多くの男性が気になる体の変化といえば「薄毛」です。最近では男性型脱毛症を指す「AGA」という言葉もすっかり一般的になりました。巷ではさまざまなAGA対策が紹介されており、実践したことのある人もいるのではないでしょうか。たとえばシャンプーを変えてみたり、食べ物を工夫してみたり、帽子をかぶるのをやめてみたり……。 でも、本当にそうした対策は効果があるものなのでしょうか。 そんなギモンについて、今回はAGA治療の長い歴史を持つイースト駅前クリニック 秋葉原院の宮路貴晶 院長にずばり教えていただきました!
宮路院長にお話をうかがう前に、まずはマイナビニュース会員を対象に行なったアンケート調査の結果をご紹介します。
「薄毛やAGAについて、今、または将来的な悩みや不安を感じたことはありますか」という質問については、「今すでに悩んでいる・不安に感じている」という方が41.3%、「今は悩んでいないが将来が不安」という方が26.7%と、約7割の男性が悩みや不安を感じているようです。
一方で、「薄毛に対する対策やAGA治療をしている、またはしたことがあるか教えてください」という質問に対しては、「している・したことがある」が52.9%にとどまり、「したことがない」が47.1%という結果に。
約7割の人が悩んだり不安に感じているにもかかわらず、対策や治療に取り組んでいる人は半数しかいないのです。不安で悩んでいるなら対策しようという流れになりそうに思えますが、なぜしていないのでしょうか。
その理由について、30代や40代の方からは「まだ深刻な悩みではないから」という回答が見られました。たしかに、将来に不安はあっても現在まだ薄毛になっていないのであれば、「気になってからでいいか」と思うのかもしれません。一方で、「何をしていいかわからない」や「効果が出るかわからないから」といった回答も。こちらは「対策したいけれど、きちんと効果が出る方法がわからない」から対策できていないということのようです。
薄毛・AGA対策というと、昔からさまざまな方法が語られてきました。アンケートで具体的に実践している対策について聞いたところ、さまざまな方法があがりましたが、本当にこれらは薄毛・AGAに効果があるのでしょうか。ここからは、そんな気になるギモンをイースト駅前クリニック 秋葉原院 宮路院長に聞いてみます!
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イースト駅前クリニック 秋葉原院 宮路貴晶 院長
2004年03月東邦大学医学部医学科卒業。聖マリアンナ医科大学 皮膚科学教室 任期付助教、町屋皮フ科クリニック 院長、堀之内ハーモニー皮膚科 院長、大手町皮膚科 診療アドバイザーなどを経て2021年06月イースト駅前クリニック秋葉原院 院長就任。 |
ーーさっそくですが、アンケートであがった薄毛対策「シャンプーを自然由来のものに替えた」や「帽子をかぶらない」「ドライヤーをかけない」「食べ物で工夫する」「頭皮マッサージ」について、宮路先生にずばりジャッジしていただきたいと思います。
宮路院長:はい。早速ですが、すべて×ですね。
ーーえぇ!? まさかの全部「✕」ですか!?
というのも、「AGAの対策になるのか」と「髪に良いか」はまったく違う話なんです。後ほどご説明しますが、AGAになる理由ははっきりしているので、髪をいたわったからといって完全に防げるものではありません。
ーーそうなのですね……。
宮路院長:ですが、AGA対策をしたうえで、髪に良いことをするのもまた大事なので、ここからは、「AGAの対策にはならないが、髪や頭皮のケアとして良いかどうか」という観点でお答えしますね。
ーーありがとうございます。では質問していきます!
