多くの人の支持を集めることが人気のバロメーターである一方、常に評価の目にさらされる宿命にあるのが著名人たち。それぞれの職業観の中で、どのような言葉を支えにして苦境を切り抜けているのか。連載「わたしの金言・名言」は、著名人たちが心の拠り所としている言葉を聞く。

第26回の連載に登場するのは、1st写真集『こんな風に見られているのか?』(blueprint 3,300円)を発売した、アイドルグループ・NGT48の奈良未遥。研究生時代に救いになったという言葉とは。

  • 奈良未遥

    奈良未遥 撮影:島本絵梨佳

「頑張って」ではなく、「一緒に頑張ろう」

私が大切にしているのは、「一緒に頑張ろう」という言葉です。私が研究生だったとき、正規メンバーの公演にアンダーとして出させていただいていたのですが、自分の立場や気持ちの折り合いをつけられなくなって、頑張り方が分からなくなってしまったことがあって。そんなとき、正規メンバーだった太野彩香ちゃんが、ふと、「一緒に頑張ろう」と言ってくれたんです。

「頑張って」ではなくて、「一緒に頑張ろう」というのがすごく素敵な言葉だと思って、その言葉にすごく救われたんですよね。本人からしたら、何気ない一言だったと思うんですけど、泣きたくなるくらいうれしかった。その言葉に自分が救われたから、誰かを救ってあげられる言葉になるかもしれないと思っていて、私も「一緒に頑張ろう」と声をかけるようにしています。

NGT48は今、グループ史上、一番新しい風が吹いているんじゃないかなと思います。1期生は3人になり、下の世代の子たちがたくさんいるのですが、その中で、後輩の子が先輩になろうとしていたり、先輩はもっと後輩に何か教えてあげたいと思っていたり、新しいNGT48になっています。それに私も期待していて、ものすごくこれからが楽しみですし、この新しい風を、新潟はもちろん、全国の皆さんにも吹かせられたらうれしいです。

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  • NGT48・奈良未遥 1st写真集『こんな風に見られているのか?』より (C)blueprint 撮影/下屋敷和文

■プロフィール
奈良未遥
1998年3月20日生まれ。青森県出身。2015年、NGT48第1期生オーディション最終審査に合格し、活動開始。2018年、NGT48 3rdシングル「春はどこから来るのか?」で、表題曲選抜メンバーに初選出され、同年に正規メンバー昇格を果たした。