来年春に卒業する大学生・大学院生を対象とした企業の採用活動が3月から解禁されました。就活生のみなさんは会社説明会への参加やOB・OG訪問を通じて、関心のある業界や企業への理解を深めていることと思います。独自のスケジュールで採用活動を行う企業もあり、すでに面接を受けている人もいるのではないでしょうか。

選考が進むにつれて、自分はこの会社に合っているのだろうか、やりたいことができるのだろうかと悩むかもしれません。業界や企業について知れば知るほど、重視するポイントが変わっていくこともあると思います。

社員・元社員の「生の声」で理想の企業が探せるクチコミ情報プラットフォーム「OpenWork」には、就職活動にまつわる体験記を投稿した「就活レポート」機能があります。今回は、「就活レポート」を基に、内定を得て就活を終えた先輩たちがどんなことを重視し、入社先の企業を決めたのかをご紹介します。

先輩就活生に聞く「入社先企業の決め手」1位は?

新型コロナウイルス禍からの業績回復で、企業の採用意欲は高まっています。リクルート就職みらい研究所企業の採用見通しなどをまとめた調査によると、24卒の採用予定者数は平均29.5人で、23卒年より2.5人多いという結果が出ています。またマイナビ「2024年卒企業新卒採用予定調査」によると、人材の獲得競争が厳しくなる中、新卒を対象に初任給や基本給の引き上げを実施または検討し、応募者へのPRに努める企業も多いようです。

こうした待遇面も企業選びには大切な視点ですが、先輩就活生はどのように考えていたのでしょうか。OpenWorkの「就活レポート」から分析した「入社先決定時の企業選びの軸」を見ていきましょう。

23年卒ユーザー1933名から寄せられたレポートを分析すると、最多は「社風・社員の人柄」、次いで「事業内容」、3位以下に「自己の成長が見込める」、そして「業務内容」「ワークライフバランス」と続きました。

なお22卒学生を対象に行った昨年発表の調査では、就活中に知りたかった情報と実際に知ることができた情報の差が大きかったものとして、「職場の人間関係・雰囲気」や「組織風土」などが上がりました(※全国求人情報協会「2022年卒学生の就職活動の実態に関する調査」より)。多くの就活生が社風や働く環境、社員同士の人間関係について選考段階で知りたい、判断材料にしたいと考えている一方、なかなか知ることができない情報であると言えそうです。

社風や社員の人柄を知るには?

入社先企業の決め手として、多くの就活生が重視している「社風・社員の人柄」。学生が企業や実際に働く社員と接点を持ち、話を聞ける機会は決して多くありません。先輩就活生はどのようにして理解を深めていったのでしょうか。「就活レポート」に寄せられたコメントから、就活中にやって良かったこと、やらなくて後悔したことを見ていきます。

やってよかったこと

  • 「サイトやホームページだけで判断するのではなく実際に座談会やインターンに参加することで、どんな社員の方がいるか、社内の雰囲気などを知った上で企業を選定できた」
  • 「(説明会に参加して)自分の聞きたいことをしっかり持って話を聞いたり質問したりすることで、各企業の大切にしていることや社員の人柄などが分かり、エントリーする企業を選べた」

やらなくて後悔したこと

  • 「(やらなくて後悔したのは)同業他社へのOB訪問。(志望業界に)OBが少なかったため、一つの会社にしか訪問できなかった。同業からいくつか内定をもらったときに、社風の違いがわからず内定先を決めるのにかなり苦労した」
  • 「OB訪問はもう少しするべきだった。就活を進めるにつれて段々社風や社員の人柄の重要性に気付いた」

紹介したコメントにあるように、社風や社員の人柄を知るためには、インターンシップやOB訪問など実際に働く社員と直接会える機会を積極的に生かすことが効果的だとわかります。特にインターンは、「就活レポート」でやって良かったこととして最も多く上がったワードでした。インターンを経験した方は、あらためてインターンを通じて感じたことを整理してみると、就活を始めた今だからこそ当時と違った観点での軸が見えてくるかもしれませんね。OB訪問に関しては今からでも遅くはないと思います。最近では、オンライン上で観点にOB訪問を行えるサービスもあり、こうしたサービスは活用するに越したことはないはずです。

企業の社風や社員の人柄を知ることは就職活動においてとても大切なことです。前回の記事『先輩社員の感じた入社後ギャップで考える、社員クチコミサイトを活用した自分に合った企業の見つけ方』 でも紹介ていますが、46%の新卒若手社員が「組織の特徴や社風についてギャップを感じた」と回答しました。企業風土や雰囲気のようなものは企業のホームページや会社説明会だけでは実態をつかみにくく、実際に働いてみて初めてわかることも少なくないと思います。

興味がある企業へは出来る限りOB訪問を行い、実際に働く方からの生の声を直に聞いていただくに越したことはありません。ただ、労力はかかることなので、社員クチコミ情報も企業理解のためのひとつの参考にしていただけるかと思います。

実際に、OB訪問と同じ目的として社員クチコミを閲覧しているという声も挙がっています。

  • 「社風や選考のフェーズを確認する上で非常に参考にした。リアルな声は説明会、面談等ではわからない内容だったので、一度OpenWorkで悪い噂や真偽の確かでない情報を仕入れ、それとなく社員と話した際に探ってみた」

  • 「自分と企業の相性について、特に新卒の意見を参考にする。退職理由や企業の成長見込み、社風については自分が入社してからのギャップをなくすために特に詳しく見ていた」

チームワークの良さは会社の成長にも

OpenWorkの8つの評価スコアのうち「社員の相互尊重」「風通しの良さ」のスコアはいずれも「働きがい」スコアと相関関係があり、2~3年後の売上高変化率や1年後の株式パフォーマンスとの相関があることが証明されています。こうしたチームワークは自分が働きやすいかどうかだけでなく、会社の成長にも関わる重要な要素といえます。社員クチコミを閲覧する際は、こうした観点も踏まえると、より良い企業選びができるはずです。

わたしたちOpenWrokは「働きがい」のある会社こそ、労働市場からも資本市場から選ばれると考えています。ただ、「働きがい」は実際に働いてみないとわかりません。 大転職時代と言われる現在において、転職を前提とした就職という考え方も多くなったように見受けられますが、ファーストキャリアは今後のキャリア形成の礎になるはずです。

就活生のみなさんには、会社の知名度だけでなく、できる限り中で働く人の声や会社の将来性にまで目を向けて、自身が「働きがい」を感じることができるファーストキャリアを選択していただけたらいいなと思います。