印象に残っているニュースは…

――この半年で印象に残っているニュースはなんですか?

松村:やはり平昌オリンピックが印象的でした。今回は"政治オリンピック"と言われて、スポーツの祭典がそうなってしまったのは残念という気持ちはあったんですけど、実際に動いているニュースはやらなきゃいけないという複雑な思いで伝えていました。

椿原:前半はそうだったね。でも、メダルを獲り始めてから、純粋にオリンピックとして伝えるニュースが多くなりました。

松村:報道センターで、みんなで見て盛り上がってました(笑)

――今回は時差も少なかったですから、すぐに結果を伝えることもできましたよね。椿原さんはいかがですか?

椿原:「αイズム」のコーナーで企業の社長や経営者の方にインタビューをしてすごくやりがいを感じているんですけど、自分が持ち込んだ企画で「グラファイトデザイン」というゴルフのシャフトを作ってるメーカーさんに伺ったんです。松山英樹選手や石川遼選手、小平智選手といったプロの方も使っているシャフトのメーカーなんですけど、今、AIとかロボットにお仕事が奪われちゃうというニュースがある中で、ここのシャフトは手で巻いて作ることにこだわっていたんです。お話を聞くと、機械を取り入れたこともあるんですけど、やっぱり職人の匠の技に機械が追いつかなかったそうで、希望や温かみを感じていいなと印象に残っています。

『ネタパレ』受けは笑っちゃいそう

――夜のニュースの担当が半年経過して、周囲の反響はいかがですか?

椿原:結構周りからも「α見てるよ」って言われるようになりました。アナウンス室でも「今までに見たことのない報道番組だね」って言ってもらっていますし、他の局の時間帯と比べても1日の最後の報道番組なので、他の番組では扱わない経済ニュースを多めに取り上げるというのを、皆さんにも新鮮に感じていただけているののかなと思います。

――『Mr.サンデー』でご一緒されている宮根誠司さんからは何か言われましたか?

椿原:「経済をいろいろ扱って大変やなあ」っておっしゃってます(笑)。『Mr.サンデー』も夜の番組で宮根さんは終わった後なかなかすぐには寝られないみたいで、「それが毎日じゃ夜眠れないでしょう」って心配してくれています。

――松村さんは周囲の反響、いかがですか?

松村:私は週1回金曜日ですが、土日の仕事で会う人たちに「見たよ」とよく言われます。寝る前の夜遅い時間、1日の最後にニュースを伝えているので、「見やすいよね」って言ってくれますね。

――ご主人(陣内智則)はご覧になっているんですか?

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松村未央
1986年生まれ、神奈川県出身。慶應義塾大学卒業後、2009年にフジテレビジョン入社。新人時代に冠番組『ミオパン』に出演し、その後も『スーパーニュース』『すぽると!』『BSフジLIVE プライムニュース』などを担当。17年10月から『THE NEWS α』、18年4月から『プライムニュースα』金曜メインキャスター。他にも、『ノンストップ!』『S-PARK』に出演。趣味は、テニス、料理のレシピ本を見ること、かわいいインテリア探し。

松村:いつも見てくれていますね。うちのレコーダーが予約録画になってます(笑)

――金曜日は、陣内さんが出演されている『ネタパレ』から続いて、松村さんが担当する『α』という流れですよね。

松村:いつもスタッフの皆さんが「(夫が)出てるよ!」と言ってくれます(笑)。でも、『ネタパレ』が終わった直後に「ジャンクション」という5秒の生告知があるんですけど、直前に面白いことを言われたら笑っちゃいそうで(笑)

――昔、『笑う犬の生活』で内村光良さんが『ニュースJAPAN』の安藤優子さんのジャンクションを直前にパロディしてましたけど、安藤さんは一切笑ってなかったですよ。

松村:さすが安藤さん! すごいですね(笑)

――この前、山崎夕貴アナにお話を聞いたら、ご主人のおばたのお兄さんにアドバイスされるのは絶対イヤだと言っていました。

松村:私の場合は、内容のことじゃなくて、すごく衣装のことを言われますね。

椿原:内容じゃなくて!? 見た目のことなの!?

松村:はい(笑)。「白は着ないほうがいい」とか「赤とか黄色とか、明るい色を着たほうがいいよ」って色指定されるんです。そのアドバイスを飲み込みつつ、ちょっと流すみたいな(笑)。それをスタイリストさんに伝えてます。

椿原:どうして白はダメって言われるの?

松村:私はわりと白も好きなんですけど、「白は地味に見えるから」とか「良さが際立ってない」と言われるんです。もっと内容を見てほしいんですけどね(笑)

――『プライムニュースα』になって、照明が暗めになったじゃないですか。それによって、衣装の傾向も変わったんですか?

椿原:はい、変わりました。前は白っぽいセットだったので、それこそ白はあまり着られなかったですし、クロマキー(緑色)があったので緑は着られなかったんです。それが、今は白がセットに映えると思って着ますし、緑も着るようになりました。逆に、コメンテーターの方や、安宅くんや(月~金曜スポーツキャスターの)内野(泰輔)くんとか男性も多いので、紺とか黒とか暗い色を着ないように気をつけていますね。

ニュース番組のスタジオに初めて"影"

――今の照明って、夕暮れ時みたいな独特な感じですが、単純に暗くて原稿が読みづらいということはないんですか?

松村:私たちは特に感じないんですけど、放送を見てると暗く見えますよね。

椿原:照明が当たっているので、暗いという実感はないんですよ。

田中雄気チーフプロデューサー:ニュース番組のスタジオに影を出すというのを、実は初めての試みとしてやってるんです。寝る前にギラギラするのはどうかなという狙いがあって、試してる感じですね。

松村:『―デイズ』の照明と比べると、かなり違いますよね。

椿原:この加減によって、セットに奥行きが出てると思います。

――実際に、セットはだいぶ広くなりましたよね。

椿原:そうですね。だから最初は落ち着かなかったです(笑)。前は本当にこぢんまりとしたセットで、包まれている安心感みたいなのがあったんですけど、今はすごく広くて、最初は全く別の番組という感じがしましたね。

松村:実は、上から撮ったときにテーブルの上にある原稿などが見えないように、1段下に台がもう1つあって隠れる構造にもなってるんですよ。そういうデザインにもこだわってるんです。

――まだまだいろいろ使い勝手がありそうなセットですね。

椿原:何かニュースに関連するものを置くとか、セットを見ながら他にも使い方がありそうだなって眺めています。