クレジットカードから電子マネーへのチャージは、ポイント付与の対象外となることも多いが、ここ1年ほどはnanacoへのチャージをポイント付与対象外とするクレジットカードが続出している。1%還元だった「楽天カード」は、2017年10月でポイント付与が終了。同じく1%還元だった「Yahoo! JAPANカード」は、2018年2月末から0.5%還元に改悪。「リクルートカード」は1.2%還元だが、2018年4月16日からnanacoを含む一部の電子マネーに対して、月3万円を超えるチャージはポイント付与対象外とする上限が設けられた。

同じセブン&アイ系列の「セブンカード・プラス」は、公式に「ポイントが貯まる」と謳っており、比較的安心してチャージに使えるが、還元率は0.5%と決して高くはない。また、ジャックス発行のクレジットカード会員が利用できる「J’sコンシェル」など、一部の会員制優待サイトでは、nanacoにチャージできるnanacoギフトのデジタルコードが1%オフの金額(キャンペーン時は2%オフになる場合あり)で購入できるが、使い勝手に難がある。支払い方法が銀行振込またはロッピーしか選べないうえ、1つのコードが最大でも2,000円分となるため、高額のチャージをする場合は購入後のコード入力を何度も繰り返さなければならないのだ。

  • デジタルコード通販サイト「Kiigo(キーゴ)」

クレカでnanacoギフトが買える「Kiigo」

前置きが長くなったが、これらの問題を解決できるのが、デジタルコード通販サイトの「Kiigo(キーゴ)」だ。コンビニなどで販売されているプリペイドカード(POSAカード)の流通を手がけるインコム・ジャパンが運営しており、nanacoギフトをはじめ30以上のデジタルコードを販売。銀行振込のほか、クレジットカード(VisaまたはMastercardのみ)でも購入ができ、通常の加盟店で利用したときと同様にクレジットカードのポイントを貯めることができる。

なお、デビットカードやプリペイドカードでは購入できない場合もあり、カードによっては3Dセキュア(本人認証サービス)が必要となる。また、購入には携帯電話が必須で、SMSで送られてくるURLにアクセスし、認証手続きをしなければならない関係から、ガラケー(フィーチャーフォン)での利用は推奨されていない。

nanacoギフトの購入は、1回につき3,000円から5万円の間で自由な金額を選択可能。購入すると数分でコードが記載されたメールが届く。ただし、nanacoギフトをnanacoにチャージする場合は、最短でもコード入力の翌朝6時以降(正午以降にコード入力した場合は翌々朝6時以降)でなければ残高の反映ができないので、急ぎで使いたい場合は注意が必要だ。オムニ7やGREEなど、nanacoギフトで直接支払えるサイトでは即時利用可能となる。

1回の注文で購入できる額面はデジタルコードの種類によって異なり、例えばGoogle Playギフトコードは100円から5万円、App Store & iTunesギフトカードは1,500円から5万円の間で自由に金額を選択可能。DMMプリペイドカードは1,500円、ムビチケGIFTコードは1,500円または3,000円のみの取り扱いとなっている。

  • Kiigoでは現在31種類のデジタルコードを販売

会員登録で上限額がアップし、ポイントも貯まる

「Kiigo」には購入上限があり、会員登録(無料)した場合は月5万円まで。会員登録をしなくても購入できるが、その場合は月3,000円が上限となる。また、会員になった場合はポイントが利用できるようになり、1ポイント=1円として購入代金に充当できる。

同ポイントは、会員登録時に招待コードを入力し、初回購入することで200ポイントがプレゼントされる。紹介コードは既存の会員に教えてもらう必要があるが、ネットで検索すれば簡単に手に入れることが可能だ。なお、会員になるとマイページに紹介コードが表示され、そのコードを使って会員登録した人が初回購入すると、自分にも200ポイントが付与される。ポイント有効期限は最終獲得日から1年となる。

  • マイページでは紹介コードのほかに、保有ポイント数や注文履歴なども確認できる

このほかに、会員はギフト機能も利用可能。メール、LINE、Facebookで購入したデジタルコードをメッセージカードとともに送ることができ、メールであれば3カ月後までの範囲で送信日の指定もできる。

割引やゲームアイテムがもらえるキャンペーンも

「Kiigo」では不定期でキャンペーンも行われており、過去にはGoogle Playギフトコードが2%オフになったことも。また、Google Playギフトコードを購入すると、オンラインゲームのアイテムコードがもらえるキャンペーンが開催されることも多く、これまでに『シャドウバース』や『リネージュ2』などが対象となった。

運営元のインコム・ジャパンによると、取り扱うデジタルコードは今後さらに増やしていく予定とのこと。nanacoへのチャージでクレジットカードのポイントを獲得したい人はもちろん、デジタルコードで手早くギフトを贈りたい人、複数のサイトにクレジットカード情報を入力したくない人などは、ぜひ利用してみてはいかがだろうか。

(※クレジットカードの用語などは以下を参照)

『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』

※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。ポイント価値は編集部にて算出。利用方法によって上下する場合があります。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。