宮路院長:自分に合ったシャンプーを選ぶことは、髪や頭皮にとって良いことなので「〇」です。というのも、人によって髪質や頭皮の質が異なるからです。頭皮は色によって4段階に分かれます。青みがかかった頭皮は血行が良く頭皮環境が正常、白っぽい頭皮は乾燥しています。黄色っぽい頭皮は皮脂が酸化しており、血行があまり良い状態ではありません。赤みがかかった頭皮は炎症を起こしていて、一番良くない状態です。
頭皮の状態があまり良くない人は、洗浄力が強すぎるアルコール系の界面活性剤入のシャンプーは避けた方がいいでしょう。乾燥肌の人は乾燥肌用のシャンプーが適しています。全体としておすすめなのは、低刺激のアミノ酸系界面活性剤を使用したシャンプー。添加物も頭皮に刺激となってあまり良くないので、自然由来のシャンプーに替えるのはおすすめといえます。
ちなみにお風呂の入り方も重要で、入る前にブラッシングして髪の汚れを落とすといいでしょう。髪に汚れや埃が付着したままゴシゴシ洗うと、髪や頭皮にダメージを与えてしまうからです。ブラッシングが難しいなら、せめてしっかりお湯ですすいでから洗うようにしてください。お湯の温度は頭皮に刺激を与えすぎないよう、少しぬるめくらいに設定しましょう。
宮路院長:帽子をかぶることが直接髪に悪影響を与えるかと言われると、「×」ですね。ただ、蒸れると髪に雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。蒸れた状態をずっと放置するのは髪にとっては良くないので、通気性の良い帽子を選ぶなどして工夫してください。また、きつい帽子をかぶるのも良くありません。血行が悪くなったり、髪が引っ張られて牽引性の脱毛を引き起こす原因になります。
一方で、夏場は帽子をかぶることで紫外線を防げるというメリットも。紫外線は頭皮の真皮にまで到達し、毛母細胞や毛包幹細胞を損傷させる可能性があります。冬なら乾燥を防ぐ効果も期待できますから、適切な帽子を選んでかぶることは悪いことではありません。
宮路院長:おそらく、ドライヤーの熱が髪に悪いのではないかと思われているのでしょうが、実際は自然乾燥させる方がずっと髪に悪いので「×」です。濡れた状態が続くと頭皮の常在菌が繁殖してダメージになってしまいますし、水分と一緒に髪の内部にあるタンパク質も流出してしまいます。入浴後はできるだけ早くドライヤーをかけて髪を乾かしてください。もちろん、熱風をあまり髪に近いところからあて続けるとダメージになる可能性もあるので、15センチから20センチ離してまんべんなくあてるようにしましょう。なお、ドライヤーの前にしっかりタオルドライしておくのが大事です。タオルをごしごしこするのではなく、押さえるようにして水分をとってください。
宮路院長:これは「〇」ですね。バランスの悪い食生活は、AGAの進行を早める可能性があります。たとえば肉ばかり食べて野菜を食べないとか、脂っこいものばかり食べるとか、そういった生活は動脈硬化などにつながり、頭皮に悪影響を与える恐れがあるのです。
髪に良い食べ物は、タンパク質です。動物性ではなく、豆腐や納豆など、できれば植物性のタンパク質をとるようにしましょう。あとは髪の成長を促進する亜鉛も大事ですが、亜鉛は食事で十分な量をとるのが難しいのでサプリなどを併用するといいですね。
宮路院長:適度なマッサージは血流が良くなり、髪の発育に影響する毛母細胞に栄養が供給されやすくなるため、「〇」。頭皮だけでなく、実は首周りや肩のマッサージもおすすめです。というのも、これらの筋肉の緊張が和らぐことにより首の血流がよくなれば、頭皮の血流にも良い効果があります。もちろん、やりすぎにはご注意くださいね。
ーー髪や頭皮にオススメのケアを聞いてきましたが、AGA対策としては、すべて「✕」ということで、かなりショックを受けている読者の方も多いかもしれません。宮路先生、そもそもAGAの原因は何なんでしょうか。
宮路院長:AGAは、「AndrogeneticAlopecia」の略称です。「Androgen」は「男性ホルモン」。この名前のとおり、原因となるのは男性ホルモンの一種なんです。AGAが起きる流れとしては、まず男性ホルモンのテストステロンが「5αリダクターゼ」という酵素と結びつき、「DHT(ジヒドロテストステロン)」というホルモンに変換されます。このDHTが毛包に存在するホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)に結合することで頭皮のヘアサイクルを乱し脱毛を促してしまうのです。
ーーということは、男性は誰もがAGAを発症する可能性があるわけですか?
