フィアット グループ オートモービルズ ジャパンは、「グランデ プント (GRANDE PUNTO)」をベースに開発した「アバルト グランデ プント (ABARTH GRANDE PUNTO)」を2009年2月14日より発売する。価格は270万円。また2009年春には「フィアット500」をベースに開発した「アバルト500 (ABARTH 500)」の販売も予定している。併せて、東京、名古屋、大阪、福岡の4都市で順次アバルトディーラーを展開致すると発表した。

アバルト グランデ プント

「アバルト」は、1950年代後半から1960年代に活躍したチューナー、「カルロ アバルト」によるチューニングモデル。1971年以降、アバルトはフィアット傘下となったが、フィアットはアバルトのブランドを独立させ、2007年に「Abarth & C. S.p.A.」を設立(フィアット グループ オートモービルズの100%子会社)。そしてアバルト復活の最初のモデルが今回の「アバルト グランデ プント」となる。

「アバルト グランデ プント」は1,368ccの4気筒16バルブエンジンはターボチャージャーを装備し、最高出力155ps (114kW)/5,500rpm、最大トルク20.5kgm (201Nm)/5,000rpmを確保。6速マニュアルギアボックスを介し、最高速度208km/h、0→100km/h加速8.2秒をマークする(欧州仕様メーカー計測値)。また、インパネに装備された「SPORT BOOST」ボタンを押すと、最大トルクが23.5kgm (230Nm)/3,000rpmまで上昇し、電動パワーステアリングのセッティングもスポーツフィールに変わるというギミックも盛り込まれている。

サスペンションシステムはグランデ プント (フロントはマクファーソンストラット+アンチロールバー、リアはトーションバー) をベースに再セッティング。アンチロールバーは幅を広められ (直径19mm)、フロントスプリングレートを20%高め、車高は15mm低くされた。安全性重視のため、標準装備のESP (エレクトロニック スタビリティ プログラム)は解除できない。ブレーキは4輪ディスクブレーキで、フロントはベンチレーテッドディスクとブレンボ製4ポッドキャリパーの組み合わせとなる。

ボディはトレッドが広くなり(現在日本で販売されているフィアット グランデ プント 1.4 デュアロジックと比べてフロントが5mm、リアは10mm拡大)、17インチ アロイホイールを装備。エアインテークは流量確保のために開口面積を拡大し、サイドスカートとホイールアーチリム、プラスチックアンダーボディなどにより空力性能を高めている。また、フィアットのエンブレムではなく、サソリをモチーフにしたアバルトのエンブレムが装着される。

インテリアはスポーティーなデザインとされ、ステアリングホイールとシフトレバーはブラックレザーにレッドステッチが施される。シートはビルトインタイプのヘッドレストや、ランバーサポートを装備。また、環境面ではベースモデルよりも高いパワーを発生しながら、排出ガスの面で同じ規制をクリアしている(Euro4適合)。

この「アバルト グランデ プント」と発売予定の「アバルト 500」は、2009年1月9日より幕張メッセで開催される「インポートオートサロン2009」で日本初公開となる。また、1月22日よりアバルトのウェブサイトがオープンする。