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今回は、様々な“受賞”を予想する「勝手に受賞予想」として、あす12月1日に発表される「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ 新語・流行語大賞」の年間大賞・トップテン、さらにその登壇者を、これまで『現代用語の基礎知識』編集長にも複数回取材経験のある記者が独断で予想していく。
「新語・流行語大賞」は、毎年ノミネート30語から「トップテン」10語を選出し、そこから「年間大賞」1語を発表。表彰式には、その言葉を生み出した人や関連する人が登壇し、式典に花を添えている。
では表彰式の式次第の通り、まずは「トップテン」から予想。五十音順に挙げていく。
「エッホエッホ」
【解説】「メンフクロウのヒナが草むらを懸命に走る姿」の写真が、海外のネットで話題になり日本ではその姿に「エッホエッホ」という擬音を添えて紹介された。シンガーソングライターが「エッホエッホのうた」を公開したり、エッホエッホ構文が定着、SNSでのショート動画投稿などで拡散していった。若者のあいだでは、急いで何かをしなければならない様子をあらわす際にも使われた。自然・野生動物専門の写真家ハニー・ヘーレが撮影してネット投稿した写真。
【予想理由】“流行語大賞乱立時代”において、幅広い言葉を網羅する「新語・流行語大賞」としては、若者言葉のランクインは欠かせない。近年は「界隈」(2024年)、「蛙化現象」(2023年)、「知らんけど」(2022年)、「タピる」(2019年)などが入っている。
【登壇者予想】うじたまい(シンガーソングライター)…楽曲「エッホエッホの歌作ってみた。」をYouTube、TikTokに投稿
「緊急銃猟/クマ被害」
【解説】改正鳥獣保護管理法の施行により9月1日に導入された、クマやイノシシが人の生活圏に出没した際、市町村長の判断で市街地での銃猟を可能とする制度。近年、クマなどの生活圏への出没が増加傾向にあり、人身被害者数も増加。地域住民の安全確保を迅速化する目的がある。
【予想理由】下半期に入ってクマ被害のニュースが増え、さらに映像のインパクトの強さも相まって、人々の間に強く印象に残る言葉と言える。2023年には「OSO18/アーバンベア」がトップテン入りした。
【登壇者予想】佐竹敬久氏(前・秋田県知事)…4~10月の期間、全国で最もクマによる人身被害が多い県。昨年12月の県議会で「私なら『お前のところにクマを送るから住所を送れ』と言う」と発言も。
「国宝(観た)」
【解説】原作・吉田修一、監督・李相日(リ・サンイル)の映画『国宝』が幅広い年齢層で話題になった。上映時間は約3時間。「国宝観た?」が随所で飛び交うほど話題になった。任侠に生まれ歌舞伎役者として引き取られた喜久雄と、歌舞伎の名門に生まれた俊介が芸の道に生きる、伝統×任侠×青春の物語。小説を読んでから観るか、観てから読むか、も話題に。
【予想理由】エンタメ枠の代表格として予想。6月の公開からいまだに週間興行収入ランキング(興行通信社)でトップ10に入るなど、超ロングヒットのインパクトが強い。ここにきて、邦画実写の歴代興行収入ランキングで『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』を抜いて22年ぶりにトップが入れ替わったことも大きい。
【登壇者予想】吉沢亮、横浜流星(『国宝』出演)
「古古古米」
【解説】コメ価格の高騰が社会問題化した「令和の米騒動」。政府が備蓄米を放出、安価なコメを買い求める行列が各地で発生。備蓄米には古米、古古米、古古古米、古古古古米まで1年ごとに区分があり、この呼び名も注目された。味への不安や活用法なども話題になった。
【予想理由】生活や経済に関わる身近な言葉は、「新紙幣」(2024年)、「てまえどり」(2022年)、「Go To キャンペーン」(2020年)、「プレミアムフライデー」(2017年)など、強い傾向にある。また、選考委員のやくみつる氏は「今年は前半はコメ関連くらいしか流行語がなかった」(TBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送11月8日放送より)と発言している。ちなみに、今年の漢字は、トランプ関税に翻ろうされた要素もコメて、否、込めて「米」を予想しておく。
【登壇者予想】小泉進次郎氏(防衛大臣、前・農林水産大臣)
「戦後80年/昭和100年」
【解説】2025年は戦後80年という節目の年であり、昭和100年という節目でもあった。さまざまな番組企画や関連書籍の刊行も相次いだ。
【予想理由】年カウント系や元号系の言葉としては、過去に「4年ぶり/声出し応援」(2023年)、「令和」(2019年)などがランクイン。メディアでの使用頻度の高さも後押しすると考えられる。
【登壇者予想】内閣官房「昭和100年」関連施策推進室担当者
「チャッピー」
