山手線の渋谷駅は、新宿方面が1番線ホームだ。そこから電車に乗ると、原宿駅では2番線。代々木駅では1番線。新宿駅は15番線となる。山手線が必ず1番になるわけではなく、内回り、外回りで統一されているようでもない。東急目黒線に目黒から乗ると、目黒駅は1番線、不動前駅も1番線、武蔵小山駅は1-2番線と、下りホームから番号が付いているように見える。京阪電鉄は上り側が1番になる駅が多い。さて、ホームの番号はどのようにして決まったのだろうか。なにか法則があるような無いような……。
法律で定められたわけではなく、鉄道会社の慣例
結論からいうと、ホームの番号に関する法的な取り決めは無い。したがって鉄道会社が自由にホームの番号を設定してよい。一説によると、JRが発足する前の国鉄には、駅長室のある側から1、2、3とするよう規定されていたという。無人駅の場合もこれに準じて、駅舎や待合室のある側から番号を振ったらしい。JR化後はこの規定はなくなったとのこと。しかし、慣例的に駅長室(駅事務室)側から番号を振っているようだ。
しかし、地上にあった駅舎を橋上駅舎に建て替えた場合などは、駅長室の位置が変わっても旧駅のホームの順番を維持するようだ。したがって、必ずしも駅長室に近いほうが1番線になるとは限らない。また、ホームを拡張して、1番線よりも駅長室に近い側にのりばができると「0番線」と表記する駅も多い。
私鉄各社はどうかというと、国鉄に準じて駅長室側から番号を振った会社と、独自にルールを決めている会社があるようだ。観察してみると、東急や近鉄など、大手私鉄の私鉄の多くは下り線から順に番号を振っている。例えば京浜急行の北品川駅や小田急電鉄の参宮橋駅などは上りホーム側に駅舎があるが、下りホームが1番線になっている。
ただし京阪電鉄は上り側が1番線。阪急は梅田を基点として進行方向の左から1号線、2号線……となっている。ちなみにホームの呼び方はJRが「1番線」、私鉄の多くは「1番のりば」や「1番ホーム」。なぜか阪急は「1号線」である。