こんにちは。お弁当講師の刑部菜穂子です。

だんだんと蒸し暑い日が増えてきましたね。夏の訪れを感じるとともに、季節柄、お弁当作りの際は食中毒により一層気をつけなければならない時期となりました。

  • ジメジメ、暑い季節はお弁当の食中毒に注意!

せっかく作ったお弁当が、食べるときに「変な臭いがした」ではガッカリです。

お弁当を作るときに「調理前にはしっかり手を洗う」「弁当箱や調理器具を洗剤で洗い、しっかり乾燥させた状態で使う」は基本ですが、他にも、ほんのちょっと意識するだけでできる対策がありますのでご紹介します。

ご飯やおかずを詰めるときのひと工夫

炊きたてのご飯をお弁当箱に詰めるのは、熱や蒸気がこもり、傷みの原因になります。ですが……ご飯は、冷めると水分が抜けて形を変えにくくなってしまう特徴があり完全に冷めた状態では詰めにくくなってしまいます。

一度、器などにうつして粗熱をとってから、少し温かさが残っている状態で詰めることをオススメします。

ご飯を詰めたら、お弁当箱の底に保冷材をおいてしっかり冷ましましょう。

その後に、おかずを詰めていきましょう。

加熱調理したおかずも、温かいまま詰めると蒸気や熱でお弁当の中の温度や湿度が上がり傷みやすくなってしまいます。

バッドや皿にうつすなどして、しっかり冷ましてからお弁当箱に詰めることを意識しましょう。

ソースは食べる直前に

ソースやケチャップ、マヨネーズをお弁当に入れる際は、直接食材にかけないようにしましょう。持ち運び時に、弁当箱の蓋にベチャッとつくだけでなく、汁もれの原因にもなります。そして食材から水分が出やすくなります。

別容器に入れて、食べる直前に自分でかけてもらうようにしましょう。市販の個包装になっているものを用意しても良いですね。

しきりはバランの活用を

生野菜をしきり代わりに使うのはやめましょう。 調味料の塩分で野菜から水分が出てしまい傷みの原因になります。

味うつり防止に、おかずカップも使いましょう。使い捨てのものがオススメです。

野菜を入れるときも気をつけて

水分が多いと細菌が増えやすくなります。茹で野菜の水分をキッチンペーパーでしっかり吸い取りましょう。

ミニトマトのヘタ部分は、雑菌が付着しやすいのでヘタをとってよく洗い、水分をキッチンペーパーなどで拭き取ってからお弁当に入れるようにしましょう。

便利アイテムの活用を

長時間持ち歩くことになるので、保冷材や保冷バックを利用しましょう。なるべく低い温度を保つことが菌の繁殖を防ぎます。

抗菌シートをのせるのもオススメです。

ゼリーを凍らせて、持っていっても良いですね。

お弁当の中に入れると、溶けるときに水分が出てしまうので、お弁当の蓋の上にのせたり、別容器で持っていくようにしましょう。

保冷剤や凍らせたゼリーとナフキンを一緒に保冷バックに入れる際は、ナフキンをビニール袋に入れるなどして濡れないよう配慮しましょう。

ハムやちくわは加熱して

普段、そのまま入れてしまっているハムやちくわなどの加工食品や練り物は この時期は加熱調理してお弁当に入れる方が安心です。

加熱調理の簡単レシピをご紹介します。

お花ハムカップ

【材料】

ハム
市販のパックサラダ(加熱可能な食材)
とろけるチーズ

【作り方】

1.シリコンカップ(オーブントースター使用可能なもの)に、ハムのフチが花になるように入れる。

2.ハムの中にサラダを入れ、とろけるチーズをのせる。

3.オーブントースターに入れ、焼き色がつくまで焼いたらできあがり。

ちくわの照り焼き

【材料】作りやすい分量

ちくわ5本
砂糖、みりん、しょうゆ 各大さじ1/2

【作り方】

1.ちくわを食べやすい大きさに切る。(お好みで)

2.フライパンを熱し、うすく油(分量外)を敷く。

3.ちくわを炒め、焼き色がついたら調味料を入れて煮絡めたらできあがり。 ※汁気をきってから詰めましょう。

作ってからすぐ食べないお弁当作りは、普段の食事作り以上に気を遣いますね。気温が高くなるこれからの時期、お子さまが安心して美味しくお弁当を食べられますように。