みなさんは、回転寿司チェーン・スシローに、シュールだけどなんともかわいらしいキャラクターがいることをご存じだろうか。「いつだって、新鮮なネタを抱きしめたい。もう、この手を離さない……!」と熱烈なネタへの愛を語るこのキャラクターの名は「だっこずし」。

シャリに見立てた白い動物が、新鮮な寿司ネタをギュッと抱きしめているそのかわいらしい姿。スシローの店舗ではもちろん、SNSやプライズ、LINEスタンプなどでもじわじわと話題が拡散中だ。

そもそもなぜラッコがまぐろを抱きしめているのか、ニワトリが抱きしめている玉子焼きってまさか……と謎の尽きないこの「だっこずし」。スシロー コミュニケーション企画推進室の中岡大輔さんと、生みの親であるアートディレクターの青柳有美子さんに、その制作の過程と今後の「野望」などについて伺った。

こだわりは「ネタ」の忠実さ

――「だっこずし」が生まれた経緯はどういったものなのでしょうか?

スシローグローバルホールディングス
コミュニケーション企画推進室
販促課 主任の中岡大輔さん

中岡:そもそも「スシロー」は、前身が立ちの寿司屋(職人が立って提供する寿司屋)、つまり寿司職人が始めた回転寿司チェーンで、寿司ネタに対するこだわりが強いんです。だからというわけではないですが、色々な外食チェーンに比べるとファミリー向けのキャンペーンや仕掛けをあまり行っていませんでした。お子さんたちにもっとお寿司を楽しんでもらいたい、食事を楽しんでもらいたいという想いから、3年半くらい前から始まったのが「ゴー! ゴー! キッズプロジェクト」です。その中で、より「お寿司を知ってもらおう」という ことで、この「だっこずし」というキャラクターが生まれたんです。

  • “うまいすし”もっと、子どもたちへ!が「ゴー! ゴー! キッズプロジェクト」のコンセプトとなっている。
    詳細は記事末へ

――ファミリー層を取り込む秘策ということですか?

アサツーディ・ケイ
アートディレクターの青柳有美子さん

中岡:マーケティング的に言えばそうなんですけどね(笑)。もっと純粋なところで、「お寿司」というものに興味を持っていただいたり、楽しんでもらいたかったんです。そこで「お寿司」に着目したキャラクターを作ることになりました。

青柳:開発当時はほかにもいろいろな候補を考えました。妖精っぽいのとか、寿司職人をイメージしたものとか……。いろんな方向性を探っていたんです。でも今見ると、ほかのキャラクターに決まっていたらネタを変えたりするのが難しかったかも知れませんね。

中岡:回転寿司の一番の魅力である、沢山種類があるバラエティ感、キャラクターのかわいさや、コンセプトがダントツに良かったので、迷わず「だっこずし」が選ばれたんです。

  • 提案時には、キャラクター案が数種類に及んでいたが、最終的にはダッコずしが選ばれた

――ところで、まぐろラッコ、いくらパンダ、えびウサギと定番のネタ・動物が並ぶ中で、急に「〆さばワンコ」とネタが渋くなっているのが気になったのですが、モチーフになる動物の選出には何か理由があるんですか?

青柳:キャラ設定について細かい指定などはまったくないですね。私の気分とかでキャラクターを考案しています。

中岡:最初は定番のネタが中心だったんですが、今はどんどん増えていって……現時点で、公式サイトに載っているのは31種類かな。Twitterで「だっこずし通信」というのをやっているんですが、そっちでキャラクターが増えたりしていて……この間「ぶりネコ」が増えたので、今は32種類いますね。

――すごい数ですね!
ネタ切れしないんですか?

中岡:ネタの数だけキャラクターを作れるんじゃないかと思ってたんですが……意外に大変なのが……

青柳:大変なのはシャリですね。キャラの動物になっている部分はシャリを表しているので、白い動物じゃないといけないんですよ。あ、軍艦巻きは黒いので黒い動物ですが。制作を始めた当初、白い動物をベースにキャラクターを考えていたんですけど……途中で「世の中に白い生き物ってそんなにいないぞ!?」ってことに気が付いたので、最近はライオンとか、本当は白くない動物も白にしちゃってます(笑)。

――なるほど、たしかにネタ自体はどんどん新製品が出てきますからね。そんな中でもキャラクターを生む出す時に苦労するポイントなどありますか?

