ふだん何気なく電車や駅を利用していても、なぜ電車が時間通りに運行できているのか、「混雑率100%」の車両に実際何人乗っているのか……なんて、意外に知らないものですよね。元鉄道員の交通系YouTuberの綿貫渉さんが、面白くてためになる鉄道の豆知識を解説する「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」(日本文芸社)から、一部を抜粋してご紹介します。

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長い駅名は更新が続いている

日本には約1万の駅が存在しますが、なかには意表をつく面白い駅名があります。たとえば難読で有名なところでは、JR宗谷本線の音威子府駅は「おといねっぷ」駅と読みます。その意味はアイヌ語で「川口のにごっている川」、「川尻を歩くと泥んこになる川」だそうです。

本州にある難読駅ではJR山陰本線の特牛駅で、「こっとい」駅と読みます。四国ではJR徳島線の「府中」駅で、これを「ふちゅう」と呼んでしまうのは、おそらく関東の人でしょう。徳島線の府中駅は「こう」駅と読みます。

次に「日本一長い駅名」を見てみましょう。それは富山地方鉄道の、読み仮名数が 32字である「トヨタモビリティ富山Gスクエア五福前(五福末広町)」停留場です。それまで1位だった京福電気鉄道北野線の「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」を抜いて2021(令和3)年に1位になりました。長い駅名は注目を浴び、地域のPRにもなるので、更新され続けています。つまり、駅名が長ければそれだけインパクトがあるので、競争が生まれるのです。

反対に「日本一短い駅名」は、JR紀勢本線と近鉄名古屋線、伊勢鉄道伊勢線が交わる津駅です。津駅は「世界一短い地名・駅名」としてギネスに登録されています。


本連載は、 「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」より、一部を抜粋してご紹介しています。

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「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」(日本文芸社)
著者:綿貫渉

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