過労自殺しかけた経験を描いた書籍『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』の著者である汐街コナさんが、会社から身を守るための処世術などを紹介する漫画連載「会社につぶされないために」。今回のテーマは「ブラックに慣れすぎて(2)」です。
「パワハラをする人」というと、性格に難があり、悪意に満ち、いつも怒鳴っているような人が思い浮かぶかもしれません。
しかし、単に自分を基準にして、部下後輩に接してしまっているだけ、という人も、少なからずいるように思います。
ここに出てくる友人は、けっして厳しい人ではなく、まして悪意をもって人に接するような人でもありません。どちらかというとおっとりとした、優しい人です。そして真面目でとても仕事が好きな人です。
ただ、ずっと自分が求められ応じてきたことを、引継ぎ相手にも求めたに過ぎないのです。
私も、もし徹夜でガンガン仕事ができるようなタイプだったら、数年後には「当たり前のこと」として、無自覚にパワハラをする人になっていたかもしれません……。
この悪循環を断ち切るためには、「客観的で明確な基準」を作り、遵守を徹底させるのが一番だと思います。個人の基準や、その会社内の常識ではなく、法律で管理するのが確実ではないでしょうか。
問題は、その法律がまだ不十分と思われることですが、今後少しずつでも整備されてゆくと良いと思います。