元国税局職員さんきゅう倉田です。やりたいビジネスは「税理士事務所の設立」です。

今年の夏、東京都の主宰するビジネスコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY」にエントリーしました。

Twitterでつぶやくと、複数のよしもとの同期に「ビジネスコンテストってなに?」と聞かれました。

ビジネスプランを提出して、勝ち進んでいく過程でブラッシュアップし、ある程度まで行けば支援を受けられる、そんな大会だと認識しています。去年の12月に、Facebookで知人が投稿しているのを見るまで、存在も意味も知りませんでした。

なぜ、芸人なのにエントリーしたのか。

ぼくは個人事業者で、芸人というカテゴリーの中で、執筆をしたり、講演会をしたり、子供向けの税金教室をしたり、税金のボードゲームを作ったりしています。税金のボードゲームは学校に寄付していて、それを使った出前授業をプロボノで行うなど、お金の話ばかりしているのに、全くお金にならない活動もしています。

そういう活動をしている理由は、子どもたちのお金や税金のリテラシーを上げたいと考えたからなのですが、収益がほとんどないので活動に制限があります。かといって、芸人として得た報酬をボランティア活動に使うほど裕福ではない。日々、悩んでいました。

「いつかは、子供のお金のリテラシーを上げる活動でも売上を立てられるようにしなければいけない、でも、ひとりでは思いつかない、仲間を見つけ、アイデアを考える機会がないかなあ」

そんなとき、TOKYO STARTUP GATEWAYの存在を思い出したのです。

TOKYO STARTUP GATEWAYにエントリーする人のために

まずは、ウェエブ上でエントリーします。ここからの流れは、提出物のタイミングとイベントの呼称にズレがあって、理解が難しい。来年以降チャレンジする方のために整理しました。

ビジネスプランを提出して、通過して、First Stageに参加して、ビジネスプランを提出して、通過して、Second Stageに参加して、ビジネスプランを提出して、通過すると、セミファイナルでプレゼンをし、通過すると、ファイナルでプレゼンをする流れになります。

1回通過した後にFirst Stageがあるので、混乱すると思います。意図はよくわかりません。

また、大会中には、First Stageと類似のワークショップに参加したり、リーンローンチパッドという流行りのスタートアップのマニュアルを習ったりすることができます。

ビジネスプランの提出

コンテスト中は、指定されたサイト上に、背景や経歴、自分のビジネスプランについて、複数回入力します。ビジネスプランが決まっているのであれば、入力は30分くらいで終了しますし、文章を書くのが苦手であれば、丸一日かかるかもしれません。

ぼくは、トータルで3回ビジネスプランを提出しました。1回目と2回目は全く同じもの、3回目は、アイデアを少し補足して、今何をやっているか、今後はどうしていくか、なぜやりたいのかを記入しました。

ここで大切なのは、何をやるかと、なぜやるかだと思います。ビジネスプランがあって、それをどのようなアイデアで実現していくか、この面白さと社会的重要性が見られると感じました。

そして、なぜそれをやりたいのか。ぼくであれば、たくさんのタレントがお金のリテラシーが低いことで損をしている現状を解決したいという気持ちがありました。Second Stageの参加者はみんな、社会やサービスに対して不満や要望があって、それを解決するためのビジネスを提案しています。

STAGEでは何をするのか

First Stageには、300名ほど参加します。大きめのイベントホールで5~6人のグループに別れ、去年までのファイナリストに話を聞いたり、ピッチ(短いプレゼン)を繰り返したり、みんなでお弁当を食べたりします。

Second Stageは土日の2日間の参加が必須です。参加者は70名ほどでした。課題を与えられるわけではなく、メンター(指導者)に話を聞くだけの2日間になります。

この2つのStageでは、出欠以外の何かを評価されることがありません。ビジネスプランをブラッシュアップするだけで、提出物やスタッフと会話をするようなことがないのです。後日のビジネスプランの提出のみで評価され、通過者が決まります。

次回は、このビジネスコンテストでメンターからどのようなアドバイスがもらえるのか、また、メンターそのものの必要性について、言及します。

さんきゅう倉田

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さんきゅう倉田の初の著書が発売されました。ぼくの国税局時代の知識と経験、芸人になってからの自己研鑽をこの1冊に詰めました。会社員やパート・アルバイトの方のための最低限の税の情報を、たのしく得られます。購入は コチラ

さんきゅう倉田

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さんきゅう倉田

さんきゅう倉田

芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。100社以上の法人の税務調査を行ったのち、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。

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