平成ライダーのキックが美しい理由とは?

続いて平成ライダーのライダーキックを見ていこう。まずは動画をご覧あれ。


平成3ライダーのさらに過酷なライダーキック検証が終了した。こちらは「クウガのマイティキックが一番難しい。回る系は(実際に形にするなら)カット割りをして撮らないと、厳しい」と下川さん。

ここでまた編集部より疑問が。昭和ライダーの難しいキックであるストロンガー電キックと、このマイティキックの違いはどこにあるだろうか? ちなみにクウガはさまざまな"フォーム"に変体して戦うのだが、下川さんには通常の肉体でキックしていただいた。

加えて、破壊力75tのアメイジングマイティキックでもなく、半径3kmが破壊されるライジングマイティキックでもなく、通常のマイティキックで検証をした。

回転のかかったライダーキックの難しさを解説する下川さん

「昭和ライダーは勢いよく蹴るのがコツ。ストロンガーの時は回転が早すぎたので今回は上から"かかと落とし"のような形になってしまいました。平成ライダーは形をかっこよく、足を伸ばすことだけを意識したのでちょっと違うと思います。それができているか、といえばできてないんですけど(笑)」

また平成ライダーで一番痛そうなライダーキックはカブト。事実、撮影中に下川さんの回し蹴りが安永さんの左頬にクリーンヒット。普段、スタントマンとして活躍している安永さんだけに大事には至らなかったが、これが筆者であれば、とんでもないことになっていたことは明白だ。そのときは、おそらく本稿のタイトルも"回し蹴りを受けた時はこんな治療になります"に変更されていたことだろう。

2015年威力がありそうなライダーキック(マイナビニュース調べ)

1位 仮面ライダーカブト(2006年) ライダーキック
2位 仮面ライダーストロンガー(1975年) ストロンガー電キック
3位 仮面ライダーアギト(2001年) ライダーキック
4位 仮面ライダー1号(1971年) ライダーキック
5位 仮面ライダーBLACK(1987年) ライダーキック
6位 仮面ライダークウガ(2000年) マイティキック

1位に輝いたのは「仮面ライダーカブト」のライダーキック。飛び蹴りのイメージが強いライダーキックの中では珍しいシンプルな回し蹴りだが、他の追随を許さない威力を発揮していた。

惜しくも2位となってしまったのは「仮面ライダーストロンガー」のストロンガー電キック。空中で1回転してからのキックは当てづらく、十分な威力を発揮できなかったようだ。順位を見てみると、平成が強く昭和が弱いといった世代間の格差がなかったというのも印象的だ。

ライダーキックに胸を躍らせてきた

最後に、昭和ライダーと平成ライダーでは、どのようにライダーキックが違うのか、下川さんに解説していただこう。

「平成ライダーに関しては蹴る前、空中の格好を大事にするんです。一言で言うと派手な必殺技。テレビで確認していただくとわかりますが、蹴る前が長くて蹴った瞬間は一瞬なのが特徴です。それに比べると昭和ライダーは割とシンプルで、相手に当てにいっている感じ」

平成ライダー(上段)と昭和ライダー(下段)を比べてみると、平成ライダーのほうが美しいポーズを意識していることがわかる

先ごろ、新仮面ライダーが発表されたのも記憶に新しい。コンセプトはお化けということで、お化け=足がない=ライダーキックができない? そんな記者の心配をよそに、さまざまな必殺技が幾つも生まれることだろう。

シンプルな飛び蹴り、回転系、地を這う、まっすぐ上に飛んで落ちるキック……さまざまな趣向を凝らしたライダーキックに、私たちは胸を躍らせてきた。今後はどんな必殺技で悪者たちを成敗していくのか、まずは東映チャンネルやBSスカパー!で放送中の「仮面ライダー特集」を見て、歴代仮面ライダーの素晴らしい必殺技にときめいてほしい。

取材協力 B.O.S-Entertainment

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撮影:伊藤圭

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