宮路院長:はい。薄毛は遺伝することが判明しています。薄毛の原因の約80%は遺伝によるものだと報告されています。最も大きな要因となるのが、毛包のホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)遺伝子です。ホルモン受容体の数は人によって異なり、その数が多ければ多いほどAGAの発症リスクが高まります。
ーー年齢と共に薄毛になっていくのはなぜでしょうか?
宮路院長:AGAは進行性で、ある日いきなり発症するものではありません。先ほどの一連の流れが徐々に進行していき、ある日気づくわけです。髪質が変わってきたなとか、ヘアスタイルがセットしにくくなったな、とか。
ーーAGAの原因はよくわかりました。では、AGAを治療するにはどうすればいいのでしょうか。
宮路院長:現在は内服薬による治療が主流です。そもそもDHTが生成されてこなければ、アンドロゲンレセプターと結合して脱毛につながることもありません。そこで、DHTの原因となるテストステロンと5αリダクターゼの結合を、薬によって阻害するのです。
宮路院長:日本の厚生労働省から認可されているAGA治療薬はプロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)の2種類があります。5αリダクターゼにはI型とII型がありますが、プロペシアはII型5αリダクターゼ、ザガーロはI型・II型5αリダクターゼの働きをブロックします。これらはAGAの進行を抑制する薬で、積極的に発毛を促す薬ではありません。進行が進み、発毛を促したい場合は、このいずれかの薬に加えて「ミノキシジル」という薬を使用します。
ーー気になるのは価格ですが……。
宮路院長:フィナステリドであれば月額3,000円台から始められます。デュタステリドでしたら月額6,000円台、ミノキシジルを併用すると月額1万円はかかります。
ーーやはり強い薬の方が価格は上がるのですね。
宮路院長:そうですね。だからこそ、気になったら早めに診察を受けていただきたいです。早く始めれば価格も抑えられますし、何より気持ちの部分でも安心感を得られます。
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ーーAGA治療を受けられるのはどんな方が多いですか?
宮路院長:以前は中高年の方が多かったのですが、最近はネットで情報を入手しやすくなったこともあり、20~30代の若い方が増えています。まだAGAの兆候が見えない方も「将来に備えて今から予防したい」といらっしゃいますよ。
ーーイースト駅前クリニックの特長を教えていただけますか。
宮路院長:イースト駅前クリニックは2008年に開院しました。AGA治療を行う専門クリニックとしては長い歴史があり、累計300万以上の診療実績があります。
宮路院長:全国に40院あり、すべての院が駅徒歩3分圏内の場所にあります。予約は不要で、お薬は最短10分で処方されるので、コンビニ感覚で気軽に通院できるのが特長です。また、初診や再診は無料なので、かかる費用はお薬代のみ。初回はトライアルプランとして1日あたり50円(税抜)でプロペシア(フィナステリド)※1 がお試しいただける初回トライアルプランもご用意しております※2。イースト駅前クリニックはAGAだけでなく、ED治療や医療ダイエットなど、男性のお悩みをトータルでサポートしています。
※1:国内正規薬のプロペシアジェネリックの処方となります。
※2:1ヶ月限定となります。大阪4院と提携院では実施しておりません。また、トライアルプランや他割引との併用はできません。
宮路院長:もちろん、誰もがAGAを治療しなければいけないわけではありません。AGAは命に関わるわけではないですし、気にならないのであれば治療する必要はないでしょう。ただ、薄毛や抜け毛が気になって精神的にストレスや不安を感じるのであれば、ぜひお気軽にお越しいただければと思います。誰しも、自分に自信を持ってイキイキと過ごしている姿が一番魅力的ですから。
ーー治療をすることで、気持ちの面でもいい変化が期待できそうですね。本日はありがとうございました!
多くの男性が気にするAGA。その原因は男性ホルモンと遺伝であるため、髪に良いとされる方法では防げません。ただ、現在はAGAのメカニズムが反映しており、治療も可能な時代です。最近、抜け毛が増えてきたとか、好きな髪型ができなくなったなど、薄毛が気になってきた方は、お近くのイースト駅前クリニックに気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか。
取材協力:イースト駅前クリニック 秋葉原院
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