世の中には、周りに不快感を与えていること、うっとうしく思われていること、知らずに恥をかいていることにも気付けない、社会意識の低い「残念なオジサン」が少なくありません。そんなオジサン、皆さんの周りにもいませんか? あなたは大丈夫ですか?
そこで、『知らないと損をする男の礼儀作法』(SBクリエイティブ)の著者で、マナー講師としてテレビでも人気の諏内えみ(すない・えみ)さんが、「残念なオジサン」の代表例を挙げながら、一目置かれる「オジサマ」に変身するための心得を伝授。ドキッとした人は、こっそりチェックしてみてください!
日本のオジサンは視野が狭い
すれ違いざまにぶつかっても、靴を踏んでも謝らないオジサン。後ろから人が来ているのに、ドアを閉めてしまうオジサン。我先にとエレベーターに乗り込んでしまうオジサン。
その他にも、順番を守れないオジサン、電車やバスで席をゆずらないオジサン、困っている人がいても見て見ぬふりのオジサン……など、街中には「モラル欠如オジサン」がたくさん。
「照れ臭くてできない?」そんなオジサンに諏内さんは、「この時代に何をおっしゃっているのでしょうか!」と一喝します。
「人とぶつかりそうになったらよける、ぶつかったら謝るのは幼児でもできます。後ろに人がいたら2、3秒ドアを押さえておくことなど、いとも簡単な心遣いだと思うのですが。海外では、大企業の社長でもレディファーストを徹底しています。せめてそれに近い気持ちは表していただきたいもの。もはやグローバル社会なのですから。そろそろ意識を切り替えるべきでしょう」。
それには、視野を広げることが必要だと諏内さん。
「日頃から周りをよく見る。妊婦さんがいたら席をゆずる。ベビーカーでお困りの方にサッと手を差し伸べる。それができるオジサンは間違いなくモテますし、オジサンではなくオジサマですね!」。
俯瞰力と素直さで、オジサンからオジサマへ
「残念なオジサン」にならないために大切なこと、それは「俯瞰力」と「素直さ」だと諏内さん。
「この2つを意識すると、自分の改善点を認識でき、対策に必要な知識がどんどん入ってきて、それを実践しようという思いも芽生えてきます。私のマナースクールに訪れる男性も、元は、プライドが高く、考えが固まっていて、自分が正しいと信じて疑わないような方もすくなくありません。
何十年も人から叱られることがなかった方々も、俯瞰力と素直さを手に入れると、見違えるように素敵に変身なさるのです。『これまで恥をかいていたと思うとゾッとします』『もっと早く来ればよかった』とおっしゃってくださいます」。
コロナ禍で人との付き合いが減っている今こそ、自分自身を見直す好機。オジサンからオジサマに進化するチャンスです。残念なオジサンの例に少しでも思い当たる節がある方は、ぜひこの機会に、自分改造を始めてみてください。
取材協力:諏内えみ(すない・えみ)
結果を出す「マナースクールライビウム」「親子・お受験作法教室」代表。映画やドラマでの俳優のスマート所作指導や、テレビ出演も多数。YouTube【諏内えみチャンネル】でも活躍中。著書に、47万部突破『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)他。