多くの人の支持を集めることが人気のバロメーターである一方、常に評価の目にさらされる宿命にあるのが著名人たち。それぞれの職業観の中で、どのような言葉を支えにして苦境を切り抜けているのか。連載「わたしの金言・名言」は、著名人たちが心の拠り所としている言葉を聞く。

第29回は、初グラビア写真集『ゆうこす写真集 チャーミング』(講談社 3,080円 発売中)が注目を集める、“ゆうこす”こと菅本裕子。タレントとしての活動だけでなく、実業家としての顔も持つ彼女が大切にする言葉とは。

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    “ゆうこす”こと菅本裕子 撮影:杉山慶五

愛嬌のある人でいたいという強い信念

写真集のカバーを外した表紙にも載せているのですが、夏目漱石の小説『虞美人草』にある、「愛嬌というのはね、——自分より強いものを斃(たお)す柔らかい武器だよ」という言葉が、私にとっての金言です。

「愛嬌」という言葉を辞書で調べると、「その場の空気を明るくするような存在」というような意味だと書かれています。私は、会社の経営者、タレントとして、自分がいることでみんなが仕事しやすくなったり、ファンのみんなが楽しくなったりする存在でいたい。人を惹きつけるような優しさや魅力は、表面的に取り繕って出せるものではないので、そういう存在でいるのは、簡単なようで難しいじゃないですか。

私が「愛嬌」という言葉を使うと、「女は愛嬌がないとダメなのか」と誤解されるかもしれませんが、そういった話ではなく、アイドル活動、炎上、ニート、起業……といろんな経験をしてきて、つらいときもあったからこそ、愛嬌のある人でいたいという強い信念を持っています 。

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(C)桑島 智輝/講談社

■プロフィール
ゆうこす(菅本裕子)
1994年、福岡県生まれ。 アイドルグループを脱退後ニート生活を送るも、自己プロデュースを開始し、「モテクリエイター」という新しい肩書で株式会社KOSを起業。現在はタレント、モデル、SNSアドバイザー、インフルエンサー、YouTuberとして活躍している。