近年、各地でクマの目撃情報や被害が相次ぎ、大きな話題となっている。本来であれば人を避けるはずのクマだが、従来のクマとは異なる行動パターンや習性を持つ新しいタイプのクマたちが年々増加しているのだとか。

「眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話」(日本文芸社)は、クマの多面的な魅力を図解とともにわかりやすくひも解いていく1冊。今回は、クマの常識から知られざる新事実まで、一部を抜粋してご紹介します。

■死んだふりは意味ある? クマに出会ったときの対処法

「動かない」はむしろ危険?

山や森を歩いているとき、不意に目の前にクマが現れたら─多くの人がまず思いつくのが死んだふりでしょう。しかし、実はこれ、クマと出会ったすべての状況で有効なわけではないって知っていましたか?

たとえば、子グマを連れた母グマに出会ったときのように、クマが〝防衛のため〟にこちらを威嚇してきた場合は、向き合ったまま静かにするのが効果的といわれています。クマは「自分や子どもが守られている」と判断すれば、去っていくことがあるからです。 ここで、注意すべきは好奇心や空腹で近づいてきた場合です。このときにじっと動かないでいると、「動かない=無抵抗な獲物」と判断されてしまう可能性も。つまり、死んだふりが逆効果になることもあるのです。

では、正しい対処法はというと、まずはクマとの距離があるうちに、あわてず、静かに後ずさりして距離を取ることが基本です。背中を向けて走っては絶対にいけません。逃げようとする動きは、クマの追跡本能を刺激してしまう恐れがあります。

「クマに出会ったときは死んだふりをするといい」という言い伝えは広く知られていますが、これは必ずしも科学的に正しい対応とはいえないので注意しましょう。


『眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話』(山﨑晃司 監修/日本文芸社)

最近では日本全国で目撃が相次いで発生したり、温暖化の影響で冬眠をしないクマも確認されたりすることから、話題に事欠かない今大注目の動物「クマ」。さまざまな角度からクマの生態と特徴を解説し、クマの知られざる魅力に迫る一冊。
眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話