世界最大規模の総合航空貨物輸送会社フェデックスの日本法人(以下、フェデックス)では、世界中に荷物を確実かつ安全に届けるため、数多くの社員が業務に励んでいます。その社員の皆さんが生き生きと活躍できるよう、スキルアップやキャリアアップの支援制度に力を入れている同社。今回は、それらを活用して目標の実現や昇進の道を歩む、3名の社員の方々にお話を伺いました。

キャリアを磨く、輸送サービスのプロフェッショナル

フェデックスは、220を超える国と地域に輸送サービスを提供。「すべてのお客様に最高のフェデックス体験を」をお客様との約束に掲げ、輸送プロセスに関わる各部門のプロフェッショナルが迅速かつ信頼性の厚い仕事をしている。フェデックスは、誰もがその能力を存分に発揮できる職場環境を提供し、教育プログラムやトレーニングで社員のスキルアップとキャリアアップを後押しする。

フェデックスでキャリアを磨くと決めた理由

清政 那帆さん/通関部

2021年4月入社。通関部に所属し関西国際空港内のフェデックス施設に勤務。学生時代にフェデックスの通関部でインターンを経験し、プロフェッショナルな業務に魅力を抱き入社を決める。入社2年目で国家資格の通関士の資格を取得。社内の教育プログラムも積極的に受講中で、将来は管理職を目指している。

清政さんは、入社以来高い目標を掲げ、社内のトレーニングや教育プログラムを積極的に受講して、自身を高め続けています。2021年4月、千葉県のオフィスに新入社員全員が集まり行われた入社式の日に、ロールモデルに出会ったことが、成長意欲を持つきっかけだとか。

「輸送業務部門のシニアレベルの管理職の一人が、新入社員に向けてメッセージを贈って下さいました。その方は、集配担当ドライバーからキャリアをスタートさせて30年以上勤務し、今のポジションでは海外の従業員の管理から他部門との連携など多くのプロジェクトを推進されています。これまでフェデックスで実にさまざまなチャレンジを重ねてきたことを教えて下さり、その話を聞いて、自分も将来はフェデックスの事業に貢献できるようになりたい! と思いました」

清政さんは関西空港内のフェデックス施設に併設されているオフィスに勤務し、輸入通関業務を担当。入社当時は、税関との書類のやりとりや、お客様との連絡のサポート業務を行っていました。この仕事で一人前になりたいという思いから、入社2年目で国家資格である通関士の資格を取得。現在は、日本に向けて輸送されてくる物品を輸入するにあたり問題がないかを書類審査し、お客様が支払う関税の計算や通関手続きのための書類の作成やチェックを行う通関士として活躍しています。

「通関士の資格を取るための勉強は大変でした。実は入社1年目にも挑戦したのですが惨敗し、その後1年間は勉強の日々が続きました。対策は会社が加盟する通関業連合会提供の教育プログラムを受講しましたが、先輩方からのアドバイスや解説など、多くのサポートを頂いて合格できました。通関士になってからも、知識のアップデートは必要で、継続的に外部の講習を受講しています」

現時点での目標は、今の業務でスキルアップを続け、その経験を元にビジネスの拡大により貢献できる部門に異動すること。

「フェデックスには社内公募制度があり、空いているポジションへの異動に挑戦できます。私は営業部やマーケティング部に挑戦したいのですが、そのためには大学卒業の資格が必要です。フェデックスには社員が職務のパフォーマンス向上を目的にして外部の講座や大学での勉強をする際、会社が学費を補助してくれる制度があるので、それを利用して大学への編入も考えています。そして、最終的には管理職を目指しています」

熱心に勉強を続ける清政さんは、会社が提供するプログラムも積極的に受講しています。今後のキャリアパスを考える上でサポートになるプログラム『Ramp Up』は、部門の枠を超えたネットワーク構築と、職場での適応性を養い、自己認識を高めることが目的のプログラム。そして清政さんは現在、管理職を志す社員が取り組む『Advance into Management (以下、AiM)』プログラムを受講中です。AiMは管理職が自分に適しているかどうかを見極め、管理職の役割に必要な基本的なリーダーシップの能力について理解を深めるためのプログラム。自発的な学びのアプローチを採用しており、受講時期は自身で決められるため、将来を見据え自分に合ったペースで進めています。清政さんはほかにも、会社提供のオンラインラーニングで、自己啓発やプレゼンテーション、英語でのパブリックスピーキングのスキルを学んで業務に役立てています。

どんなときでも背中を押してくれる仲間と環境がある

中司 加奈子さん/通関部門スーパーバイザー

通関部門のスーパーバイザーとして、関西国際空港内のフェデックス施設に勤務。2000年、派遣社員としてフェデックスのキャリアをスタートさせ、’07年に正社員として入社。産休育休を経たのち、当時新設されたスーパーバイザー職に応募。管理職となるための社内プログラムを受講後、’23年に同施設で初のスーパーバイザーとなる。

「私は管理職を希望していたわけではなかったのですが、自然な流れで今のポジションに就いています。このような展開を味わえているのは、フェデックスの企業文化と職場環境があってこそだと思います」 

そう話す中司さんは、2000年に派遣社員としてフェデックスの仕事を始め、その7年後に正社員に。産休育休を経て、現在はチームをリードし、従業員のケアも行うスーパーバイザーを務めています。

「輸送サービスは世の中の皆さんの生活にもたらす影響が大きく、業務に就いていると、自分は世界の一部になっていると感じる場面が多々あります。このことが、私が仕事をするうえでのモチベーションです」

派遣社員時代は、集配業務を行う部署で業務に関するコーディネーションを担当。その後、周りの勧めもあり、’07年に正社員として入社します。

「当時の職場の皆さんが声をかけてくれて、正社員になることへのチャレンジを応援してくれたのです。正社員として採用されてからは、輸出入の際に必要な書類の準備や税関とのやりとりなどを担当し、入社2年目からはチームリーダーを務めました」

そして、’11年5月からは産休と育休を約1年取得。このときも、チームメンバーの気遣いに感激することが多かったとか。

「休んでいる間はプライベートに専念できるように、職場から電話が入ることは一度もありませんでした。仕事の心配はしなくて良いという優しさなのですが、こちらとしては少し寂しかったほど。復帰後の仕事では、子どもを保育園に早く迎えに行かなければと思いながら、仕事は切りのいいところまで終わらせたい気持ちから迷うこともありました。そのような時も、職場では『早く帰って』と無理強いする雰囲気もなく、私の姿勢を尊重してくれる点もありがたかったです。育児中の社員だけでなく、社内には介護をしているメンバーもいて、様々な状況を抱える社員全員が働きやすい制度や環境が整っていると思います」

この時期に、リーダーとしてチームをまとめることで、仕事への自信を身に付けていた中司さん。そのなかで、社内に設けられたばかりのスーパーバイザー職の募集を知り、心が動かされます。

「以前、周囲から『管理職を目指さないの?』と言われたことを思い出しました。育児もあるし何かと忙しいし、私は『やらない』『できない』理由を探す癖があるのですが、このときはステップアップにチャレンジしてみようと思えました。新設された役職ということもあり、子どもをもつ女性がスーパーバイザーの役割を担うことも初めてでしたが、前例がないのに周囲は積極的で、『やってみましょうよ!』と応援してくれました。これもフェデックスならではの企業文化だと思います」

昇進に向けて、社内のプログラム「AiM」を受講。プログラムは管理職がメンターとなってアドバイスを行ったり、上級管理職とディスカッションをする機会もあり、そこで多くの気づきを得たという中司さん。

「私はこのプログラムで、職場での人と人との結びつきが果たす役割の大きさを豊富に学び、貴重な体験をしました。現在のスーパーバイザーとしての役割にもプログラムで学んだことを反映し、管理職と従業員の間に入るクッションのような役割で両者をつないでいけたらと思います」

また、会社のジェンダーやダイバーシティに関する委員会にも参加してイベントの運営をサポートするなど、積極的に人と関わるようにしているそうです。

「私は、職場の仲間や人とのつながりから現在の位置に導かれました。子どもの有無や性別などにとらわれず全従業員が能力を発揮できる、ポジティブな職場環境があるフェデックスだからこその体験です。今後も、従業員と会社の間に入り、それぞれの能力向上に貢献していきたいです」

興味がある分野でのキャリアアップができる、それがフェデックス

金重 祐之さん/輸送業務部門スーパーバイザー

2003年、集配担当ドライバーとして入社し横浜の営業所に勤務。入社以来英語の学習を継続し、通信制の短期大学と大学で経営と心理マネジメントについて学ぶ。社内公募制度を積極的に活用して複数の部門で経験を積み、現在はマネージャーとともにチームをリードするスーパーバイザーとして活躍中。

