プロ野球のスタープレイヤーが集結し、ファンの心をときめかせてくれる「真夏の球宴」が近づいてきた。『マイナビオールスターゲーム2025』の舞台は、京セラドーム大阪(7月 23日)と横浜スタジアム(7月 24日)。セントラル、パシフィック両リーグで今シーズン前半に活躍した選手たちが夢舞台を彩る。
今年のファン投票においての一番人気は外野手の森下翔太(阪神/77万8130票)、2位も同じく外野手の万波中正(北海道日本ハム/75万8826票)。現在、各セ・パ両リーグで首位を走るチームの主力選手が上位で選ばれた形だ。
そんな中、今年はスワローズから大西広樹のみが出場予定。どんな活躍を見せてくれるのか―。
石山泰稚選手が出場予定も、まさかの出場辞退!?
これまでに、ヤクルトスワローズからも数多くの人気選手がオールスターゲームに出場している。チーム最多出場は古田敦也の17回(1990~2006年)で、ルーキー時代から17年連続出場を記録。そこに金田正一14回、若松勉11回と往年の名選手が続く。
過去4年では以下の選手が出場している。
例年、スワローズから多くの選手がオールスターゲームのメンバーに選出されてきた。しかし、今年はファン投票選出ゼロ。監督推薦により石山泰稚(投手)ただ一人が選ばれる状況となった。
石山は今シーズンに入ってからクローザーとして奮闘。それが評価されて推薦を受けたのだが、まさかの事態が生じた。左内腹斜筋肉離れにより7月12日に石山は1軍登録抹消、オールスターゲーム出場も辞退。代わりに、リリーフ投手の大西広樹が昨年に続き出場メンバーとなった。
代役・大西広樹のリベンジに期待!
2019年秋にドラフト4位指名でスワローズに入団した大西は、ルーキーシーズンから1軍開幕メンバーに名を連ね、中継ぎ投手として徐々に力をつけ昨年ブレイク。60試合に登板し9勝1敗1セーブ23ホールド、防御率1.34の好成績を残した。今シーズンも25試合1勝2セーブ6ホールド、防御率0.37(7月21日時点)と存在感を示している。
「2年連続の出場となり嬉しいですが、石山さんの救援投手でもありますのでスワローズの代表として恥じないピッチングをしたい」と、大西は謙虚に、そう話す。
最速152kmのストレート、変化球もシュート、フォーク、スライダー、カットボール、シンカーと多彩。それらを投げ分けるだけではなく打者のタイミングを外す術も身につけている。昨年のオールスターゲームではホーム神宮球場のマウンドに上がるもパ・リーグの打者に打ち込まれ4失点を喫した大西。今年はリベンジを果たしたい!
オールスターゲーム2025の醍醐味とは?
時代の流れとともにオールスターゲームの在り方も変化している。 「人気のセ、実力のパ」と言われた昭和時代は、対抗意識が強かった。人気薄とされたパ・リーグの選手たちが躍起になって闘ったからだ。しかし、いまやセ・パに人気の高低はない。「勝ちにこだわる」という雰囲気は薄まっている。
それでもプロ野球ファンが「真夏の球宴」に胸をときめかせるのはなぜか? 理由は2つあるように思う。
1つは、独特な「お祭り感」。
普段は敵同士の選手たちが、オールスターゲームではベンチをともにし力を合わせて闘う。阿部慎之助(巨人)、三浦大輔(横浜DeNA)、藤川球児(阪神)が並び立ち采配を振るうのだ。また、万波中正(北海道日本ハム)、村林一輝(東北楽天)が快打を放ったなら、リバン・モイネロ(福岡ソフトバンク)、平良海馬(埼玉西武)らが笑顔で拍手を贈る…そんな光景は公式戦では見られない。いつもは左右スタンドに分かれる応援団が、隣り合わせで球団旗を靡かせるシーンも実に新鮮。まさに“球宴”なのである。
もう1つは「夢対決」。球界を代表する投手と打者の力勝負だ。
村上頌樹(阪神)vs.山川穂高(福岡ソフトバンク)
ライデル・マルティネス(巨人)vs.清宮幸太郎(北海道日本ハム)
今井達也(埼玉西武)vs.佐藤輝明(阪神)
宮城大弥(オリックス)vs.牧 秀悟(横浜DeNA)
そんな今年の交流戦では見られなかった「夢対決」が実現するなら興味深い。チームの勝ち負けよりも、お祭り気分で豪快な野球を楽しむ。そこにオールスターゲームの面白さがある。
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