ペット業界が現在、大きな過渡期にさしかかっているのをご存じだろうか。動物愛護意識の高まりやコロナ禍の影響で、犬や猫などのペットに癒しを求めて新たに飼い始める人が増えている。
ペットを飼うということ。それはつまり、ペットオーナーには飼育に関する正しい知識を持つという責任が伴う。今回はそんなペットを取り巻く環境を向上させるために、積極的な支援を続けている「ロイヤルカナン ジャポン」という企業を紹介したい。同社は「Dog & Cat First(すべては犬と猫のために)」を理念に、日本国内だけでも250種類以上のペットフードを展開。そのほか、犬と猫のためにさまざまな取り組みを行っている。
どのような想いを抱いた社員が働いているのか、プロフェッショナル事業部の畑中潤子さんに話を聞いた。
「信頼できる“ものづくり”をしている企業だと思った」異業種からの挑戦
――本日はよろしくお願いします。畑中さんは現在、どのようなお仕事をされているのでしょうか。
ブリーダーやシェルター、訓練士など犬と猫の専門家の方が顧客となるプロフェッショナル事業部で、マーケティング&セールスプランニングマネージャーをしています。担当チームは、「セールス・プランニング」「マーケティング」「テレセールス」の3つのファンクションとなっており、そのマネジメントが主な業務です。
「セールス・プランニング」では、売上や販売計画の管理、トレードプロモーションなどの実施。「マーケティング」では、ドッグショーやキャットショー、セミナーなどのイベント開催に加え、ビジネス知識の向上サポート、ペットオーナーをはじめとしたさまざまな人を犬と猫の専門家と結びつけるプログラムなどの運営。最後に「テレセールス」では、電話で日本全国のブリーダーやシェルター、訓練士など犬と猫の専門家の方々に適切なタイミングで有益な情報を提供しています。そのほか、日本で暮らす犬と猫の環境に合わせたペットフードの導入計画などのプロダクトマーケティングの一部の業務にも携わっています。
――畑中さんはどのような想いでロイヤルカナンに入社されましたか。
実は私、元々は自動車関係の会社でルートセールスをしていたんです。その後マーケティングに従事したいと思い、同業種に転職。2013年にロイヤルカナンに入社しました。
入社したきっかけは「自分が納得し、信頼できる“ものづくり”をしている企業で貢献したい」と考えたから。ロイヤルカナンでは、本当に個々の犬と猫のニーズに沿って製品が作られています。栄養学に基づいて、年齢別はもちろん、身体のサイズ別やライフステージなどに合わせているので、繁殖期の母犬用といったニッチな製品まであるのです。そこに魅力を感じ、私もそんな個々の犬と猫のためにサポートできる一員として貢献したいと思いました。
「ペットのための責任ある飼育、持続可能な環境」のために
――コロナ禍で新しく犬や猫を飼い始めた人が増えたとお聞きしました。そんないま、ペットはオーナーにとって、どのような存在になっていると考えますか。
やはり、大事な家族の一員と考える方は多いですね。長く健康で、幸せな生活をともに送りたいと考えるのはごく自然なことだと思います。その希望を叶えるためにも、ペットオーナーが飼育について正しい知識を持つというのが非常に重要です。
ロイヤルカナンは、ペットオーナーが正しい情報を得られる環境を作っていきたいと考えています。そのための取り組みとして、昨年から「PROactive(プロアクティブ)」というプロジェクトを開始しました。これは、大切なパートナーであるペットの健康とウェルビーイングを促進し、ペットと人の幸せな共生を目指し、ペットを取り巻くエコシステム支援を行うというものです。そのなかの一環として、プロフェッショナル事業部では「PRO CLUB」というコミュニティサイトを立ち上げています。
――「PRO CLUB」はどのようなコミュニティサイトなのでしょうか。
ブリーダーやシェルター、訓練士など犬と猫の専門家のためのコミュニティサイトです。
ペットの出発点となるブリーダーやシェルターの方々の知識・支援・ネットワーク提供を通じて、犬と猫の健康促進とペットオーナーの知識と責任感の向上につながる取り組みを行っています。専門性の高いブリーダーが増えることが責任あるペットオーナーを育み、犬と猫の健康促進・ペットと人の幸せな共生を実現すると考えています。
学びと楽しみの場「ドッグショー」に協賛
――そのほか、ロイヤルカナンの取り組みにはどのようなものがありますか。
「PROactive」のコンセプトのもとで、共通のビジョンを持っている犬と猫の専門家と協調、協働を図っています。そのひとつが、ジャパンケネルクラブ(JKC)のドッグショーへの協賛です。
ドッグショーをご存じない方は、その目的を「美しさを競うもの」と思われているかもしれません。もちろん美しさも大切ですが、その前提として「健全であること」が重要です。
ドッグショーは、「健全で美しい犬」を持続可能な環境下で伝承していくための日々の努力を披露する場であり、純粋犬種の理想像のあり方を学ぶ場でもあります。そして、多くの方にとって、犬と人が一緒に楽しく過ごせるテーマパークのような場所です。ロイヤルカナンは、今回、FCI ジャパンインターナショナルドッグショー 2021にメインスポンサーとして、その意義と魅力を最大限に発信できるよう取り組んでいます。
――畑中さんはどのような形で今回のドッグショーに関わっていますか。
会場設営や表彰式の運営、ブランドブースの企画運営のほか、ジャパンケネルクラブが推進する血統証明書の取得にまつわる情報などを発信しサポートしています。
今年はコロナ禍での開催ということで、万全の対応をとるため、初めてブリーダーとのオンライン商談を導入しました。馴染みのないブースにお客様がどのような反応をされるか気がかりですが、顔を見てお話ができること、商談の相手を事前にお知らせすることでご安心いただき、たくさんのお客様とお話しできればと思っています。
自由な発想でそれぞれが仕事をしている
――ロイヤルカナンでの仕事の特徴的なところはなんでしょうか。
とても自由で、チャレンジを求められることだと思います。入社して一番驚いたのは、やることが決まっていないこと。必要なものは何かを考え、自分で仕事を作って徐々にできることを増やしていくという、チャレンジングで自由な日々でした。
同僚も、楽器業界やファストフード店長、ブリーダーなど、バッググラウンドもさまざま。多くの社員が異業種からの転職で入社し、これまでの経験や専門知識を生かし業務にあたっています。そのため、自分の想像を超える考えや行動を目の当たりにしてきました。これをやってみたい、これはどうだろうと自由な発想でそれぞれが仕事しているんです。私は面接のときから、こんな人たちと毎日働けたら楽しいだろうなと思っていましたが、その期待は今も裏切られていないですね。
――どのような面接だったのですか?
「私たちはちょっとヘンな会社だけど」というところから話が始まって、「どんな会社ですか?」と恐る恐る聞いていきました。あとは、レジュメに書いてある肩書つきの「あなたは誰?」ではなく、「あなた自身はどんな人?」というところに興味を向けて話をしてくれて。すごく楽しい時間でした。当時は知りませんでしたが、今でいう「Inclusion & Diversity(受容性と多様性)」(※)を尊重した対応をしていたんだと思います。
(※) 誰もが対等に関わり合い、個々が能力を最大限発揮できる組織を目指した、ロイヤルカナンが行う取り組み
正しいペット飼育の知識と責任感を広めていきたい
――そのような土壌があるからこそ、自由にさまざまな取り組みを実践できるのですね。プロフェッショナル事業部で今、力をいれていることはなんでしょうか。
それぞれの犬と猫の専門家のニーズに合わせ、栄養学、繁殖学、衛生学、行動学などの役に立つ知識を共有するため、セミナーやウェビナーを年に数十回実施しています。また、「PRO CLUB」のeラーニングコンテンツも充実させており、動画だけでなく読み物コンテンツも増やしていく予定です。
昨年9月から開始していますが、隙間時間などに勉強できると好評です。また、盲導犬や警察犬などの使役犬や、体の不自由な方のパートナーとなる介助犬、ショーで活躍する犬や猫に向けた専用フードを展開し、育成支援を行っています。
――今後、実現したいプランや目標を聞かせてください。
ロイヤルカナンはペットフードメーカーとしてではなく、ペットヘルスカンパニーとして活動を開始しています。
「PROactive」プロジェクトを具現化するプラットフォーム「PRO CLUB」を強化していくことで、正しいペット飼育の知識と責任感を広めていきたい。信頼のおける犬と猫の専門家を支援、紹介していくことで、昨今で一部センセーショナルに取りざたされてしまったブリーダーのイメージを払拭し、正しい認知を広めていきたいと思います。
そして、ロイヤルカナンが目指す「犬と猫の健康と環境に貢献したい」という想いは会社全体で共有しているものですから、事業部のボーダーを超えた自由な発想や取り組みをより活性化させていきたいですね。
今後もロイヤルカナンは製品やサービスの提供に限らず、犬と猫の専門家、ペットオーナー双方への科学的知見の提供やビジネス支援など包括的に行っていきます。そして犬と猫を取り巻く関係者全体の知識の底上げとペット業界の健全な持続に貢献することが、犬と猫に真の健康をもたらし、ペットと人のよりよい共生の実現につながっていくと、期待しています。
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[PR]提供:ロイヤルカナン ジャポン