奈良県といえば1300年以上の歴史をもち、古都・奈良。寺社仏閣などの建造物や文化財が数多く保存され、「法隆寺地域の仏教建造物」、「古都奈良の文化財」、「紀伊山地の霊場と参詣道」と3つの項目において世界遺産に登録されている県になります。県内に広がる紀伊山地は、吉野杉などに代表される良質な木材の産地としても有名です。

この奈良県にライバルがいるとすればどの都道府県なのでしょうか。本記事ではマイナビニュース会員を対象にアンケート調査を行い、結果をランキングにまとめました。アンケートに寄せられた「ライバルだと思う理由」とともにご紹介します。

  • 奈良

    奈良県のライバルといえば

奈良県にライバルの都道府県はあると思う?

奈良県にライバルの都道府県があると思うかを聞いたところ、回答は以下のようになりました。

ある…56.6%
ない…43.4%

奈良県のライバル県ランキング

次に、奈良県のライバルになる都道府県はどこだと思うか、上の質問で「ある」と答えた方に聞きました。得票数の多かった順にランキングにすると以下の通りです。

1位 京都府(62%)
2位 滋賀県(11.1%)
3位 和歌山県(7.6%)
4位 大阪府(4.1%)
5位 岐阜県(2.9%)
6位 兵庫県(1.8%)
7位 栃木県(1.2%)
7位 茨城県(1.2%)
7位 三重県(1.2%)
7位 長崎県(1.2%)

ここからは各都道府県の概要と、アンケートに寄せられた「ライバルだと思う理由」などをご紹介します。

1位 京都府(62%)

奈良県のライバル県ランキング、1位は「京都府」でした。2位以下を大きく引き離し、6割以上の得票率となりました。

  • 京都

    京都

奈良県の北側に位置する京都府。2023年に約7500万人の観光客を記録するなど、日本を代表する観光都市です。1000年以上にわたって都として栄えていた歴史があり、清水寺や平等院、二条城など17の建物が「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されています。

日本の中心として、あらゆる文化も発展。西陣織や京友禅、清水焼など、由緒ある伝統文化が今も大切に保存されています。また、約40種類の野菜が「京都の伝統野菜」に指定され、壬生菜(みぶな)、九条ねぎ、賀茂なすなどが栽培されるほか、それらを使った漬け物やおばんざいも親しまれています。

ライバルだと思う理由

「どちらもお寺が多くイメージが似ているのに、交通の便では京都のほうが便利だから」(40歳男性)
「奈良のほうが歴史が古いのに、注目されるのはいつも京都なので」(22歳男性)
「修学旅行生の取り合いでしのぎを削っているイメージ」(43歳男性)
「『京都奈良』とひとくくりで表現されることが多いので」(46歳男性)
「奈良は京都をライバル視していそうだが、京都はそうでもなさそう」(62歳男性)

2位 滋賀県(11.1%)

2位は「滋賀県」でした。奈良県の北東に位置する滋賀県。日本最大の湖・琵琶湖が県土の6分の1を占めています。琵琶湖やその周辺ではカヤックやサップ、サイクリングなどが楽しめるほか、西側の地域には湖の絶景を一望できる「びわ湖テラス」も。

  • 滋賀

    滋賀

京都府との県境にある比叡山には、788年に最澄が創建したとされる「延暦寺」があり、京都の寺社とともに世界遺産に登録されています。また、江戸時代に建てられた現存天守のある「彦根城」も代表的な観光地。夜にライトアップされた姿はとても幻想的です。お城がある彦根市のキャラクター「ひこにゃん」も人気。

ライバルだと思う理由

「同じ近畿地方で、海がないという点も同じだから」(55歳女性)
「見どころのある神社や寺は奈良県のほうが多そうだが、滋賀県も同じように自然が豊かに感じられるから」(58歳女性)
「大都市の近くにある県同士、注目を集めにくいのかなと思うから」(41歳男性)

3位 和歌山県(7.6%)

3位は「和歌山県」でした。奈良県の南西部に隣接している和歌山県。面積の8割以上が山地という、西日本きっての果樹大国です。果物の農業産出額のうち、半分以上がみかんと梅が占めています。漁業では世界で初めてくろまぐろの完全養殖に成功したほか、あゆの養殖も行われています。

和歌山県の代表的な観光地には、紀州徳川家の居城でもあった「和歌山城」や、空海が創建したとされる「金剛峯寺」、また「熊野那智大社」など3つの神社を結ぶ「熊野古道」などがあります。真っ白でさらさらな砂浜で知られる南紀白浜エリアも人気です。

ライバルだと思う理由

「大都市の大阪に隣接する県だから」(65歳男性)
「高校野球ではどちらの県にも強豪校があるから」(56歳男性)