青柳:キャラクター自体がすごくシンプルな構造なので、その点に関してはキャクターを生み出す上での苦労はあんまりないですね。ただ、ネタ部分でいうと……「だっこずし通信」などで、キャラクターを絡めて新メニューを紹介するとき、ネタ表現は結構忠実にしないといけないんですよ。たとえば脂の乗り方、形だったり色だったり、「こだわりのネタ」の紹介なのでそこは気を抜けません。タレント的な役割もありつつ、色々な所で「商品」紹介としても登場しています。なので、質感にはかなりこだわりながら作っています。

中岡:そうですね、「商品」として紹介する場合は特に、何度か修正してもらっています。「ここはもう少しテカリが……」とか。この間生まれた「ぶりネコ」も、もともと「はまちネコ」がいるんですけど、はまちとぶりは出世魚なので、「ぶり」になったことで「出世した」感を出さなければいけない。それで、ネタを大きくしたり、ヒゲを生やしたり、ひと手間加えてもらっています。かわいさだけじゃなくて、「寿司」と「魚」の知識を反映できるように気をつけています。




――なるほど! ちゃんとネタごとのこだわりがあるんですね。

中岡:キャラクターが生まれた経緯の中に、「寿司のこだわりを紹介したい」というのもあったので、そこは妥協できないところです。

青柳:立体のグッズを作るときも「かわいい」というより「ちゃんと寿司に見えるか」に重点を置いて監修をしています。ネタの厚みとか。

中岡:「寿司」に見えることは大前提なのでこだわっています。

ただの「かわいいキャラクター」で終わらせたくない

――お話を伺っていると、とても楽しく作られているのが伝わってきます!
今後の展望としては、グッズよりもキャラクター性やストーリー性を活かす方向なのでしょうか。

  • これまで作られたキャラクターグッズは多数。
    こうしてアイテムを広げてみるとその品数に圧倒されてしまう

青柳:そうですね。ただの「かわいいイラスト」ではなくて、世界観のあるキャラクターなので皆さんにも一緒に楽しんでもらいたいと思います。個人的には絵本だったり、アニメーションだったり、そういうのはどんどん展開していけたらいいなって思っています。

中岡:今後は、スシロー以外の場所にキャラクターをもっともっと出していきたいと思っています。3年かけてお店の中での知名度は上がったんですけど、外でももっとお客様に知ってもらいたいし、もっと楽しんでもらいたい。だっこずし達には、どんどんひとり歩きしてほしいです。

青柳:もともとシュール系のキャラクターなので、ちょっと世間をざわつかせるような、いたずらや仕掛けみたいなこともできたら楽しいなと思います。着ぐるみもできたので、それもどんどん出していきたい。着ぐるみだからこそ、おもしろいこともあると思うので。

中岡:すごく欲を言うなら地上波狙いたいです……。朝の情報番組の合間のコーナーとか。

青柳:最終的には映画ですかね。

中岡:2時間もつのかな……?

青柳:もたないですね(笑)。とはいえ、引き続きいろんな企業さんとコラボしたいです。使いやすいキャラクターだと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

  • そこに置いてあるだけでも思わずホッコリしそうなアイテムだ

中岡:これだけ種類があるので、作りがいがあります。もっと裾野を広げていきたいです。

  • スシローのボックス席がこんなに埋まってしまうとは(笑)
    ぬいぐるみの手触りもよく、撮影時もスタッフ全員が笑顔に

――こんなに種類があるキャラクターひとつひとつに、それぞれのキャラクターに対するこだわりや、制作秘話が潜んでいるんですね。これからの展開も楽しみです!本日はありがとうございました。

  • これまで生み出したアイテムと一緒にパチリ。これからの展開にも期待できそうだ!

■キャンペーン紹介



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