MN住まい実験室です。憧れのシンプルキッチンを100均アイテムで作る収納テクニックを、収納王子コジマジックさんが伝授するこの連載。今回は、ペーパーファスナーとプラかごを使った吊り戸棚の収納方法を紹介します。

収納王子コジマジックより

書類整理に使うペーパーファスナーでラベリング、取っ手付きのプラカゴの穴に差し込めば、乾麺やスナック菓子の保管に便利な小分け収納になります! 吊り戸棚の収納にもピッタリ。取り出す頻度が高い物から順に下に入れると便利ですよ。

材料

取っ手が付いたプラかごとペーパーファスナーを用意します

・取っ手が付いたプラかご……収納するスペースに合わせたものを数個
・ペーパーファスナー……1袋(今回は30本入りを使用)

プラかごは、前面にも穴が開いているものを購入します

100円ショップ売り場には、さまざまなサイズや色、種類のプラかごが販売されています。今回は、前面に取っ手が付いたものを使用しました。また、取っ手が付いたプラかごの中には、前面に穴が開いておらず、フラットなものもあるようです。今回はプラかごの網目を利用するので、前面にも穴が開いているか確認しましょう。

ファイル不要で書類を綴(と)じられる「ペーパーファスナー」

「ペーパーファスナー」は、ファイル不要で2穴書類を綴(と)じられる文房具。プラスチック製のファスナーの両端をとじ穴に差し込めば、簡単にファイリングすることができるというものです。

制作開始

コジマジックさんは連載の初回で語った「片付けるために一番大事なこと」にて、片付けで物を分別する際に、「自分が『使っている』か『使っていないか』という事実のみで分けることが大切」と指摘しています。筆者宅のキッチンには、「使っているものと使っていないもの」が混在する引き出しがありました。毎日のように使う「お弁当作り用品」と、数カ月に一度くらいしか使わない「お菓子作り用品」が一緒になっていたのです。改めて引き出しを確認してみると、あまり使わないお菓子作り用のアイテムが引き出しの半分を占めていることに気がつきました。

よく使うものと、あまり使わないものが混在している引き出し

そこで、使用頻度が少ないお菓子作り用品を引き出しから吊り戸棚の上段に移動させることにしました。引き出しの中でごちゃごちゃになっていたお菓子作り用品を分類します。ペーパーファスナーの見出しスペースに、油性ペンで「ケーキ型」「タルト型」と記入しました。

見出しスペースにかごに入れるものを記入します

続いて、プラかごの穴にペーパーファスナーを差し込みます。

ペーパーファスナーの先端を差し込みます

ペーパーファスナーは、プラかごの穴にしっかりと入りました。サイズもぴったりなので、たるんだり、外れることもありません。ペーパーファスナーはさまざまなカラーのものが入っているので、「乾麺は赤」「お菓子は黄色」など、アイテムごとにカラーで分類すると分かりやすいかもしれませんね。

外れることなく、しっかりとペーパーファスナーを付けることができました

早速、吊り戸棚に収納

分類したアイテムを吊り戸棚に収納してみましょう。これまで筆者宅の吊り戸棚は、ラップ類や水筒、コーヒーメーカーなどを収納していました。一応、空き箱などを再利用して「整理整頓しているつもり」なのですが、写真で確認してみると、かなり空いたスペースがあることが分かります。

実践前)吊り戸棚 かなりムダなスペースがあります

吊り戸棚を整理し、上の段に使用頻度の低いお菓子作り用品を収納しました。下段のラップ類のスペースは縮小させ(100円ショップで販売しているMDF板と木材でラップ収納スペースを作成)、空いたスペースによく使う食品類を入れたプラかごを入れました。

実践後)実践前と比べると、全体的にすっきりした印象です

少し高い位置に収納されていますが、取っ手があるのでプラかごの取り出しもスムーズです。片手で出し入れできるのはとても助かりますね。

取り出す際もスムーズ

まとめ

吊り戸棚に収納したのはいいれど、高いところにしまったら、手に取るのが億劫(おっくう)になってしまうという経験はないでしょうか? しかし、今回使用したプラかごは取っ手付き。取り出しやすいことに加え、ペーパーファスナーでラベリングされているため、何が収納されているのかすぐ分かるのもいいと思いました。吊り戸棚のほか、食器棚の上の段なども、有効活用できそうですね。

今回、ペーパーファスナーを取っ手付きのプラかごに付けましたが、取っ手が付いていない普通のプラかごでも使用できます。

取っ手が付いていないプラかごにも使用可能

プラスチック製で耐水性もあるので、キッチンのほか、水に濡れることもある洗面所の整理整頓などにも適しているのではないでしょうか。カラフルな色なので、子ども部屋の収納にもいいかもしれません。プラかごとセットで用意しておくと、何かと整理整頓に役立ちそうだと感じました。

切ったり貼ったりという作業も必要なく簡単にできるキッチン収納。夏休み期間を利用して、子どもと一緒に「使うもの」「使わないもの」の分類に挑戦してみるのもいいかもしれませんね。ぜひ、お試しください。

※本稿の内容を実行したことによる損害や障害などのトラブルについて、執筆者および編集部は責任を負うことができません。記載内容を行う場合は、その有効性、安全性など十分に考慮いただくようお願いいたします。記載内容を参考にしていただき、ご自身の暮らしにお役立ていただけますと幸いです。

監修: 収納王子コジマジック

(日本収納検定協会 代表理事 小島弘章)
片づけ・収納・住まいに関する確かな知識と実績を持つプロフェッショナルでありながら、松竹芸能で20年の芸歴を積んだ、主婦層に圧倒的な支持を受ける男性ライフスタイル系タレントのパイオニア的存在。収納に"笑い"を取り入れたセミナーが話題となり、年間講演依頼数は200本以上。著書・監修本は累計35万部を超え、2014年12月には収納と育児・教育・育成を組み合わせた "収育"を理念として掲げた、日本収納検定協会を設立。2015年10月からは"お片づけを楽しむ検定"「収納検定」をスタートさせる。そのほか収納グッズ開発やモデルルームの収納コーディネートなど幅広く活躍。フジテレビ「ノンストップ!」(毎週木曜)にレギュラー出演中。

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