4位 大阪府(4.1%)

4位は「大阪府」でした。奈良県の北東部で隣接している大阪府。800万人以上が暮らす日本第2の都市・大阪を擁しています。商人の町として発展してきた歴史があり、物資を運ぶ舟のための運河が多く掘られたことから「水の都」とも呼ばれていました。道頓堀川もそのひとつです。

大阪は「食い倒れの街」とも呼ばれています。これは、美味しいものばかり食べてお金を使い果たすという意味。それを象徴するように、ミナミの繁華街などにはたこ焼き、お好み焼き、ラーメン、串カツ、豚まんなどの店がひしめき、多くの観光客でにぎわっています。

ライバルだと思う理由

「言葉が似ていると思ったので」(37歳女性)

5位 岐阜県(2.9%)

奈良県のライバル県ランキング、5位は「岐阜県」でした。奈良県と同じように海はありませんが、県庁所在地の岐阜市周辺には「木曽三川(きそさんせん)」と呼ばれる3つの川が流れ込み、そのなかの長良川は日本三大清流のひとつ。鮎漁が盛んで「ぎふ長良川鵜飼」は夏の風物詩となっています。

岐阜県の観光地では、世界遺産に登録されている白川郷の合掌造り集落や、豊かな自然や歴史的な町並みに触れられる飛騨高山エリアなどが人気。ご当地グルメには飛騨牛、高山ラーメン、朴葉(ほおば)味噌焼きなどがあります。

ライバルだと思う理由

「どちらも海がない県だから」(57歳男性)

6位 兵庫県(1.8%)

6位は「兵庫県」でした。奈良県と同じ、近畿地方に属している兵庫県。南側は瀬戸内海に面し、日本有数の国際貿易港・神戸港があります。異人館の町並みや赤レンガ倉庫、中華街などが広がっており、観光スポットとして人気。北側は日本海に面し、レトロで落ち着いた雰囲気の「城崎温泉」があります。

兵庫県の観光スポットとしては、国宝の「姫路城」、本州と淡路島をつなぐ世界最大級のつり橋「明石海峡大橋」、野球の聖地「阪神甲子園球場」、華やかなステージが多くの人を魅了する「宝塚歌劇団」の大劇場などが有名です。

7位 栃木県(1.2%)

7位は「栃木県」でした。奈良県と同じように、海のない内陸県の栃木県。山地が広がる北西部には、世界遺産にも登録されている「日光東照宮」があります。南東部の平野では野菜や果物が栽培され、とくに「とちおとめ」や「とちあいか」で知られるいちごや、かんぴょう、こんにゃく芋などが多く栽培されています。

7位 茨城県(1.2%)

7位には「茨城県」も入りました。近郊産地として多品目の野菜や果物が栽培され、太平洋側では漁業も盛んな茨城県。観光地には琵琶湖に次ぐ全国2位の広さの湖・霞ヶ浦や、日本三名園のひとつ「偕楽園」、世界最大級の青銅製大仏とされる「牛久大仏」などがあります。

7位 三重県(1.2%)

7位には「三重県」も入りました。奈良県の東側に位置する、三重県。伊勢湾や太平洋に面する長い海岸線をもち、貝や海藻をとる海女漁は今も行われています。志摩半島の英虞湾(あごわん)は真珠の一大養殖地です。皇室の祖先神がまつられているとされる「伊勢神宮」は代表的な観光地。

7位 長崎県(1.2%)

7位には「長崎県」も。無人島も含め、594の島々を抱える長崎県。海岸線の長さは北海道に次いで、全国2位となっています。漁獲量の多さも全国トップクラスで、あじ、さば、ぶり、鯛などの魚が多く揚がっています。産業革命や潜伏キリシタンに関わる遺構など、世界遺産も多数。

奈良県のライバルは、寺社仏閣が多いイメージの県が上位に

奈良県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位は圧倒的な得票率で「京都府」、2位は「滋賀県」、3位は「和歌山県」という結果になりました。ご自身のイメージと比べていかがでしょうか。

奈良県と同じように、多くの寺社仏閣が世界遺産に登録されている京都府が堂々の1位。しかし、観光客の多さや新幹線などによるアクセスの良さには差があるとされ、「奈良県が一方的にライバル視していそう」という声も聞かれました。

2位の滋賀県と3位の和歌山県も、寺社仏閣のイメージから選んだ人が多いようです。そのほかでは同じ近畿地方の県や、奈良県のように海のない内陸県がランクインするという結果になりました。

ライバル視するポイントは人それぞれ。あなたも、ご自身の出身地や今住んでいる都道府県にライバルがいるとすればどこなのか、考えてみませんか。

調査時期: 2025年3月26日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計302人(男性: 215人、女性: 87人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート