3月から会社説明会や選考エントリー開始など、いよいよ就職活動が本格化していきます。就活生の皆さんは、これまで行ってきた自己分析や企業/業界研究を通じて、選考を受ける企業を検討している最中ではないでしょうか?

ナビサイトで条件を入れて調べたり、TVやSNSなどの広告でお馴染みの企業の採用サイトを調べたり、”就職人気企業ランキング”を参考にしたり、大学の先輩やゼミ・研究室の就職実績から見当をつけたり……企業の探し方はいろいろあるかと思います。

多くの情報に触れながら選考に進むうちに、元々考えていたところから遠く離れたところにいた……ということも。選考中に気付ければ良いですが、入社後に思っていた会社と違っていたとならないよう、今回は“納得”できる就職活動を送るためにおさえておきたいポイントをご紹介します。

先輩社員のクチコミで見る、新卒3年目までの若手社員が会社に感じる「入社後ギャップ」1位は?

厚生労働省が発表する、新卒入社した学生の3年以内の離職率は3割と言われており、これは毎年一定数に達します。企業人事・採用担当の間では「3年3割」とよく言われている言葉です。また、新社会人の入社直後の転職サイト登録数が10年前の28倍 といったニュースもあります。理由はミスマッチだけでなく、終身雇用制度が崩壊した今、新卒で入った1社だけに就職することでキャリアが完結しない”転職前提”のマインドを持った新社会人が年々増加しつつある結果とも言えそうです。

いずれは転職するなど別のキャリアを歩む前提の方は多いとはいえ、大切な新卒入社一社目。「入社してみたら何か違った」と感じてしまうようなミスマッチは防ぎたいですよね。

では、実際にどのような入社後ギャップがあるのでしょうか。OpenWorkに投稿された新卒入社社員によるクチコミから分析した、「新卒若手社員の入社後ギャップ」から見てみましょう。

一番多い入社後ギャップは「仕事内容や配属について」。次いで「組織の特徴や社風について」、「成長環境やキャリア開発について」という結果になりました。4位以下は「勤務時間や給与・待遇」「福利厚生」といった企業の制度面=ハード面に関するギャップが理由として挙がりました。

企業のハード面は求人・選考情報や採用サイトを見て調べれば制度等をある程度知ることはできますが、上位3位のギャップは企業のソフト面、つまり求人票や数字に現れにくく、入社してみないと掴みにくいような”雰囲気”のような要素が多く占めていることがわかります。

ソフト面は実際に働いてみないとわからない項目が多く、また、採用の段階においてもなかなか得られない情報です。

実はOpenWork上のよく読まれるクチコミ項目は、社会人と学生とで異なります。「年収・給与」は社会人や学生問わず最も読まれているのですが、年収項目に次いで、学生は「ワークライフバランス」や「企業分析(強み・弱み・展望)」をよく読む傾向があります。一方、社会人は、20代の若手のうちは「ワークライフバランス」項目が人気ですが、年齢を重ね中堅層になると「退職検討理由」「組織体制・企業文化」項目がよく読まれるようになります。

社会人は転職などを見据えて「働いてみないとわからない」要素を重視し、学生は「ブラック企業ではないかどうか」「選考を突破する情報源」としてOpenWorkを活用いただくケースが多いのではないかと考えています。どの項目も”企業のリアル”を知る上で必要な要素ですが、入社後のギャップを少なくする上では「自分にとって合う会社かどうか」という視点でもう一歩踏み込んでみることが良いでしょう。

内定獲得はゴール…ではない!ミスマッチの少ない納得就活を進めるために

ミスマッチのない就職活動を!なんて言われても、社会で働いたことがない状態ではとくにイメージしにくいですよね。 就職活動は、「自分を知る」「他人を知る」「企業/業界を知る」「受かる方法を知る」という4ステップがあると思います。ミスマッチなく納得できる就職を実現するために、こちらの章ではそのステップをご紹介したいと思います。

1.自分を知る

いわゆる「自己分析」です。家族や友人・周囲の人に自分についてヒアリングしたり、自分の幼少期からの原体験や学生時代の取り組みを通じて、もうすでに「自分がどんな人なのか」言語化している就活生の皆様は多いのではないでしょうか。