中途採用で入社し、集配担当ドライバーとしてキャリアをスタートさせた金重さん。当初は「この職務をずっと続けたい」と思っていたものの、キャリアアップに精力的な上司との出会いによって考えが一変。管理職になることを目標に、自身を磨く努力を始めます。まずは、社内の授業料サポート制度を活用し、仕事に役立てるためのスキルアップを行い、さまざまな部門への異動を実現させています。

「フェデックスに入社したのは、知人が勤務していて働きやすい職場だと誘われたことがきっかけです。横浜営業所での勤務当時は、大学でビジネスについて学んでいた上司がいたことに大きな刺激を受けました」

そして自身でも勉強をスタートさせた金重さん。すると上司は熱心にアドバイスを送り、週末も学習面のサポートをしてくれたとか。

「上司と話すうちに自分も、こういう風に人を育てる仕事ができるようになりたいと思いました。自分のキャリアがあるのは、この上司のおかげです。勉強は、まずは外部の英語学校で英語学習を始めて、現在も続けています。学習費用は会社のサポート制度で賄えています。継続的な英語学習でTOEICのスコアを上げ、仕事に必要な国際的な資格にも合格しました」

2015年、「多くの部署で業務を学びたい」という思いで社内公募制度に応募。フェデックスは航空輸送とトラック輸送で世界に荷物を配送しますが、当時トラック輸送の部門だったこともあり、空港での業務に関わることにあこがれを持ち、成田国際空港に拠点を置く輸送業務部門への異動を叶えます。

「ここでは主に、貨物機への貨物搭載や取り下ろし業務について指示する役割を担いました。空港業務は国際的で英語をより使うので、英語の勉強には力を入れて継続しました」

その後’22年には、大口の法人顧客に対する輸送サポートを行う部門に異動し、千葉県内のオフィスに勤務。輸送準備や必要な書類作成などのサポートを行いました。そして’25年の現在は、輸送業務管理部門に戻りスーパーバイザーのひとりに。念願のステップアップを叶えて、貨物を扱う従業員の勤怠管理やケアも担当しています。

「キャリアアップと並行して、この10年間は勉強も続けてきました。管理職となるための社内プログラム『AiM』の受講はもちろん、業務委託に関連する人員のマネジメントや、社内のチームビルディングで役立つ経営管理を通信制の短期大学で学び、卒業後は4年制大学に編入して心理マネジメントを専攻しました。このように勉強を続けられた理由は、学費を会社の制度ですべて賄えたことや、会社の勤務時間がしっかりと決まっている点が大きいです。周囲の理解やサポートと、試験前などには勤務シフトの調整ができるのもありがたかったです」

’22年になると、IATAディプロマ(国際航空貨物取扱士資格)の危険物コースにも合格。部署内で資格保有者数が決まっているなか、自ら手を上げて取得に臨みました。危険品にあたる物品の輸送案件を扱う際に必要な知識を獲得し、より高いレベルで業務を行うことができているそうです。

「さまざまな挑戦を重ねてきた今だから言えることがあります。それは、何かに挑んで失敗しても、良い経験になるということです。これからキャリアを培う若い人たちには、まずはゴールや目標を決めて、そこに向かってチャレンジをしてほしいです。自分は、そういう若手メンバーが働きやすいよう職場の環境を整えてサポートしていきたい。お客様の輸送ニーズは多様化していて、これまで扱った経験がない物品の輸送の相談もありますが、それをどう実現できるかを考え、安全に輸送する提案に取り組みたい。多くのビジネスを獲得し、会社を大きくすることに貢献したいです」

最終的には、スーパーバイザーの上の管理職のポジションを目指すと言う金重さん。継続的な勉強を礎に得た実力に磨きをかけ、挑戦はまだまだ続きます。

新たな可能性をフェデックスで見つける! 輸送部門に43名の新入社員

今年4月1日に行われたフェデックスの入社式には、輸送業務部門に入社した新入社員43名が顔を揃えました。そのうち、女性の割合は4割。世界で約50万名の従業員を擁するフェデックスは、職場での多様性と包括性を推進しており、すべての従業員が能力を発揮できる環境を積極的に整えているのです。新卒入社の従業員は入社後に配属先が決まるのではなく、それぞれの業務の専門職として入社する点もフェデックスの特徴。興味がある分野や、やってみたいと思う仕事を専門的に学んで身に着けることで、やりがいが生まれ、自身のキャリアアップについても考えられるようになります。

[PR]提供:フェデックス