食べることは生きる上で欠かせないこと。ですが、現代人は必要以上の栄養を取り込んで、食べることが逆に不健康を招いているケースは少なくありません。「月曜断食」を提唱する関口賢さんがアップデートした最新版の、誰でも簡単に痩せて健康になれるメソッドを紹介する書籍「10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活」(日本文芸社)から、一部を抜粋してご紹介します。

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「1食につき、自分の適正量ってどれくらいなの?」

そんな疑問が浮かんだかもしれません。本来、胃の大きさは握りこぶし2つ分くらいしかありません。でも、普通に売られているお弁当もレストランの一人前も、こぶし2つ分以上はありますよね。それらをペロリと平らげることができるのは、 胃が伸び縮みする臓器だからです。こぶし2つ分を超える食べ物が入ってきたときは、最大で2リットルが入る大きさくらいまで胃は膨らむことができます。

毎食のようにたくさんの量を食べている人は、胃を大きくするトレーニングをしているのと同じこと。食事のたびに胃は引き伸ばされ、どんどん伸びがよくなっていき、より多くの食べ物を収納できるし、食べても満足できなくなっていってしまうのです。

「私、たくさん食べないと満足できない人なんです」

という方がいますが、たくさん食べないと満足できない自分を生み出したのは、毎食のようにたくさん食べた自分自身なのです。

以前、大食いを仕事にしている方の鍼灸治療を担当していたことがありますが、やはり、ある程度の量を毎日食べ続けていないと、テレビ番組で食べるような量を完食するのは難しいと言っていました。 裏返せば、 胃の大きさは毎日の習慣によって変えられるということです。

ここでひとつ質問です。最近、自分のお腹が、グゥ〜と鳴る音を聞きましたか? お腹が鳴るのは空腹のせいではなく、胃に残った食べ物の細かいカスなどを押し出すために胃が収縮するからとも言われています。胃のなかをキレイにして、次の食べ物が入ってくる準備をしているというわけです。

最近、お腹が鳴っているのを聞いていないという人は、胃のなかが空っぽになるタイミングがないともいえます。すると、胃のなかには常に食べ物がある状態となり、いわば、食料倉庫のようになってしまっているのです。

ここでひとつ質問です。最近、自分のお腹が、グゥ〜と鳴る音を聞きましたか? お腹が鳴るのは空腹のせいではなく、胃に残った食べ物の細かいカスなどを押し出すために胃が収縮するからとも言われています。胃のなかをキレイにして、次の食べ物が入ってくる準備をしているというわけです。

最近、お腹が鳴っているのを聞いていないという人は、胃のなかが空っぽになるタイミングがないともいえます。すると、胃のなかには常に食べ物がある状態となり、いわば、食料倉庫のようになってしまっているのです。

胃は、食べ物が入ってくると胃液や消化酵素が分泌されて、食べたものを消化します。消化されてドロドロのお粥状になると小腸へと送られるわけですが、風船のように膨らむことのできる胃とは違い小腸の管はそこまで大きくはないので、胃で消化されたものはちょっとずつ時間をかけて小腸へと運ばれます。

大量に食べれば、その分、胃のなかに食べた物が残る時間も長くなります。お腹がグゥ〜と鳴る暇もなく次の食事が送り込まれてくれば、さらに胃には食べた物が溜まっていき、食料倉庫のように常に消化された食べ物が残っている状態になってしまうのです。という名の食糧倉庫は、24時間ほぼ休みなく働かされるブラック企業のようなもの。いずれ体を壊してしまうことでしょう。ご存知のように、胃と腸は消化管というひとつの管でつながっていますから、胃が食糧倉庫になって詰まれば、 消化された食べ物が絶え間なく送られてくる腸も次第に詰まってきて、こちらも食糧倉庫化していきます。

ホースの内側に泥がついていたら水の流れが悪くなるように、胃や腸に食べ物が常に詰まっている状態では胃や腸も本来の力を十分に発揮することができなくなり、消化・吸収能力はどんどん落ちていきます。

1番目の食糧倉庫が「胃」 、2番目の食糧倉庫が「腸」、そして、この2つの倉庫もいっぱいになってしまうと、3番目の食糧倉庫「脂肪」を増やすことになります。

体に溜まった脂肪は健康をおびやかす存在になります。だからこそ、メタボリックシンドロームや生活習慣病などと診断されると、医者は「体重を落としてね」というわけですが、正確には「脂肪を落としてね」といっているのです。脂肪を落とすためには、詰まった胃腸の流れをよくして、体にもともと備わっている消化吸収システムがきちんと働くようにしなければなりません。週1夜断食で食糧倉庫化した胃腸を空にしてあげることが、消化吸収システムのメンテナンスとなります。


本連載は、 「10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活」より、一部を抜粋してご紹介しています。

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「10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活」(日本文芸社)
著者:関口賢

若い頃は痩せていたのに、年齢を重ねるにつれて太ってきたり、健康診断の数値が悪くなっていく人は多くいます。内臓脂肪によるぽっこりおなかだけでなく、生活習慣病などの病気に発展したり、最終的には寝たきりになってしまうかも。本書は、10万人以上のダイエットに貢献してきたダイエット専門鍼灸院代表の著者が、お金も時間もかからず、週1回夜に断食をするだけでダイエット効果があり、驚くほど体調もよくなって、健康診断の数値も改善し、痩せた後も食事量が勝手に正常化されてしっかり体型や体調をキープできる「週1ずぼら夜断食」を紹介しています。Amazon楽天ブックスで好評発売中。
日本文芸社 公式サイトhttps://www.nihonbungeisha.co.jp/book/b626890.html