• 『天才!志村どうぶつ園』(毎週土曜19:00~)
    (写真左から)志村けんさん、山瀬まみ (C)NTV

――初めてご自身で立ち上げた番組が『天才!志村どうぶつ園』ですね。

僕は子供の頃、ディズニーが大好きで、今みたいにディズニーランドがなかったので、絵本をボロボロになるまで読んでいたので、僕にとっての動物は、1匹1匹がキャラクターを持っているイメージなんです。その考えがあるから、それまでの動物番組は「トラはこういうところに住んで、こういう子育てをする」と生態を伝える良い番組がたくさんあったんですが、トラの赤ちゃんが2匹いたら片方は強気だけど、もう片方は引っ込み思案…といった捉え方で、動物を人間と同じように描けないかと考えました。

世の中で動物を飼う人って、犬でも猫でも家族だと思ってるからかわいがるわけじゃないですか。だから、動物を家族のように感じてもらう番組を作ったら、お客さんが求めているシーンになるんじゃないかと思って企画を始めたんです。

――『志村どうぶつ園』における“憲法”はなんでしょうか?

シンプルに「動物を好きになってもらう」ということです。幼稚園や小学生のお子さんたちが、「動物も人間と同じように感情があるんだ」と知って、まず好きになってもらえれば、次に動物を大事にしたい、そしてもっと知りたいという感情が生まれるはず。志村園長は亡くなりましたが、今担っているこの役割を、できれば大切にしていきたいと思っています。

■『鉄腕DASH』でTOKIOが見せる“テレビを超えた表情”

――『ザ!鉄腕!DASH!!』は、2012年の7月から総合演出を担当されていますが、その後始まった「DASH島」は清水さんの企画ですか?

そうです。東日本大震災(11年)があって、「福島DASH村」の放送が難しくなったときに総合演出を任されて、僕としてはびっくりでしたね。いわゆるリニューアルとなると“側”の部分も変えたりするんですが、幸いなことにスタッフが本当にスーパー優秀だったので、もうそのままの状態でやろうと思いました。

――その中で立てた“憲法”とは。

まず、スタッフみんなに「『ザ!鉄腕!DASH!!』の強みは何だと思いますか?」って紙に書いてもらったんです。それを集めて見たときに“日本”だと思って。いわゆる日本礼賛的ないい番組がいっぱいありましたが、当時はそのちょっと前の時期で「見終わったときに、日本人に生まれて良かったと思える番組」というのを憲法として立てました。

これを聞いたスタッフはみんなキョトンとしていたんですが(笑)、それに向けて新しいことを考えていく中で、「無人島」というキーワードや「鉄道を引きたい」といったいいアイデアがどんどん出てきたんですね。そこで、「いっそのこと、無人島に小さな日本を作ろう!」と、「DASH島」がスタートすることになりました。

  • 『ザ!鉄腕!DASH!!』(毎週日曜19:00~) (C)NTV

――20年を超える長寿番組になりましたが、TOKIOの皆さんの体の張り方が変わらずすごいです。

皆さん、『鉄腕DASH』には“素”で臨んでいますよね。ロケにはメイクさんも来ませんし、リーダー(城島茂)は番組対抗特番で他の番組の方に「そういう企画ありましたよね」って言われると「企画じゃないんです」っておっしゃいますし(笑)。どこか、テレビの枠の中でやっているというより、そこから一線を越えた意識を彼らが持っているということが、素晴らしいことだと思います。

――コロナの影響で福島での田植えができなくなっても、「自宅で稲を育てよう」と提案される様子などを見ていると、いち制作者として番組に臨んでいるようにも見えます。

そうですね。福島にいる皆さんが、自分たちの親戚のおじいちゃんやおばあちゃんのような感覚もあって、不思議な番組なんです。だから、総合演出としての僕の役割は、TOKIOの皆さんやスタッフのみんなのあふれるような膨大な思いを、「まあまあまあ、放送尺はこれしかないから…」と言ってギュッと押し込めているという感じです。

最近はコロナの影響で過去のVTRを使うことも多いのですが、それを見てると「こんなこともやってたんだ!」と、純粋に驚かされます。これだけ長い時間をかけて、いろんなことをガチで経験すると、やっぱりテレビを超えた表情になるんだなと思いますね。

でも、テレビを見ているお客様の生活って、そういうことじゃないですか。例えば、建物を作る職業の人はずっとその仕事をしているわけだし、野菜を届ける方もずっとそれをやっている。逆に言うと、テレビの人たちってすごく広く浅くその瞬間瞬間で乗り移っていっちゃうから、実は『鉄腕DASH』のTOKIOの姿こそが、今生活している皆さんと同じ姿なんですよね。同じことをずっとやり続けるっていう。それが彼らの強みであり、広くシンパシーを集める理由じゃないかと思います。