ここ数年、再び注目を集めている「怪談」。怪談イベントが各地で行われ、2025年に公開されたホラー映画『近畿地方のある場所について』は、興行収入15億円を突破するヒット。最近では、怪談は単なる“怖い話”というより、日常のモヤモヤや小さな違和感を言い当てるための語り口として楽しまれる場面も増えています。忙しさや気疲れが積み重なる今の生活の中で、「あれ……なんか変?」と感じた瞬間を怪談調でつぶやく投稿が広がり、共感の連鎖が起きやすくなっているのもその一つ。

SNSでも、誰かの“ちょっと怖い”が「わかる……」「これ私もある」と共感を呼んで話題になることが多く、怪談はむしろ自分の気持ちをそっと代弁してくれるフォーマットとして浸透しつつあります。連載『本当にあった…読者の実話怪談・奇談』は、マイナビニュース会員や読者から寄せられた「実際に体験した怪談・奇談」をもとに4コマ漫画化。背筋が寒くなる瞬間、誰にも信じてもらえないような不思議な出来事を“物語”として再現します(一部変更の可能性あり)。今回お届けするのは、「引越し先にあった落書き」の体験談。

読者の“ぞっとする”体験談「引越し先にあった落書き」

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    読者の“ぞっとする”体験談「引越し先にあった落書き」

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大学進学を機に、初めての一人暮らしを始めた男性。「よーし、荷物片づけるか」と押入れを開けた瞬間、壁に古い落書きのようなものがあることに気づく。

よく分からない絵と、走り書きされた数字。気にも留めず見ていたが、ふとその数字に目がとまった。

「今日!? 今日だ……」

“引っ越してきたその日”と同じ日付が、なぜか古びた壁に残されていた。誰が、いつ、何のために書いたのか……答えはどこにもない。

大学進学や就職で一人暮らしを始める若者が増え、空き家や賃貸住宅など“誰かが住んだ後の空間”に入居するケースが一般的となった。

押入れや壁、備え付けの家具などに残された痕跡は、たいていは前の住人が何気なく残したものにすぎない。ただ、意味のわからない数字や文字が残されていた場合、そこに“意図”を見出してしまうのも人間の自然な反応だ。

生活の気配が消え、記憶だけが薄く残る空き部屋。それは、見知らぬ誰かが過ごした時間の“影”でもある。新しい住人がその影に触れたとき、日常の空間がふと怪談へと変わる――そんな瞬間が、実際の暮らしの中には潜んでいる。


怪談は単なる“怖い話”にとどまらず、日常の不安や人間関係の機微を映し出す鏡でもあります。近年はSNSで誰もが身近な「小さな怪談」を共有できるようになり、怖さよりも“共感”が広がる場面が増えました。今後も、私たちの生活の中に潜むささやかな違和感や心の揺れを、怪談というフィルターを通して見つめ直す機会が増えていくのかもしれません。

調査時期: 2025年7月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート