現在、大ヒット上映中の映画『クレヨンしんちゃんオラの引越し物語 サボテン大襲撃』。父・ひろしの転勤により春日部のみんなに別れを告げ、メキシコに引越しすることになった野原家。しかし、そこには人を襲うキラーサボテンが待ち受けており、街の仲間とともに戦いに挑んでいくという、スリル満点のパニックムービーに仕上がっています。

(C)U/F・S・A・A 2015

「引越し」がテーマになっている本作。映画にちなんで、春日部市役所では、特別住民票登録されている野原家の転出届を提出するイベントも行われました。

では、実際に野原家が引越しをすることになったら、どのくらいの引越し費用がかかるのでしょうか。さらに、もしも春日部のどこかに野原家が実在していたとしたら、どのような引越しになるのでしょうか。

そんな、"もしも"の体験をした、ある引越し業者に務める男に起こった奇妙なお話をご紹介しましょう。


僕は、引越し会社「アリさんマークの引越社」で働く30歳。 入社して7年目、積み込みから配送まで引越し作業全般を担当しています。

ある日、いつものように新しい引越し案件に目を通していると、どこかで見たことのある名前がそこにありました。 「野原さん・・・。お、これってクレヨンしんちゃんと同じ名前だな。しかも場所もアニメと同じ春日部市だし。すごいなぁ。」
面白半分で、家族構成を見てみるとさらに驚きました。

"家主・ひろし、みさえ、しんのすけ、ひまわり"

「え?!全員アニメと同じ名前じゃん!どういうこと!?」
その時は、偶然だろう、かなりのクレヨンしんちゃんマニアの夫妻が子どもも同じ名前をつけたんだろう、と職場の仲間と笑っていたんです。

実は、僕も小さい頃から映画シリーズも全て観ている、クレヨンしんちゃんの大ファン。興味の湧いた私は、当日の作業の参考にと話し、間取りと見積りを見せてもらったのですが…。

「えっ!この間取り、しんちゃんの家とすごい似ているよ!嘘だろう・・・」