【解説】アメリカの企業オープンAIが公開した、AI(人工知能)を使って自然な会話が行えるサービス「ChatGPT」の愛称。
【予想理由】2023年に「生成AI」がトップテン入りしたが、今年に入ってユーザーが一気に拡大。一般的になったことを象徴する言葉として「チャッピー」はキャッチーだ。
【登壇者予想】ヤスダツバサ氏…2023年3月29日掲載の「ソフトバンクニュース」で、「ChatGPTは長いので、チャッピーと呼んでもいいですか?」と記述。
「二季」
【解説】酷暑が続いた日本列島。地球温暖化の影響で春夏秋冬という四季が、夏と冬の二季化している状況。
【予想理由】趣味嗜好が細分化した昨今、誰もが共感できる事象が気象だ。近年でも「地球沸騰化」(2023年)、「災害級の暑さ」(2018年)がトップテン入りしていることから、手堅く入るのではないか。
【登壇者予想】立花義裕氏(三重大学生物資源学部教授)…2023年12月20日、CBCの番組で「春夏秋冬の四季だが、四季から“二季”に温暖化によって変わっている」と発言。
「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」
【解説】自民党総裁に選出された高市早苗新総裁が、決意を表明した際に述べた言葉。働き方改革でワークライフバランスも定着してきた今、「ワークライフバランスを捨てる」と表明したことに、賛否の声があがった。
【予想理由】やはり政治関連は強く、近年では「裏金問題」(2024年)、「国葬儀」(2022年)、「アベノマスク」(2020年)、「魔の2回生」(2017年)、「アベ政治を許さない」「一億総活躍社会」(2015年)などがトップテン入りしている。
【登壇者予想】高市早苗氏(内閣総理大臣)、代理で総理大臣補佐官が登壇
「ミャクミャク」
【解説】大阪・関西万博の公式キャラクター。誕生当初は不気味、怖いなどと不人気だったのが一転、大ブレイクした。ぬいぐるみ、キーホルダーなど多彩な関連グッズが販売された。
【予想理由】オリンピックの開催年にその関連語が多くランクインすることからも、巨大イベント関連の言葉は手堅いと考えられる。何より表彰式にミャクミャクが来て、式典が大いに盛り上がる様子が目に浮かぶ。
【登壇者予想】ミャクミャク
そして年間大賞予想は…「オールドメディア」
【解説】新聞・テレビといった歴史のあるメディアを「オールドメディア」と位置づけ、不要なもの、偏ったものとみなす風潮がある。TikTokや切り抜き動画など短時間で見られ一瞬で理解できるようなSNS戦略ばかりがもてはやされるが、オールド批判をしながら熱狂を作り出すネットの世界に流されるばかりでなく見分ける力をつける必要がある。
【予想理由】昨年11月の兵庫県知事選に始まり、大きな選挙や大手メディアの不祥事が報じられるたび、この言葉がSNS上であふれんばかりになるのを見てきた。今年の参議院議員選挙から、テレビ各局が事前選挙報道キャンペーンを注力した背景には、この言葉の流行もあったに違いない。一方で、年間大賞を受賞することによって、「新聞テレビはウソ、ネットだけが真実」「特定の国に経営陣が支配されている」などと陰謀論的主張で非難し、SNSのエコーチェンバーにハマっていく問題に注意を促す狙いもあるのではないか。
【登壇者予想】中村史郎氏(日本新聞協会会長)、早河洋氏(日本民間放送連盟会長)
補足
伊東市長の学歴詐称対応からは様々なワードが飛び交ったが、ノミネートされたのは「卒業証書19・2秒」。個人的には「チラ見せ」のほうが汎用性が高く、年間大賞でも遜色なかったと捉えている。とはいえ、有力登壇者が再び出馬する市長選の告示が週末に控える中での受賞・登壇は厳しかったか。
世間を騒がせた「フジテレビ問題」からも、複数のワードがピックアップされそうな感があったが、「企業風土」のみ。「上納文化」は週刊誌の誇張表現と判断されたか。大量のACジャパンのスポット放送も「決めつけ刑事(デカ)」などは定着まで至らなかったか。
また、これまでの傾向から、「麻辣湯」「リカバリーウェア」という食系・ヒット商品系のランクインも十分考えられる。
果たして結果は、どうなるのか。年間大賞・トップテンは、12月1日14時に発表予定。
「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ 新語・流行語大賞」ノミネート30語(※五十音順)
●エッホエッホ
●オールドメディア
●おてつたび
●オンカジ
●企業風土
●教皇選挙
●緊急銃猟/クマ被害
●国宝(観た)
●古古古米
●7月5日
●戦後80年/昭和100年
●卒業証書19・2秒
●チャッピー
●チョコミントよりもあ・な・た
●トランプ関税
●長袖をください
●二季
●ぬい活
●働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相
●ビジュイイじゃん
●ひょうろく
●物価高
●フリーランス保護法
●平成女児
●ほいたらね
●麻辣湯
●ミャクミャク
●薬膳
●ラブブ
●リカバリーウェア
※ノミネート語の表現は発表時に変わることもある
