「堅苦しい」「難しい」といったイメージを持たれがちな政治の世界。実際、政治や政治家を遠い存在のように感じている人も少なくないことでしょう。

そんな中、国政政党「日本維新の会」は、政治をもっと身近に感じてもらおうと、YouTubeチャンネルの活用や、タレントを起用した対談企画、ビジネスセミナーへの登壇など、多彩な手法でプロモーションに取り組んでいます。その広報活動は、まさに民間企業さながら。

  • プロモーション事例

今回は、そんな日本維新の会を統括する藤田文武幹事長と、広報分野で指揮を執る柳ヶ瀬裕文総務会長を突撃取材。政党プロモーションのキーマンを直撃し、“政党らしくない”プロモーションの裏側について話を伺いました。

  • 藤田文武幹事長と柳ヶ瀬裕文総務会長のプロフィール

Profile

藤田文武さん

1980年、大阪府寝屋川市生まれ。筑波大学体育専門学校群卒業後、オーストラリア、ニュージーランド留学を経て、スポーツ関連のベンチャー企業へ。役員として経営全般に携わった後、独立起業。スポーツ・健康・医療・介護・福祉・教育・ITの分野で事業を展開。2019年4月、衆議院議員補欠選挙に初当選し、2021年10月の衆議院議員総選挙で2期目の当選。2021年11月、日本維新の会 幹事長に就任。

柳ヶ瀬裕文さん

1974年11月8日、東京都大田区生まれ。海城高等学校を経て、早稲田大学卒業。筑波大学大学院人間総合科学研究科・博士前期課程在学中。(株)ジェイアール東日本企画で7年間にわたり勤務し、参議院議員公設第一秘書となる。その後、2007年に大田区議会議員にトップ当選。2009年には、東京都議会議員に初当選を果たし、3期10年務める。2019年、参議院議員選挙で比例当選。2021年11月、日本維新の会 総務会長に就任。

政治の世界で、本音を伝える。
常識を覆すプロモーションに込める想い

日本維新の会がプロモーションに注力し始めたのは、2021年11月に執行部が刷新されたことに端を発します。若くして幹事長と総務会長にそれぞれ抜擢された藤田幹事長と柳ヶ瀬総務会長は、これまでの常識を覆すプロモーションに取り組む方針を打ち出しました。

当時、大阪以外の地域ではまだまだ認知が広がっていませんでした。選挙応援で全国を回ると、「日本維新の会って、大阪の党でしょ」といったような声をよく耳にしたものです。

私たちは政策にこだわり、それらが必ず日本をより良くすると信じています。だからこそ、プロモーションに力を入れて私たちのほうから国民の皆さまに近づくことで、まずは日本維新の会について知っていただきたいと考えました。


  • インタビューに答える藤田幹事長①

これまでのプロモーション活動は概ね国政選挙に合わせた限定的なものでしたが、藤田幹事長主導のもと、その前例を取っ払って予算を大胆に割き、継続的なプロモーションの実施を決定。民間の広告会社で勤務していた経験を持つ柳ヶ瀬総務会長が、チームを率いることになりました。

「やれることは全部やろう」という意気込みでプロモーションに臨んでいます。

意思決定が極めて早く、チャレンジングな取り組みに前向きなのは、日本維新の会ならではです。


  • インタビューに答える柳ヶ瀬総務会長①

プロモーションに正解はありませんので、トライ&エラーを続けていかなければなりません。

「民間では当たり前にやっていることを私たちも積極的に取り入れていこう」というのが基本的なスタンスです。


  • インタビューに答える藤田幹事長②

幅広い年代に日本維新の会を知ってもらうため、民間と同様、あらゆるチャンネルを駆使している日本維新の会。ただ、試行錯誤を重ねながらも、共通して課している“ルール”があると柳ヶ瀬総務会長はいいます。

戦略として“生感”や“ざらつき”を強く意識しています。従来の政党プロモーションは、綺麗に包んで見せるのが常套手段でした。しかし、国民の皆さまは見透かしていますし、それに飽きています。

私たちは多少いびつだったとしても、なるべくありのままを届けることを心がけています。そのほうが、より身近に感じていただけるのではないかと考えているからです。


  • インタビューに答える柳ヶ瀬総務会長②

藤田幹事長も「建て前が横行しがちな政治の世界で、本音を伝えるカウンターカルチャーを大切にしたい」と力を込めました。

都度反省もある?
失敗を恐れず王道かつ斬新な手法に挑戦

既存の政党プロモーションの枠にとらわれず、多角的に情報を発信しているという藤田幹事長と柳ヶ瀬総務会長。ここからは、具体的なプロモーション事例について、どのような意図で展開されているのか、ご紹介しましょう。

これまでの政党CMと同じようなものは作りたくありませんでした。広告会社に勤めていた経験から思うのは、「CMは見る人の興味を引かなければいけない」ということ。

ちょうどコロナ禍が終息しつつあるタイミングだったので、「社会は変わろうとしているのに政治はいつまでも変わらない」という国民の皆さまのモヤモヤをストレートに表現し、そのうえで「維新はやる」とメッセージを伝えました。


  • インタビューに答える柳ヶ瀬総務会長③

特にマスメディアを活用したプロモーションに関しては、国政選挙の時期に集中させるのが政界では通例でした。地方選挙では、他党の露出が減る傾向にあるため、多くの人に見てもらいやすくなるチャンスが生まれます。

