場所や時間を問わず、手軽にモノが買えるようになった昨今、ますます重要性を増しているのが「マーケティング」です。そこで本連載では「導入事例から読み解くマーケティング」と題して、マーケティングを主軸に企業の課題解決を手がけるプラナコーポレーションの取り組みを紹介していきます。

Vol.2では、施策を行った結果どのような効果が得られたのかについて詳しく教えていただきました。

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この方にお伺いしました

株式会社プラナコーポレーション東京 営業部 営業部長  坂本 大輔さん

肩書きは営業でありながらも、営業活動にとどまらずマーケターとして施策をトータルでプロデュースする立ち位置。クライアントと直接議論し、課題の洗い出しから販売戦略のプランニング・提案、制作物のディレクションまで一貫して担当されている。

Vol.1の振り返り/健康食品を扱う食品メーカーの事例

今回お話しを伺った事例について、Vol.1の内容を振り返ってみましょう。

クライアント:健康食品の通販企業
商材:にんにく卵黄
課題:他社との差別点を見出せず、売り上げが伸び悩んでいた
当時のターゲット:若年層〜高齢者層まで、幅広い層
当時の販売戦略:TV・新聞・Webで広告宣伝を打ち、低価格で試してもらうことをフックに販売
市場背景:にんにく卵黄の商品は多数ありライバルの多い市場。すでに他社商品で市場のイメージがついており、選ばれにくくなっていた。
依頼内容:他社と差別化して、売り上げを伸ばしたい

初めは小さい規模で試し、PDCAを素早く回すことを意識しているというプラナコーポレーションのマーケティング。本事例も、依頼から4カ月という凄まじいスピードで初回の番組放送を迎えました。ターゲットを大胆に絞り込み、ユニークな方法でアプローチした結果、どのような反響があったのでしょうか?

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初オンエアで「行けた!」と実感!3か月後には全国展開へ

―初回の放送直後、目に見える効果はありましたか?

はい!初回の番組を放送すると、次々に購入の注文がありまして……目標としていた注文数の120%を達成しました。放送直後から「あ、行けた!」という感触がありましたね。

―すごい効果ですね!クライアント様も喜ばれたのではないですか?

はい、とても喜んでいただけました。クライアント様と一緒に打ち上げもして、喜びを分かち合いましたね。「次はどんなことをしよう」と、先の話も盛り上がりました。一緒に成功体験を積めたということが、私たちもすごく嬉しかったですね。

―初回放送が成功し、その後はどのように展開されていったのでしょうか?

ありがたいことに2回目以降も好成績が続き、150%を達成する回もありました。その後ご予算を1.3倍まで拡大していただき、初回放送の3か月後からは全国で放送することになりました。

―注文数が増えた他にも効果が感じられることはありましたか?

たくさんありました。まず、商品を定価で買ってもらえるようになりました。施策前は、大幅に値下げしたキャンペーン価格で販売することも多かったのですが、それでは利益率が低く厳しい状況だったので、徐々に安売りをやめていきました。その結果、定価の販売でも変わらずご購入いただけるようになりました。

さらに、定期購入や長期リピーターのお客様も増えました。商品自体は変えていないのに、広告手法を変えることで長く愛される商品になったということがとても嬉しかったですね。また、購入してくださった方に向けて、「長生きしたい」というニーズに沿った別商品をご案内するようにしたところ、そちらも売上が伸びました。これはターゲットが明確になったからこその結果だと思っています。

―嬉しい変化ばかりですね!この事例を受けて、クライアント様に変化はありましたか?

これを機に、経営者様が社としての戦略を改められました。施策や広告物などを考える時に、「根拠があればどんどん試す」という方針を取り入れられ、企画部の体制も大きく変えられたと聞いています。PDCAがどんどん回るので、次のヒット商品を生み出しやすい仕組みに変わっていきました。そのおかげで弊社もより一層忙しくさせてもらえるようになりましたね。

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ー発見や課題を吸い上げ、次に繋げるー
その姿勢が、また新しい事例を生み出す

―クライアント様にとって、本当に大きな転機になったのですね。本事例は、なぜ成功されたと思いますか?

購入者アンケートの結果が出たその日に方針を決めて、すぐに試したことが成功に結びついたのだと思います。今回は最初から成功した事例ですが、もちろん一発ではうまく行かないこともあります。そういう時は、またすぐに次の方針を決めて試していくしかないんですよね。ですから、スピード感を持ってブレずに取り組むと言うことが最も大切だと思っています。

―本事例を経て、新しい発見はありましたか?

