スーツやバッグとともにビジネスマンにとって重要なツールに挙げられるのがドレスシューズ。「足元を見る」という言葉が存在するように、履いている靴の良し悪しによって初対面の人に好印象を与える場合もあれば、悪い印象を与えてしまうこともある。

一方であらゆるスポーツのなかで、足とシューズのフィット感がアスリートのパフォーマンスを最も左右する競技のひとつといわれるサッカー。それだけにサッカープレーヤーは子供の頃から自分の足型とシューズのフィット感には人一倍のこだわりがあるという。

今回、ドレスシューズ選びのプロフェッショナルであるリーガルシューズの嵐正義店長とサッカー解説者やコメンテーターなど幅広い分野で活躍している中西哲生氏というシューズに対してしっかりとしたポリシーのある二人に靴選びに関するお話を伺った。

ドレスシューズ選びのプロフェッショナルであるリーガルシューズの嵐正義店長とサッカー解説者やコメンテーターなど幅広い分野で活躍している中西哲生氏というシューズに対してしっかりとしたポリシーのある二人に靴選びに関するお話を伺った

中西哲生氏
1969 年9 月8 日 愛知県名古屋市出身。同志社大学を卒業後、Jリーグの名古屋グランパスエイトに入団。守備的MFとして活躍。川崎フロンターレ移籍後はボランチ、センターバックのポジションで活躍した。現在はスポーツジャーナリスト、サッカー解説者、コメンテーターetc.多岐にわたる活動で知られている。(公財)日本サッカー協会特任理事。

現役時代からメンテナンスにまで気を遣っていました

嵐店長:中西さんの現役時代のサッカーシューズに対するこだわりを教えてください。

中西氏:ミッドフィルダーやフォワードといったポジションだったら、微妙なボールコントロールが必要になるので、アッパー(甲革)の素材や質感に繊細となるところですが、僕はディフェンダーだったので、それよりも重視したのはシューズがプレー中に滑らないこと。滑って転倒したら相手に得点を与えることになってしまうので、アウトソールのスタッドの形状などは気にしました。あとプロになるとシューズの手入れをホペイロ(用具係)に任せる選手が多いですが、僕はシューズのメンテナンスにも気を遣っていました。その経験もあって、今も靴磨きをしたりといったシューケアは好きなほうです。

嵐店長:中西さんがドレスシューズと出会ったのはいつのことですか?

中西氏:初めて革靴を履いたのは遅くて、大学一年生のときです。サッカー部の遠征履きとして必要になり、記憶がいまひとつ定かではないのですが、京都の靴屋さんで購入したと思います。黒のローファーで、ブランドはリーガルでした。

嵐店長:サッカーシューズとのフィッティングの違いに戸惑いはありませんでしたか?

中西氏:最初に足を入れたときは「革が硬い!」と思いましたが、サッカー選手の場合、他の競技のプレーヤーと違って子供の頃から天然皮革のシューズを履いていたので、ちょっぴりキツくても徐々に皮革が足に馴染んで快適な履き心地になることを知っていたから大丈夫でした。そのときのローファーはしっかりと手入れしていたので、大学卒業後もかなり長く履き続けることができました。

嵐店長:初めてドレスシューズを購入する際は、何も分からなくてあたり前なので、どのような用途で使うのか?どんなフィッティングを求めるのか?というようなことをお客様との対話の中で探っていくことによって、ユーザーの方にとってより良いシューズ選びができるようにアドバイスしています。

嵐店長:中西さんがドレスシューズを選ぶ際のポイントは何ですか?

中西氏:僕の仕事はビジネスマンの方たちと違って毎回内容が異なるので、あらゆるシーンに対応できるようなコーディネートを何パターンも組むことができるように常日頃から心がけています。それなのでドレスシューズを選ぶときにもコーディネートのバリエーションを増やすことができるようなシューズがあれば、迷わずに購入します。シューズはスポーツシューズも含めて全部で100 足くらい持っていますが、そのうち30 足くらいがドレスシューズです。買ったシューズはそのまま履くことは少なくて、シューレースのカラーを変えるなど、自分なりのアレンジを加えるようにしています。今日履いているスリップオンシューズもアウトソールにビブラム社のラバーを貼っています。