家事に子育てに慌ただしい毎日を送り、「時間が足りない」と感じるママも多いのではないでしょうか? 7歳と2歳の子どもを育てる筆者も、子どもを育てながら家事をこなす大変さは、子どもを産む前に想像していた以上でした。

「子どもが大きくなれば楽になるから」と周囲の言葉を耳にすると、つらくなったこともありますが、今でもできることはあると考えた結果、食費の節約にもつながった買い物方法をお伝えします。

子どもを連れての買い物は大変!

  • 買い物の負担を減らす方法は?

子どもを連れて買い物をするとき、以下のような子どもの行動が大変でした。

・陳列してある商品をすぐに触ろうとしてしまう
・買い物カートイスに座ってくれない
・店内を走り回ろうとする
・買う予定でない商品を欲しがる

スーパーにたどり着くまでにも時間がかかります。筆者の場合は子ども2人を自転車の前後に乗せるので、イスに座らせ、安全ベルトをつけ、ヘルメットを装着。スーパーに着いたら、ベルトとヘルメットを外して子どもを下ろす。この移動時間だけでも、片道10分近く時間が必要です。また、筆者は車を運転しないため、雨の日は買い物に行くことさえ難しいのです。

どうすれば買い物の負担を減らせるのか?

週に2~3回行っている買い物回数を減らす方法を考えました。まず思い浮かんだのがネットスーパーの利用です。実はそれまで以下の3つの理由で、ネットスーパーを利用することに抵抗がありました。

(1)子どもに実店舗での買い物を経験させたい
(2)配送料が必要
(3)実際に商品を見て購入したい

(1)は子どもにおやつを予算内で選ばせるなどの経験を積ませたいと思っていたので、週に1回は実店舗へ買い物に行くことにしました。

(2)について調べたところ、1回の配送料は無料~400円程で、購入金額に応じて送料が無料や割引になります。子どもがいる家庭では、配送料が割引になる店舗もありました。筆者は1回95円の配送料でしたので、時間のゆとりを持つための必要な経費だから仕方ないと考えました。

(3)については、ネットスーパーでは食材の鮮度や賞味期限が届くまでわからないことが不安でしたが、利用してみて問題があれば、やめればいいと考えました。

ネットスーパーと実店舗を併用する

我が家でいつも必要な定番商品、例えば牛乳や卵、玉ねぎ、じゃがいもなどの重たい野菜や調味料を週に1回ネットスーパーに届けてもらいます。心配していた食材の傷みや賞味期限が近いものが届くようなことはありませんでした。実店舗では、その他に必要なものだけを買いに行くことにしました。

筆者が利用したネットスーパーは、受け取りが不要で、不在でも玄関横に保冷ボックスを置いて商品を入れてくれます。他のネットスーパーでは配送時間を細かく指定できる店舗もあり、在宅時間を選んで受け取ることや、急な受け取り時間の変更にも対応できます。

ネットスーパーで注文するときは、冷蔵庫の中の食材は1週間で使い切る量を意識していました。最初のうちは、どうしても週の後半に食材を買い足したくなりましたが、いつもは白ネギを使う料理を玉ねぎで代用したり、ストックしていた缶詰で何か作れないか考えたり、やりくりができるようになりました。1カ月程で1週間の必要量がわかって、実店舗での買い足しをできるだけ少なくしたうえで、食材が不足して困ることがなくなりました。

週に1回行くスーパーを固定する

週に2~3回買い物をしていたときは、複数のスーパーで買い物をしていました。食費の節約のために割引があるスーパーを使い分けていたのですが、実店舗での買い物は1軒のスーパーに絞り、あちこち回る時間を減らすことを優先しました。

そして、固定した実店舗スーパー独自の電子マネーカードに1カ月分予算をすべてチャージすることで、食材の購入予算はこのスーパー以外では使えないようにしました。他のスーパーへ寄りたい気持ちを抑えることにもつながり、週1回の買い物にするというルールを守りやすくなりました。

また、「電子マネーの残高=食費の残高」なので管理が簡単になり、電子マネーを利用するとスーパーのポイントが多く還元されるようになりました。

買い物で慌ただしい時間が子どもたちとの時間に

この2つの方法を、まずは1カ月を目標に頑張りました。はじめは食材不足や買い忘れもあり大変でしたが、1カ月を乗り越えたら無理なく続けることができるようになりました。

  • 買い物時間節約の効果

    買い物時間節約の効果

ネットスーパーの注文は、仕事の休憩時間などのすき間時間にできるので、1週間で70分もの時間短縮になりました。1カ月にすると280分(4時間40分)です。買い物に行かずに早く帰宅できる日が増えると、夕方~寝るまでの間に時間の余裕ができ、寝る前に子どもたちとじゃれあう時間を持つことができました。

食費は月あたり約10,000円の節約ができた!

1カ月続けた後に前月との食費を比較してみると、約10,000円も削減することができていました。

  • 食費1カ月の節約効果

    食費1カ月の節約効果

今までの食費予算が40,000円だったので、半分の20,000円をネットスーパーでの予算にし、残りの20,000円を実店舗での購入費用としました。しかし、1カ月が終わってみると、どちらも15,000円以内で収まっていました。

ネットスーパーは配送料がかかり、安売りをしているタイミングで買うこともできない中で、どうして約10,000円も削減することができたのか考えてみました。

・ネットスーパーでの買い物は、定番商品を買うと決め、他のものに目移りせずに購入できた
・実店舗では買い物前にチャージ残高を確認し、残高の範囲内に抑えるようにした
・実店舗では持って帰れる量を考え、厳選したものを買うようになった
・買う予定でないものを買う回数が減った

今までも無駄なものを買わないように心がけていたつもりでしたが、それでも無駄があったことに買い物方法を見直すことで気づきました。

「子どもが小さいうちは時間のゆとりは持てない」という思い込みを捨てることで、時間とお金を節約することができました。何より今しかない子どもたちとの時間を持てたことが嬉しいです。

岸原よしえ

大阪府在住。独身時代は保育士、現在は子育て中のワーキングマザー。出産をきっかけに専業主婦になった途端に家計がピンチになり、教育資金、住宅ローン返済、退職金のない夫との老後の生活費…毎月のやりくりで精一杯の中で、家計を改善するためのお金の勉強を開始。失敗も経験しながら、我が家の家計を改善。家計のことを気軽に丸ごと相談できる場所として、お金の不安を抱えるママのために活動中。マイライフエフピー認定講師マイライフエフピー認定ライター
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イラスト=オオノマサフミ