ビー・エム・ダブリュー ジャパンは、新型「BMW M3クーペ」を9月15日より全国のBMW正規ディーラーで販売を開始すると発表した。M3クーペは6年ぶりのフルモデルチェンジであり、今回のモデルで第4世代となる。価格は996万円。トランスミッションは6速マニュアルのみだが、ハンドル位置は左右から選択できる。

新型 BMW M3クーペ

初代「BMW M3」のデビューは1986年。比較的おとなしいボディに強力なエンジンを搭載し、サスペンションなどを強化、走行性能を向上させるという手法をメジャーにした。特にM3はモータースポーツとの関連も強く、高い人気を誇っている。

今回のM3クーペのベースになるのはBMW 3シリーズクーペだが、パワードーム(膨らみ)の付いたアルミ製ボンネットや、フロントサイドのエアスクープ、専用サスペンションによって下げられた車高など、オリジナルとはイメージも異なる。また、ルーフにはカーボンファイバーを採用し、軽量化と重心の低下を図っている。

搭載されるエンジンは新開発の4L(リッター)V型8気筒。最高出力は309kW(420ps)/8,300rpm、最大トルクは400Nm(40.8kgm)/3,900rpm。特長は、最大トルクの約85%以上を2,000~8,400rpmという幅広い回転域で発揮すること。このV8エンジンは先代(E46)M3の直列6気筒3.2Lエンジンより約15kg軽量化されている。また、ブレーキエネルギー回生システムも採用している。このシステムは、惰走時と制動時にのみ電装品のための電力を発電する仕組みになっており、エンジン・パワーが駆動力を供給している限り、基本的にオルタネーターは停止状態になる。性能は、0~100km/h加速は4.8秒、最高速度は250km/h。EUテストサイクルによる平均燃費は100kmあたり12.4L(約8.06km/L)となっている。

フロント・サスペンションは新設計。リヤ・サスペンションもローワートレーリングリンクを除いたすべての部品が新たに設計されている。これは徹底的な軽量化と剛性のアップを狙ったもので、アルミニウム合金が多用されている。また、フロント・サスペンションには路面からの入力を均一に分散させる補強パネルを備え、走行性能を高めている。ブレーキには、新開発のベンチレーテッド・ドリルド・コンパウンド・ディスクブレーキを採用した。100km/hから停止まで2.6秒、35m以内で停車する。

フロントビュー

リヤビュー

サイドビュー

アルミ製フロントボンネットのパワードーム

軽量なホイールと、サイドのエアスクープ

スルー機構の付いたトランク。容量は420L

V型8気筒エンジンは309kWを発生

ホールド性の高いフルレザーのシート

ハンドル回り