はい。仮説の段階では、地方にお住まいの方からの反応が高くなると考えていました。でも実際に放送してみると、都市部の方からの購入が圧倒的に多かったんです。小規模でも、まずはテストしてみることの重要性を感じました。

またこの施策を通して、「ターゲットを絞ることで新しい市場は作れる」ということを、身をもって実感しました。これから先も、競合が多い商品には、この手法で取り組んでいこうと思えました。


―逆に、課題になったことがあれば教えてください。

ターゲットを60代〜70代に絞ったため、当たり前ですが中年層や若年層にはリーチができず、「その層に向けて何かできないか」という課題は残りました。そこで対策の1つとして、TV番組で画面にQRコードを表示するようにしたところ、そこから40代〜50代の方も反応してくださるようになったんです。60代以上向けの番組ですが、多い時は40代〜50代の方が全ご注文の3割以上を占めることもあったほどです。

ターゲット以外の方が購入してくださると分かったのは大きな収穫で、クライアント様も驚かれていましたね。メディアの変化に対応していくことの大切さを感じました。また、今では新たに開発された若年層向けの化粧品のお手伝いもさせていただいています。


―結果を出し続けているから、そのようにしてお仕事がどんどん広がっていくのですね!

はい。ありがたいことにこのクライアント様以外でも、継続して複数の施策に携わらせていただいていることが多いですね。また、新規のクライアント様の場合も、既存のクライアント様が経営者同士のコミュニティでご紹介くださったり、お取り引きのある印刷会社・放送局の方からおすすめしていただいたりと、ご紹介からお声がけいただけるケースが非常に多いです。

―クライアント側から見て、プラナコーポレーションにマーケティングを依頼する意義はどこにあると思われますか?

戦略や方針を決めてからご依頼いただかなくても、まずは丸投げで頼ってもらえる点は強みの1つだと思います。 「売れないんだけど、どうしたらいい?考えて!」「新しい商品を作るから、売り方を一緒に考えて!」など、まずはご相談いただけたら、お話を伺ってご提案させていただきます。私たちのことを、自社内のマーケティング部のように活用していただけると嬉しいですね。

また、これまでの話にも出ましたが、PDCAを素早く回せる点にも自信があります。初めから100点満点の方法を見つけるのは難しいので、まずは小さくテストをして、PDCAを回しながら最適な形を見つけていくことが大事だと思っています。そのサイクルを加速させることが得意なので、早く結果を出したいという企業様には価値を見出していただけると思います。

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マーケティングの力で企業を、地方を、そして日本を発展させていく

―今後、マーケティングを通してどのような未来を実現していきたいですか?

長期的なことで言えば、マーケティングを通じて地方の活性化、さらには日本の発展を目指したいです。例えば地方の名産品は、過疎化や後継者不足などの問題で廃れてきているものも少なくありません。しかし今は、現地に行かなくてもモノが買える時代です。マーケティングによって、さまざまな場所に届けられるんです。価値あるモノを、もっと知って・買ってもらうということは、日本の文化を守っていけますし、より発展させていくことができると思っています。
より直近のことで言うと、たくさんの施策を実践し、これまでになかったような成功事例をもっともっと生み出していきたいですね。どんな企業も、生き残っていくためには常に拡大し続けることが必要です。そのためにマーケティングは欠かせません。

人の文化は変わりませんが、メディアの使い方は時代によって変わっていくので、私たちがその都度最適な方法を探し、先を見据えてご提案をしていきたいと思っています。そのことで、クライアント様や日本経済の力になりたいです。

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≪今回の事例の成功のカギ≫
・ターゲットを絞ることで、新しい市場を生み出すことができる
・まずは小規模でテストし、素早くPDCAを回すことが成功に繋がる

消費者ニーズと商品がマッチすれば、売上は上がっていくもの。ただ、今回の事例ではそれだけに留まらず、リピーターが増えたり、適正料金(定価)で購入してもらえるようになったりと、様々な価値が生み出されていました。プラナコーポレーションのマーケティングは短期的な売上向上の戦略ではなく、モノの価値を高め、使う人の満足度を高めてくれる可能性があると言えるでしょう。この力を生かして、企業や地方、日本がより活性化されることを期待したいですね。

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プラナコーポレーションでは、新規獲得からリピート育成まで、ビジネスの広告・販促をトータルでサポートしています。グループ会社では通販事業や店舗運営、コールセンターや物流拠点といったフルフィル対応、海外進出のサポートまで、事業領域は多岐に渡っており、そこで培われたノウハウをマーケティング事業にも最大限活用。多くのビジネスを成功へと導いています。

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なぜ坂本 大輔さん はプラナコーポレーションに?
Interviewee
今回お話を伺った坂本さんは、元々デザイナー志望だったとのこと。デザイン業務の中で、制作をすること以上に「なぜこのデザインが選ばれるのか」「その背景にある心理」が気になるようになり、それを会社に伝えたところ、異例の異動で営業に転身されたのだそう。
そこから、数々の施策を通して実践的にマーケティングのスキルやノウハウを身につけ、今ではプランニング〜制作まで一貫して関わるプロのマーケターとして活躍されています。

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