私たちは今年の春の統一地方選挙に背水の陣で臨んでいたので、この好機に国政選挙並みの予算をかけ、全国での認知拡大を目指しました。


  • インタビューに答える藤田幹事長③

統一地方選挙後の効果検証の結果、閲覧数は主要政党内で群を抜いていたとのこと。その事実に確かな手応えを感じているそうです。

予算をかけて広告を出稿していましたが、それ以上の反響をいただけたのは、WebCMの内容が政治の世界では目新しく、多くの人に刺さったからではないかと自負しています。


藤田幹事長の発案で、民間企業の採用活動のように候補者募集に重きを置くことになりました。この国会議員候補者募集ムービーは、その一環で制作したものです。

「政治家として生まれた人はいない。条件は、ただ変えたいという想いだけ」とのメッセージで、多様なバックグランドを抱えた人材を募る私たちの姿勢を伝えています。


「ただ変えたい」と立ち上がった馬場代表と吉村共同代表のヒューマンストーリーに共感していただける人に立候補してもらいたい。そんな想いで作りました。

政策や政治性はもちろん、どんな人が政治に携わっているのかを知ってもらう必要があると考えました。


20代への認知不足が課題でしたので、若い方々にアプローチする狙いで番組を作りました。

ゲストの皆さまには「若者を代表して、疑問や不安を率直にぶつけてください」とお願いしていましたが、たまに吉村共同代表が困った表情を見せたりするのが“生感”があっておもしろかったように思います。


「オープンであること」を心がけているのが日本維新の会の特徴です。

こうしてプロモーションの裏側を公開したり、質問がなくなるまで記者会見を続けたりしているのも、正直に本音を伝えることで信頼していただきたいからに他なりません。


ベンチャー企業での勤務経験があり、自身でも事業を展開してきた藤田幹事長のキャラクターは、ビジネスパーソンとの親和性が高いのではないかと考えました。

ビジネス分野のオピニオンリーダーに私たちが民間感覚を持った政党であることを伝えるため、異例ではありましたが、藤田幹事長に登壇をお願いしたのです。


政治の世界は何事も遅れているのが実情です。しかし、私たちは最先端のスキルやテクノロジーをどんどん取り入れようとしています。

日本維新の会は民間企業に近いカルチャーや風土を持ち、民間のノウハウを計画的に取り入れながら成長してきています。その過程を包み隠さずに伝えて理解してもらうのは、やはり信頼していただくうえで非常に価値があることだと思います。


  • インタビューに答える藤田幹事長④

その他、馬場代表が飲食店の大将に扮するYouTubeトーク番組「馬場食堂」も好評だそうです。同番組の評判は海を渡り、アメリカ・ニューヨークを視察した際に「馬場食堂、見たよ」と声をかけられたというほど。好意的に受け止められている様子に笑みがこぼれました。

これまでの手法では届かなかった層にまでリーチできている実感はあります。

王道と斬新の匙加減は難しく、都度反省はしていますが、チャレンジを後押してくれるので、失敗を恐れずにチーム一丸となって取り組めています。


  • インタビューに答える柳ヶ瀬総務会長④

私たちは近い将来、責任政党になることを視野に入れています。

これからも明確な戦略に則り、王道でありながらも斬新な情報発信に挑戦していきます。


人材発掘でも民間感覚を追求!
さらなるプロモーションで、信頼される政治を取り戻す!

スピード感を持ち、次々に新しいプロモーションを仕掛ける日本維新の会。その姿はまるで、民間企業さながら。藤田幹事長は、民間感覚の重要性を強調します。

政治家が決める法律や条例の影響を最も受けるのは民間の方々です。その政治家に民間感覚が欠如していたら、社会は大変なことになってしまうでしょう。それに、成長する組織というのは、どれだけ他業種・他分野からアイデアやノウハウを吸収できるかが鍵を握ると考えています。

政党も例外ではありません。まだまだ発展途上ではありますが、さまざまな面において民間感覚が当たり前の政党にしていきます。


  • インタビューに答える藤田幹事長⑤

民間感覚が当たり前の政党へ。その想いを「人材発掘」の面でも体現した際たる例が「エントリー説明会」です。

「政治家というキャリアを転職の選択肢に」というスローガンを掲げ、全国各地で開催しています。「政治家を職業にするのか」といったご批判はありますが、多種多様な人材が参画するのが本来の政治の姿です。

培ってきた知識やスキルを用いて公に奉仕したいと考える人たちの受け皿となるために門戸を開き、カジュアルな雰囲気で私たちと心合わせをする場所として機能しています。


最近では、未来を担う若者から政策へのアドバイスを求める「リバースメンター制度」をスタート。議員と意見交換し、政策提言する18歳~34歳までのリバースメンターを募集しました。

40代の私と柳ヶ瀬総務会長は政界では若手に分類されますが、一般社会では若者といえる年齢ではありません。20代や30代の人たちの感覚とはズレているはずですので、本気でキャッチアップしないと、若者のための政治から遠ざかってしまうのではないかと危惧しています。

常に自分たちを客観視して、民間感覚を大切にしていきたいと思っています。


  • 藤田幹事長

「エントリー説明会」や「リバースメンター制度」にも反映されているように、“政党らしくない”プロモーションにも共通している民間感覚を重視する姿勢。最後に、今後の展望についてお伺いしました。

社会構造や人々の価値観が変わっている今、政治が変化するためには政党が牽引しなければなりません。

私はプロモーションを担っていますので、変わろうとしていることを国民の皆さまにしっかりと伝え、信頼される政治を取り戻したいと考えています。


  • 柳ヶ瀬総務会長

私たちは政策や政治姿勢に自信を持っていますが、それも伝わらなければ意味がありません。

さらにプロモーションに力を注ぎ、日本維新の会へ期待を抱いていただけるよう、政治家に対する信頼感につなげていきます。


  • 藤田幹事長と柳ヶ瀬総務会長

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