2.他人を知る

自己分析をしながら、もしくは自己分析よりも先に会社を探している人は意外と多いのではないでしょうか。しかし、「他人を知る」というステップを行うことは、長期的観点においてとても大事なポイントです。他人の考えや行動に触れて、その差分に気づき、他者との相対化の中で初めて「自分」を知ることができます。また、自分ひとりだけでは知り得なかった会社、見えていなかった選択肢は意外と多いように思います。就職活動を終えたり、就職してから、“こんな選択肢もあったんだ”とならないように、就活をしている今のうちから他の人の考えを知ることは重要だと考えます。

OpenWorkでは「他人を知る」ツールとして「就活レポート」という機能があります。年齢や価値観、出身大学・学部の近い先輩たちが、どのような軸で就活を始め、企業選びやインターンを行い、最終的にどのような会社に就職したのか調べることができます。

自分の価値観や企業/業界選びの軸にある程度筋道がついてきた今こそ、自分に近しい「他人」の先輩はどういう企業に出会ったのか、どういう企業の内定を獲得したのか、逆にどういう企業には結局行かなかったのか、という就活の戦歴を知ることができるようになっています。

3.企業/業界を知る

「自分を知る」「他人を知る」のステップをある程度経たら、企業や業界を深く研究しましょう。ここでお伝えしたいのは「知名度のある会社≠自分にとって良い会社」ということです。企業の知名度は、TVCMや求人広告にお金を費やすことで強化できます。OpenWorkでは、すごく有名な会社でも、社員の評価が芳しくない会社もしばしばあります。

自己分析や他者理解を優先していただきたい理由は、内省をすることで自分が会社やキャリアに求めること・叶えたいことがある程度見えて、自分軸で就活を進めることができるからです。OpenWorkには、「社員の士気」や「風通しの良さ」、「20代成長環境」や「人材の長期育成」「社員の相互尊重」…といった項目がスコア化されています。業界別の総合スコアはもちろん、自分が大切にしたい軸に近い項目をランキング形式で見ることができます。そうすることで、知らなかった会社だけど、自分の考える業界で社員評価の高い企業と出会うこともできます。

  • 例えば、TVCMでよくみる日用品・化粧品業界×「社員の士気」スコアのランキング。自分の考えに合致した企業が見つかります

4.受かる方法を知る

自分と他人の考えを通じて、行きたい会社が見つかったら、あとは選考対策に集中しましょう。ここまで分析できていれば、企業選びの軸が変わることはあれど、ブレることが少なく、面接でも自分の言葉で胸張って説明ができるでしょう。特に、面接でよく聞かれる質問で「なぜ●●社ではなく、うちを選んだのか」という質問は多く聞かれます。その時に、OpenWorkで選考中の企業と競合企業を比較する機能を使い、選考企業の強みなどを知っておくことで、「なぜ」を具体的かつ明確に答えられるよう準備をしておく事も大切です。他人の通過エントリーシートや面接で聞かれたことを知ることができるツールはいくつかあると思いますが、それはあくまで「他人」の結果であり、参考にすることは大切ですが、そのまま他人の言葉で武装するのではなく”納得”につなげる意識は忘れず持っていていただきたいです。

おわりに

いわゆる「就職人気企業ランキング」に出てくるような、有名企業・大企業に関する情報をたくさん見聞きし、いろんな会社への興味が湧いていると思います。それと同時に、同級生や先輩の就活の様子を知って、自分も早く内定を取らなくてはと焦ってしまっているのではないでしょうか。

様々な経験をした社会人が投稿してくれた社員クチコミや会社評価スコアも沢山見てきたOpenWorkだからこそ、就活のゴールはそういった大企業・有名企業の内定を多数獲得することだけではなく、自分の価値観に合う企業と出会うこと・自分が納得できるキャリアの一歩目を自分の力で歩み出すことにある、と力強くお伝えします。応援しています!

就活生の2人に1人以上が使う、OpenWorkとは?

「OpenWork(オープンワーク)」は、実際に働いた経験に基づく社員・元社員の声を共有している国内最大級のクチコミ情報プラットフォームです。ユーザー数は535万人、投稿された社員クチコミと評価スコア数は1430万件以上蓄積しています(2023年1月時点)。その会社で働いていた先輩社員はOpenWorkにクチコミを投稿する際、8つの評価(待遇面の満足度、社員の士気、風通しの良さ、社員の相互尊重、20代成長環境、人材の長期育成、法令順守意識、人事評価の適正感の8項目で数値評価)を付け、8カテゴリのクチコミから合わせて500字以上を投稿します。