日本語で「手を合わせる」と言えば、普通私たちは神社の参拝のときやお寺、お墓に参るとき誰もがする例の「合掌(祈り)のポーズ」を思い出しますよね。でも英語ではこれってどんな意味になるんだろう? 日本語と同じ「祈り」にまつわる言葉? それとも……?

Put your hands together and give it up for ~.

皆さんはこんな言い回し、聞いことありませんか?

ストレートに訳せば「~の為に手を合わせ、そしてそれをギブアップしなさい(あきらめなさい)」とまーこんな感じ。で、「手を合わせる」を「祈りのポーズ」と考えるなら、「合掌しなさい、そして邪念や欲望を捨てなさい。」なんてあたかも聖書に出てきそうな、ありがた~い教えと取れないこともないけれど……でも残念。これでは不正解です。

そこで皆さん、次のことをやってみてください。

Step1 : 手を開いた状態で、両手を前に出す

Step2 : 手のひらと手のひらを合わせる
※これが"put your hands together"の状態

Step3 : 合わせた手のひらを今度は離す
※これが合わせた状態をあきらめる(離す)、つまり"give it up"の状態

Step4 : 合わせる、離すを何度か繰り返す

勘のいい人ならここまでくれば「あーなるほど!!、そういうことか!!」ともうお分かりのはず。でも「まだ分からない!!」と言う人は、この繰り返しをもっと速めてみてください。そして手を合わせるときにちょっとだけ「パチッパチッ」と音を立ててやってみてください。

どうです? もう分かりましたよね……そうこの表現が意味するのは「~に拍手を」ってこと。手のひらを合わせ、そして離す。その反復を素早く音を立ててやれば、それはまさしく「拍手」です。

「~さんに拍手を」と言うことでは、

Clap your hands for ~.
Give an applause for ~/Give a round of applause for ~

なんていうのは昔から使われ続けた表現で今でも現役。でも現在一番よく使われるものと言えば今回の"Put your hands together and give it up for ~."なんです。

これは数年前"Black Entertainment Channel"というテレビ局で使われ始めたのがあっという間に全米を席巻。今では英語圏の国で「拍手といえば、これ」と言うぐらい使われている、正に旬な表現なんです。

ただし「「拍手」にこれ全部はちょっと長すぎだろう!?」と感じたんでしょう。今ではこれを2分割した、!Put your hand together for ~.!と"Give it up for ~."という前半タイプと後半タイプの2つのショートバージョンがもっぱら使われてます。

最近ではこれらに加え"Let's make some noise for ~.(~の為に少し音を立てよう(うるさくしよう)"なんて言い方もちらほら聞きますが、勢い的には"Put your hand together for ~."と"Give it up for ~."の独壇場といったところ。映画やテレビ番組でも大変よく使われている表現です。是非覚えておいてください。

ではまた次回。

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