家事の手間を減らしてくれる食器洗い機は、忙しい現代人の強い味方。筆者自身、結婚してすぐに卓上式を導入してその後はビルトインと、通算20年以上、ほぼ毎日使い続けています。もはや食器洗い機なしで、わが家の家事は回りません。
とはいえ不満がまったくないわけではありません。いま使っているのは幅45cmの一般的な引き出し式。食器44点が洗えることになっていますが、筆者は調理で使ったまな板や鍋、フライパンも食器洗い機で洗いたいので、まず一度では入り切りません。結局、残った食器は翌朝まで持ち越し、朝食分とまとめて洗うため、1日2~3回、食器洗い機を動かす日もあるほどです。
さらに引き出し式は、食器を入れる順番にも工夫が必要です。現在の食器洗い機は下カゴに食器を入れてから上カゴをセットするタイプなので、上カゴに入れたいものは後回し。結果的にシンクにはいつもコップやお皿などが置かれていて、なかなかきれいに片付きません。
「もっと大容量の食器洗い機があれば、もっとラクになるはず……」。これが憧れのミーレに踏み出そうと決意したきっかけです。
日本のキッチンにもMieleビルトイン食器洗い機が
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筆者は家電ライターとして、日々多くの家電の取材をしたり、実際に使ってきたりしてきました。その中で食器洗い機を取材する機会もありますが、やはりドイツ生まれのミーレは一線を画していると感じます。スタイリッシュなデザインはさることながら、キッチンの足元までたっぷり使える大容量、3段のカゴを引き出せるフロントオープン式、ヒーターを使わない乾燥方式など、使用中の食器洗い機とは大きく違うのです。
「ミーレがあれば、キッチンライフが変わるかもしれない」。そんな思いが強くなる一方、そもそもわが家の一般的なシステムキッチンで、現在の食器洗い機を高さも構造も異なるミーレの食器洗い機に交換できるのだろうか……とモヤモヤ。そこでまずはミーレの直営店で相談してみることにしました(製品の相談は要予約)。
訪れたのは、東京メトロ「日比谷」駅直結の「Miele Experience Center 日比谷」。店内にはビルトインの食器洗い機をはじめ、オーブンやコーヒーマシン、洗濯機などが並び、ミーレの世界観が広がっています。そこでセールスコンサルタントの内海さんに現状を相談したところ、「設置場所の条件にもよりますが、幅45cmの国産の引き出し式からの幅45cmのミーレのフロントオープン式への入れ替えも可能ですよ」とうれしい回答。
実際に見てみると、日常の中でどのように使えそうか、具体的なイメージがわいてきます。いろいろ質問し、説明を聞いた上で悩んだ末、食器51点(7人分)を一度に洗えて、ワイングラスもたくさん収容でき、庫内灯も搭載した「G 5844 SCU」を導入することに決めました。我が家のキッチンに合うホワイトの標準ドア付きです。
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Mieleビルトイン食器洗い機の選び方徹底解説
ついに憧れのミーレを導入することになりましたが、本当にわが家に設置が可能なのか、不安もあります。その点、事前に下見に来て確認してくれるのは大きな安心感がありました。実際に、床下をのぞいたり、給排水設備や配線をチェックしたり、素人ではとうてい理解できない部分なので、もし「自分で確認してください」と言われたら、おそらく間違ってしまったでしょう(笑)。
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食器洗い機の裏には、こんな給排水設備と配線がありました。現在は給湯接続(お湯から使用)されていることがわかりましたが、ミーレの食器洗い機に交換するときは給水接続(水から使用)に切り替えるそうです※。
※ 給湯器の仕様により、給湯接続が可能な場合もあります
事前に下見を行っていただいたことで、後日行われた設置工事も実にスムーズ。当日は2名の作業員の方が来訪し、本体はもちろん床もしっかり養生したうえで作業されていたので、壁や床が傷つくのでは、という心配もありませんでした。
実際の作業としては、まず使用中の食器洗い機を取り外し、給排水設備や配線、200Vコンセントを設置。そしてついに真新しいミーレの食器洗い機がわが家の一部になりました!
設置後は試運転を行った後、使い方を説明していただきました。上位モデルのため運転モードも多いのですが、節水・節電したいときは「ECO」、汚れ具合に合わせて自動調整してほしいときは「Auto」、短時間で洗い上げたいときは「QuickPowerWash 65℃」など具体的に説明していただいたので、うまく使い分けできそうです。
さて導入して1カ月、ほぼ毎日使い続けていますが、当初の期待通り、いや期待以上に食器洗いのルーティンが大きく変わりました。G 5844 SCUを使ってみて個人的に一番よかった点は、やはり大容量であること。調理で使った鍋やフライパンを入れても、さらに家族3人分の食器をすべて入れられるので、シンクに食器が残らない!
引き出し式のバスケットが3段あるため、以前のように「先に下カゴに入れなければ」といった制約もなくストレスフリー。たとえば朝食時に使った食器を入れておき、夕食時に使った食器を追加して、まとめて洗うこともできるようになり、シンクに食器が残らなくなりました。大容量ということもあって、食器洗い機を使うのは1日1回に。
G 5844 SCUでおもに使っているのはECOプログラム。1回あたりの目安水道代はたった2.1円、電気代は17.1円に抑えられるのです。運転時間自体は約4時間と長いのですが、筆者は夜中の就寝中に使うので気になりません。朝には乾燥まで終わっているので、あとは片付けるだけ。
もちろん汚れ落ちも大満足! 残さいなどの塊は事前に取り除きますが、ちょっとした油汚れは予洗いなしでスッキリきれいになります。
前述のようにミーレの食器洗い機は、ヒーターによる温風乾燥を行っていません。食器に高温の温風を吹き付けないことで、食器をやさしく乾燥できるからだそう。そこで、最終すすぎの際に出る熱を活用する乾燥方式を採用。ファンで庫内の温度を冷やして結露させ、水分を排出し、ドアを開けて蒸気を逃すことで、温風乾燥しなくてもしっかり乾くのです。ヒーターを使わない乾燥は電気代もおさえてくれます。
さて改めて、ミーレというとスタイリッシュな高級家電というイメージがある人も多いのではないでしょうか。もちろん筆者もその1人です。実は筆者はライターとして長年、高級マンションの取材をしてきたため、「プレミアム住戸にはミーレがある」というイメージを抱き続けているのです。
もちろんイメージだけでなく、ミーレの食器洗い機は大容量かつ洗浄力が高いと定評があるので、いずれ導入したいと思っていました。でもまさかこんなに簡単に、既存の食器洗い機から入れ替えできるとは思いませんでした。
実際に導入し、筆者の生活の質は確実にアップしました。今までくすぶっていた食器洗い機への不満が解消されただけでなく、使用頻度が1日2回から1回に減ったことで節水・節電にもなったのですから。さらに見た目の美しさから、使うたびに気持ちが上がるというのも、楽しく家事をするうえでは大事なことかもしれません(笑)。
ミーレが気になっているという人は、一度直営店や設置工事対応店で相談してみてはいかがでしょうか。