度のV型エンジンは、28度位相ピンクランクシャフトの採用により、バランサーを搭載することなく一次振動を打ち消し、低回転域では力強くフラットなトルク特性を発揮。高回転域でもスムーズな吹け上がりを実現するとともに、独自のV4ビートとエキゾーストサウンドを生み出しているという。また、スロットルバイワイヤを、ホンダ市販二輪車として初めて採用。電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)を採用し、燃料制御と走行条件に応じたスロットルコントロールを可能としている。エキゾーストチャンバー内に触媒装置(キャタライザー)を装備することで、国内二輪車排出ガス規制に適合させた。

新設計のフレームは、CBR1000RRにも採用されている4分割アルミダイキャストフレームを採用した。新設計のオフセットピボット式スイングアームと組み合わせることで、高速走行時の操縦安定性とスポーティーなハンドリングを両立している。

ブレーキシステムは、前輪には6ポットラジアルマウントのブレーキキャリパーを採用、前後輪連動ブレーキシステムとABSを組み合わせたコンバインドABSを標準装備する。

デザインは、フロントカウルからフューエルタンクにかけて流れるスタイリング。また、カウル表面からビスやボルトなどが見えない外装は、優れた空力性能を実現しているという。シートにはホンダ初となる、一体発泡シートを採用。長時間のライディングでも疲れにくいものとしながら、欧州仕様車に比べ25mm低い国内モデル専用のローシートとすることで、足着き性に優れたポジションとしている。

純正オプションパーツとして、ホンダ初の専用ステーを使わず取り付けが可能なパニアケースと、リアキャリアを装着することで取り付け可能なトップボックスが用意される。全てのケース類は、メインキー1本で開閉が可能。また二輪車専用GPSナビゲーションシステムや標準装備のハンドルグリップ同等にまでスリム化したスポーツグリップヒーター、スポーツスクリーンなどの装着にも対応している。

全長2,250mm×全幅755mm×全高1,220mm、シート高790mm、ホイールベース1,545mm、車両重量268kg、水冷 4ストローク OHC 4バルブ V型4気筒エンジン1,236cc、内径φ81mm×行程60mm、最高出力82kW(111PS)/8,500rpm、最大トルク111Nm(11.3kgm)/6,000rpm、タイヤサイズ前120/70ZR17M/C(58W)、後190/55ZR17M/C(75W)など。

※パールサンビームホワイト / ※キャンディープロミネンスレッド