就活は人生における大きなターニングポイントである一方で、「質問の意図が分からない」「緊張で言おうと思っていたことが出てこない」など、戸惑いや失敗を経験する学生も少なくありません。厚生労働省※によると、令和4年3月卒業の新規学卒就職者における「就職後3年以内離職率」は大卒33.8%、高卒37.9%と、いずれも3割を超えています

この数字は、就活の段階で生じる情報の非対称性やミスマッチが、入社後の早期離職という社会的損失につながっていることを示唆します。面接での“失敗あるある”は、単なる個人の不器用さではなく、若者のキャリア形成を支える仕組みそのものへの問いでもあるのです。

本シリーズではマイナビが調査・発表した「大学生 活動実態調査」より就活生のエピソードを抜粋。マイナビニュースでも人気の漫画連載「本当にあった退職・離職話」を描いている青木ぼんろさんにイラスト化してもらいました。

さて、今回のエピソードは……

そういうこと聞いてない

  • 面接官 「では、簡単に自己紹介をお願いします」  本人 「はい」
  • 本人(心の声) 「自己紹介…」  本人 「えー、私は昔から映画が好きで休日は映画館へ行きます」
  • 本人 「好きな食べ物は焼肉、中でもタンとハラミが好きで」  面接官 「あ、あの」
  • 面接官 「そういう自己紹介ではなく…面接用のものをー」  本人(心の声) 「勘違いしていた」

    面接で自己紹介を求められたとき、勘違いして超プライベート情報を伝えてしまった

自己紹介のつもりが、うっかり趣味から休日の過ごし方、焼き肉の好みまで披露――。緊張すると「どこまで話していいのか」の線引きが一気にあいまいになります。面接は自己開示の場とはいえ、開きすぎにはご注意を。とはいえ、誠実さだけは誰より伝わったはずです!

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就活での“うまくいかなかった瞬間”は、決して終わりではなく学びの始まりです。企業側も学生側も、面接を通じて互いに「ここが本当に合うか」を丁寧に見極める機会へ変えていくことが求められています。面接の準備や自己理解を深めることで、入社後のミスマッチを減らし、働き始める人々が自信と納得をもって一歩を踏み出せる社会へとつながっていきましょう。

※出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」

調査対象 :2024年3月卒業見込みの全国の大学生、大学院生
調査期間 :2023年9月24日~9月30日
調査方法 :マイナビ2024の会員に対するWEBアンケート
有効回答 :1,837 名