近年、各地でクマの目撃情報や被害が相次ぎ、大きな話題となっている。本来であれば人を避けるはずのクマだが、従来のクマとは異なる行動パターンや習性を持つ新しいタイプのクマたちが年々増加しているのだとか。

「眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話」(日本文芸社)は、クマの多面的な魅力を図解とともにわかりやすくひも解いていく1冊。今回は、クマの常識から知られざる新事実まで、一部を抜粋してご紹介します。

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■ハチミツとサケが好きって本当? クマの意外なグルメ事情

美味しいサケを見極めて食べる

クマの好物はハチミツとサケ。それは事実ですが、好きだからといって、がむしゃらに同じものばかりを食べているわけではありません。好物を口にするにしても、そこには本能に加え、選択や学習という意外に知的なメカニズムが隠されています。

ハチミツは、マレーグマにとって貴重な糖分補給の手段です。ハチの巣を見つけると鋭いツメでこじ開け、そのなかにある蜜を舐め取るうえに、ハチの幼虫までしっかり食べます。ちなみに、クマの鋭敏な嗅覚は、数百m離れていても蜜の甘い香りを察知できるといいます。

一方、サケはヒグマにとって代表的なエサのひとつです。遡上がはじまると、たくさんのヒグマが川辺に姿を現します。

ただし、手当たり次第に食べるわけではなく、脂ののった個体を見極め、頭(脳)や皮など栄養価の高い部位を選んで口にします。一方で、産卵を終えてやせ細ったサケには目もくれません。カロリー効率を計算した、非常に賢い食べ方をするのです

こうした食のスタイルは、親子で似ることがわかっています。効率のよい食事法を、子へ授けているといえるでしょう。つまり、クマは季節や状況に応じ食げるものを柔軟に変化させ、さらにそれを代々受け継いでいるのです


『眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話』(山晃司 監修/日本文芸社)

最近では日本全国で目撃が相次いで発生したり、温暖化の影響で冬眠をしないクマも確認されたりすることから、話題に事欠かない今大注目の動物「クマ」。さまざまな角度からクマの生態と特徴を解説し、クマの知られざる魅力に迫る一冊。
眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話