三井グループは350周年を迎え、様々な記念事業を行っています。その一環として、社会課題や未来に繋がる社会貢献への取り組みも実施。11月24日「三井グループ×青少年赤十字『サス学』セッション」というタイトルで、国立オリンピック記念青少年総合センターで行われました。今回は、その内容の詳細をお伝えします。

青少年赤十字と連携して行った「サス学」セッション

三井グループの元祖「三井高利」が江戸に進出し、日本橋に越後屋を出店したのは1673年。同グループでは、創業から350年の節目の年を迎えた2023年度から2027年度までの5年間「三井グループ350周年記念事業」を実施するそうです。グループの存在意義を再確認しながら、社会課題の解決に取り組む姿勢を体現するために、"みついのちからをみらいのひとへ"をキーコンセプトとして、さまざまな社会課題や未来に繋がる社会貢献に取り組んでいます。

今回開催した「三井グループ×青少年赤十字『サス学』セッション」も、その一環として実施。

三井グループ350周年記念事業実行委員会は日本赤十字社・青少年赤十字(以下、青少年赤十字)が行う国際交流事業と連携し、その中で「サス学」を行いました。参加者は、国籍や文化、考え方が異なる65名(国内青少年赤十字メンバー39名、海外赤十字ユースメンバー26名)。

  • 「サス学」セッションの様子

青少年赤十字は、世界191の国・地域のネットワークと、約1.4万校におよぶ国内の学校教育現場、約350万人のメンバーを抱え、人道、国際交流、相互理解、社会貢献、健康、衛生、安全、防災といったさまざまな力を育むプログラムを展開しています。

民間企業としての三井グループと、人道支援を行う青少年赤十字では立場は異なりますが、地球の未来をつくろうとしている想いは同じ。この連携プロジェクトを通じて、想いを同じくする青少年赤十字の国内・海外の多くの若者たちと広く繋がり、共に地球の未来をつくることをめざして行われました。

三井グループの活動を知り、参加者同士がディスカッション

イベント名にある「サス学」(サスティナビリティ学習)とは、社会でおきていることを自分事と捉え、サステナブル(持続可能)な未来をつくるための知恵や価値観を育む学びのことです。

「持続可能な未来に向けた青少年赤十字活動」の実現に向け、三井グループの中から8社(三機工業、王子ホールディングス、三井化学、三井住友信託銀行、三井住友銀行、IHI、三井不動産、三井物産)が、今年度の国際交流事業のテーマである「気候変動」「平和教育」に資する事業活動を動画にまとめて紹介しました。

  • グループ8社の事業化活動と想い

その後は、動画を視聴した内容をもとに、参加者たちがディスカッション。自分たちのコミュニティに戻ってすぐ実行可能なこと、または近未来に活かせそうなアイデアのヒントを得て、参加者の個々のアイデアをグループで一つの具体的な行動に結びつけて発表しました。

  • 「サス学」セッションの様子

王子ホールディングスは「森を育て、森を活かす。」をテーマにディスカッション。参加者からは「王子の植林技術を広めること」「森の大切さを子どもたちに伝えること」「身近な製品が木材から作られていると知ること」など、自然を大切にする行動につながるアイデアが多く挙がったといいます。

三井物産のテーマは、アフリカ農業とつながるサービス"farmers 360° link"への挑戦。同社プロジェクト本部の池田竜一さんは「初めは意見が出にくかったのですが、普段の生活に近い、コンビニや商業施設に置き換えることで、高校生の率直な意見やアイデアを直接聞くことができました」と、高校生の着眼点や頭の回転の速さには驚かされたと感想を語りました。

三井化学は「世界を素(もと)から変えていく。」というテーマでディスカッションを実施。コーポレートコミュニケーション部の越中亜弥さんは「参加者が、“自分の国では”や“自分の学校では”と、それぞれ自分に置き換えて自分事として議論してくれたことに感銘を受けた」と語りました。

世界的に「プラスチックをなくそう」という動きがある中、同社が掲げているのは「脱プラではなく、改プラ」。その考え方に賛同理解をし、今回学んだことを多くの人々にシェアしようと思うといった意見が、参加者からたくさん出ていたことが印象的だったといいます。

  • 「サス学」セッションの様子

「サス学」セッション参加者からも「多くの気づきを得ることができた」との感想が相次いだそう。「セッションを通して、物事の視点を変えることが大切だと感じました」と語るのは「サス学」セッションに参加した学生代表の佐々木來那(ささきらいな)さん。

「常識にとらわれずに視点を変えた考えを持つことは、これまで当たり前に生活をしてきた私にとってはとても難しいことだと感じました。ディスカッションをこんなにたくさんの人とすることもないですし、海外の方と交流をし、文化や生活を知ることで、日本では得られない体験ができた」と感想を述べました。

もう一人の学生代表である、PhonpisithRichkamroph(フォンシットリシュカムロップ)さんは、医者になって医学の面で人を救いたいという夢を抱いており、今回のプロジェクトのためにタイから参加したそうです。

「物事を多角的に考えるプロセスを学べた」と、佐々木さん同様に視点を変えて考えることの大切さについてコメント。「是非、タイでも実践したい」と語るとともに、「日本の企業がどのように社会問題について考え、取組み、解決していくのか興味がありましたが、言葉だけでなく、実際に行動に移していることには驚いた」と、企業の行動力を評価しました。

11月24日「サス学」セッションを終えて……

「サス学」のオーガナイザーをつとめた東京都市大学特任教授・杉浦正吾先生からは「学生さんたちのさまざまな環境や立場の違いから繰り出される意見に耳を傾け、新たな気づきを得られた大人も多かったと思います。まさに多様な学び合いの場でした。学生たちには、本日得た知識、そして“想い”を忘れずに、未来に向けて活動の一歩を踏み出してください」とエールを送りました。

  • 「サス学」オーガナイザー 杉浦正吾先生

今回のセッションを同グループとともに連携して行った日本赤十字社は「今回初めて取り入れた『サス学』では、若者たちが自主的に、自分たちの考えを発表する場となり、さまざまな国の人々と触れ合うことで、自分たちの育ってきた環境や文化、考え方に違いがあると認識できたと思います。今回の体験を通じて自分の世界観を広げるとともに、共通の課題を持ち、人のために何ができるかを学ぶきっかけになったのではと思います」とコメントしています。

「三井グループ×青少年赤十字『サス学』セッション」は企画者と参加者が共に様々な社会課題や未来に繋がる社会貢献について考え、刺激を受けた場となりました。三井グループの今後の社会課題への取り組みを、是非注目してみてください。

[PR]提供:三井グループ350周年記念事業実行委員会