今回紹介する店は、「いわもとQ」。首都圏を中心に展開する立ち食いそばチェーン店で、歌舞伎町店、池袋店、高田馬場店、神保町店がある。今回訪れたのは歌舞伎町店。新宿区役所本庁舎隣、歌舞伎町のど真ん中で24時間営業を続ける、眠らない街の眠らないそば屋である。
常に揚げたて! 玉子と揚げ玉は無料サービス
入り口の外には券売機。店内にももう1台。名物の天ぷらメニューを中心に、種類と組み合わせは豊富。天丼など丼ものもある。迷ったら左上に書かれているメニューにしておけばハズレはない(横書きの場合)。今回はそのメニューにあった「天ぷらセット」(630円)を購入。
店内の左手に厨房カウンター。こちらで食券を渡し、「もりで」とお願いする。そばは「もり」「かけ」「ひや」の3種類から選べる。厨房カウンターにある玉子1個と揚げ玉1杯は、無料サービスでいただける。その隣に返却台。店内中央には立ち食い用テーブル席。右手側には着席のカウンターがある。
待つこと3~4分。立ち食いそばにしては時間がかかるが、それもそのはず、この店の最大の特徴は揚げたての天ぷらを提供していること。立ち食いそばといえば揚げ置きで、しなっとした天ぷらをつゆに浸して食すイメージだが、いわもとQの天ぷらはサックサク、盛り付けも上品な一品である。
品数は5品。エビ、キス、イカ、カボチャ、インゲンと攻守ともにバランスのとれたラインナップ。これを大根おろしを溶いた天つゆでいただく。そばのつゆはやや甘め。コシ、ボリュームもよい塩梅で、朝にも深夜にも合う。
店舗数はまだそれほど多くないが、各々のクオリティーは高い。今後にますます期待したい店のひとつである。
※記事中の情報は2016年6月取材時のもの
筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)
1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。