楽しいアウトドアが一転、事故やトラブルに巻き込まれて死んでしまった……。しかしそんな危険は知っていれば避けられるかもしれません。

山や川、海で死なないために、アウトドアで起きた死亡事例から学ぶ最低限の安全の話をまとめた書籍『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』(著者・羽根田 治、イラスト・秋山 貴世、山と溪谷社刊)より、一部をご紹介します。

全5回の連載、最終回は「初心者がSUPで死ぬ」です。

初心者がSUPで死ぬ

  • 『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』(山と渓谷社)より

神奈川県鎌倉市の七里ガ浜海岸で11月下旬、ひとりでSUPをしていた50代とみられる男性が、浜から10 メートルほどのところでボードから転落しました。転落後も浮かんでこなかったため、近くで目撃していた釣り人たちが男性を救助し、心配蘇生を行ないましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。同じ神奈川県内では、この事故の3ヶ月半ほど前にも、横須賀市の金田湾でSUP中に海に転落したとみられる男性の遺体が見つかっています。

SUP中の事故は近年急増しており、その約9割は風や波によって沖に流され、自力で岸に戻れなくなる「帰還不能」だそうです。また、事故原因の3分の2は技術や知識不足によるものとされています。

死なないためには

SUPは一見、手軽に始められそうに思えるが、初心者と熟練者の技術の差は歴然であり、海象や気象、海のルールの知識も求められる。初心者は見よう見まねで始めるのではなく、スクールで講習を受けたり、ガイドのツアーに参加するなどして、技術と知識を身につけてから楽しむようにしたい。

『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』

  • 『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』(山と渓谷社)

まさか、こんなことで死ぬなんて。
アウトドアでの死の事例53から学ぶ、最低限知らなければならない安全の話。

ころんで死ぬ、ダニに噛まれて死ぬ、助けようとして死ぬ、キャンプの炊事中に死ぬ、風に飛ばされて死ぬ――など、アウトドアには「まさか、こんなことで……」と思うような、死の危険がたくさんあります。 本書では、アウトドアで実際に起こった死亡事例を紹介し、どうしたらそのような目にあわないか、安全に身を守るための解説をしています。

死の危険は、知っていれば避けられる可能性が高くなる。
アウトドアで自分や大切な人が危険な目にあわないために、最低限の安全の知識が書かれた本です。

著者:羽根田 治
発売日:2023.07.19発売
販売価格:1,430円
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