過労自殺しかけた経験を描いた書籍『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』の著者である汐街コナさんが、会社から身を守るための処世術などを紹介する漫画連載「会社につぶされないために」。今回のテーマは「忘れられない初担当編集さん(11)」です。

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前回の続きになります。

「損切り」においては、これが多分一番重要だと思います。

パワハラやセクハラでもそうなのですが、そもそも「自分が不当な扱いを受けている」ことに気が付けず、なんとなく我慢してしまう方は多いように思います。

人って誰でも、「自分は悪い状況にはなっていない」と思い込む性質があるように思います。 なので、状況が悪化していても、「気のせいだ」とか「何かの事情があるに違いない」など、状況を正当化するように考えてしまいます。

それも、日々を平穏に過ごすために必要なことなのだと思いますが、注意しないと、「じわじわと茹で上げられてしまう、茹で蛙」のようなことになってしまいます。

今までにも何度か紹介しましたが、「自分の状況を書き出す」というのは、自分を客観視し、冷静な判断をするのに、良い方法だと思います。

人に相談するのも良いですし、(ただし、第88回のようなことになる可能性もあります)相談しづらい場合は、「大切な人が、同じ内容で自分に相談してきたら、どう答えるか」と想像してみるのも良いと思います。

自分には厳しく考えてしまう人も、人のこととして考えた場合は、おかしなことに気が付けることもあります。

(つづく)