長く同じ仕事を続けていると慣れがでてきます。しかし、そうした仕事でも予想もつかないようなトラブルが起きる可能性があります。仕事に慣れれば慣れるだけ、危険が潜むことになるのです。もし、そんな状況であれば、この言葉を思いだして、気を引き締め直してください。

本日の孫子

『紛紛紜紜、鬥亂而不可亂也、渾渾沌沌、形圓而不可敗也』

(ふんぷんうんうんとして、闘い乱れて乱すべからず、こんこんとんとんとして、形円にして敗るべからず)

意味

雑然といりまじっていて、しかも乱すことはできない。始めも終わりもなくつながっていて捉えどころがなく、破ることができないという意味です。

解説です!

一糸乱れることのない組織は、戦いに強いのですが、戦いが長引くと、どこかにほころびが生じて、そして、それが原因となって敗れることになります。つまり、整然とした組織は見た目にはいいかもしれませんが、少しでも崩れたら、逆に危険な状態に陥りやすいものだということを孫子は言っています。

こんなシーンで役立ちます!

一糸乱れずに戦う軍隊は、確かに正攻法の場合は強く、また見た目にも美しいものです。しかし、逆にその動きに乱れが生じると、勢いも強さも一気に崩れ去ってしまいます。つまりリーダーたる者は、常に、戦いにはそういうことも起こる可能性を意識しておく必要があります。もし今、何かのプロジェクトで多くの人を率いているならば、今、上手く行っていたとしても、長く取り組んでいる間には乱れる可能性もありますから、事前にそうしたことに対応する対策をいち早く行なっておく必要があります。流れには乱れがあることを忘れないでください。