江ノ電。背景の神社。おばあさんと小さな子供。シャターチャンス! このタイミングで、よく撮れたなぁと思っています。昭和の雰囲気いっぱいのお気に入りの1枚です。

江ノ島電鉄長谷 - 極楽寺 1974年昭和(昭和49)年9月

この日は、江ノ電と相模線を撮影に行きました。鎌倉から江ノ電に乗って長谷駅で下車。狙いは、長谷 - 極楽寺のトンネルだったと思います。駅からトンネルへ向かって歩いていると、偶然いい雰囲気の踏切を発見。奥に神社、そこに江ノ電が顔を出す――。そんなアングルを思いながら待っていました。

しばらくすると、踏切の警報機が鳴りだしたので、カメラを構える。すると、そこに偶然にも親子が立ち止まる。少しずつ近付いてくる江ノ電の音。夢中でシャッターを切りました。

撮影から数日後、フィルムを現像。出来上がったばかりのネガの中に、このコマを見つけた時は嬉しかったですね。シャッターチャンス、ドンピシャでした。デジカメなら撮った写真をすぐにその場で見ることができます。しかし、当時は現像しない限りちゃんと撮れているのかわからなかった。だから、本当に嬉しかったです。

そしてもう1枚。同じ踏切で狙った写真です。……ダメダメでした。

江ノ島電鉄長谷 - 極楽寺 1974年昭和(昭和49)年9月

松尾かずと
1962年東京都生まれ
1985年大学卒業後、映像関連の仕事に就き現在に至る。 東急目蒲線(現: 目黒線)沿線で生まれ育つ。当時走っていた緑色の旧型電車に興味を持ったのが、鉄道趣味の始まり。その後、旧型つながりで、旧型国電や旧型電機を追う撮り鉄に。特に、73形が大好きで南武線や鶴見線の撮影に足繁く通った。