実際に「新婚時代に家を購入」した先輩カップルにマイホーム実現までの体験談を伺う本連載。それぞれの先輩カップルの住まいづくりについて話を伺ってきましたが、今回は名残惜しくも、最後のカップルへのインタビューです。
入籍と同時に「中古マンション購入＋リノベーション」をされたYさんご夫妻。住まいづくりから2年経ち、今年めでたく赤ちゃんが誕生しました。好きなものに囲まれた温かみのある住まいが新しい家族の形に合わせて育まれています。
今回はそんなYさん夫婦に、新婚時代に住まいづくりをされたときのお話から、現在の暮らしまで詳しくお話を伺いました。
Yさんご夫婦
夫 ヒロアキさん(42)
職業：製造業
趣味：カフェ巡り、雑貨屋さん巡り妻 ユリナさん(33)
職業：アパレル販売員
好きなこと：お菓子づくり、編み物、服づくり、カフェ巡り、雑貨屋さん巡り
Instagram：https://www.instagram.com/yurina_1230/
――落ち着く雰囲気の素敵なお住まいですね。まずは簡単に住まいについて教えてください。
ユリナさん：名古屋で当時築28年のマンションを購入し、リノベーションしました。二人ともカフェ巡りが好きなのですが、名古屋市内にある二人のお気に入りの喫茶店のような、落ち着いたほっとできる空間を目指しました。
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before
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after
――お気に入りの場所とこだわったポイントを教えてください。
ヒロアキさん：こだわりはたくさんあるのですが、コンセプトをしっかり反映できたところが一番大きなポイントかなと思っています。思い出の喫茶店をイメージして住まいづくりをしたのですが、設計担当の方が実際にその喫茶店に足を運んで、雰囲気をくみ取ってくれました。
ユリナさん：内装で使っている木がラワンの素材だったことなど、具体的な素材を教えてくれて、それも参考にしながら住まいのデザインを決めていきました。
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お気に入りの喫茶店のような落ち着く印象
ユリナさん：玄関は、絶対大きな木製の鏡を置きたくて、そこから発想を広げてショップの試着室をイメージして作りました。
ヒロアキさん：広くとってモルタルで仕上げ、ラグを置いて姿見を置いてゆったりとした作りにしました。
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天井にはアイアンバーを設置。コート掛けとしても活用する予定だったが今はドライフラワーを飾っている
ユリナさん：玄関の裏を回ると洗面があります。住まいづくりがコロナ禍だったこともあり、最初は玄関と脱衣所で洗面が2つある案をご提案をいただいたんです。将来犬を飼いたいということもあって、玄関に洗面があると便利だなと思ってました。
ヒロアキさん：そこからデザイナーさんと話して、家の中央に洗面を置く案をいただいて、『これすごくいいね』となりました。玄関からもアクセスしやすく、帰宅してすぐ手を洗えるのがいい。
ユリナさん：うんうん。脱衣所と洗面が同じ空間にある家にしか住んだことがなかったので少し心配でしたが、お風呂場からも近いので動線的にも便利でした。
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鏡は海外から取り寄せたこだわりの一品。漆喰風の塗装を施した印象的な洗面
ユリナさん：実は家事が楽になるかはそこまで意識していなかったのですが、デザイナーさんがよく考えてくれました。脱衣所についていて便利だったのは、壁から伸ばして洗濯物が干せるワイヤーロープです。これも提案してもらったのですがおすすめです。
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pid 4M 室内物干しワイヤー
ユリナさん：キッチンでは食器棚がお気に入りです。ガラスの食器棚を設置したかったのですが、造作だと予算に合わず、自分たちで探すことにしました。
ヒロアキさん：家のテイストと家具のバランスをどう合わせるかについては担当の方にも気を付けていただきました。
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キッチンの食器棚はオークションで購入。造作よりコストを抑えることができた
――バランスをとるのは難しいと思うのですが、意識していることはありましたか?
ユリナさん：意識していたのは色づかいでしょうか。内装はラワンやステンレスを使っていて、家具はウォールナット系を選んでいたので統一感が出たかなと思います。
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キッチンはステンレスの質感が魅力的なサンワカンパニーのグラッド45をチョイス
――たしかに色の統一感を感じますね。リビングダイニングでのこだわりはありますか?
ヒロアキさん：リビングダイニングは広さを意識したのと、飾り棚がポイントです。一番のお気に入りスポットです。
ユリナさん：二人でよくピンタレストで海外のお部屋を見ていたのですが、主人が素敵な飾り棚を見つけて、こういうの欲しいねとデザイナーさんに相談して実現しました。
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飾り棚にはお気に入りの雑貨が並ぶ。飾り棚に合うものを探したくなるそう
ヒロアキさん：最初は雑貨屋さんで手に入れたビンテージの雑貨などを飾っていたのですが、子供が生まれてからは絵本を並べています。
ユリナさん：夫婦だけの時とはまた違う雰囲気になりました。絵本は表紙を見せるように並べています。そのうちおもちゃが占領しはじめるかな(笑)
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二人で買ったというビンテージの雑貨が並ぶ
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最近の飾り棚には絵本が飾られている
――バージョン2という感じですね！変化が楽しみです。その他のこだわりはどうですか?
ヒロアキさん：二人とも服好きで量も多いので、クローゼットを大きくとりたくて、ファミリークローゼットを作りました。寝室からも子供部屋からもアクセスしやすいようにウォークスルーの形にしました。
ユリナさん：ここもショップのイメージで作っていて、ロングコートやワンピースも折らずにかけられるように長物スペースも設けました。あらかじめ置きたい服をイメージして設計したのが良かったです。
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ファミリークローゼットは稼働棚とハンガーラックでたっぷり服が収納できる
ヒロアキさん：うん。あと、キッチン横に小さめの書斎をつくりました。開閉式の室内窓を設置したのもポイントで、南向きで明るいキッチンから光が入るようにしました。
ユリナさん：書斎には本や書類を置いていて、主人のワークスペースになるかなと思っていたんですが、今後はみんなの勉強部屋だったり趣味部屋だったり、籠もって楽しむスペースにしたいなと思っています。
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キッチン横に設けた書斎は、あえてミニマムサイズに。本や書類のほか、ミシンや手作りのアイテムを置いている。
――こだわりを感じる素敵な住まいです！マイホームはいつから考えましたか?
ユリナさん：入籍をまたいで半年ほどは賃貸に住んでいたのですが、結婚して2カ月後には住まいづくりをスタートしました。
ヒロアキさん：結婚してすぐこのまま賃貸にお金を払い続けるのはもったいないね、という話しになり、どうせ買うなら早い方がいい！と、マイホームに向けて動き出しました。
――中古マンション購入＋リノベーションに決めたきっかけはなんですか?
ヒロアキさん：僕はマンションにずっと住んでいたからか、一軒家がいいなという想いはなくて、マンションの便利さは残しつつ、自分の好きなように間取りや内装を決められるリノベーションに行きつきました。テレビなどで触れる機会もあり、リノベ済みマンションに住んだことがあったので、もともと興味がありました。
ユリナさん：私は実家が戸建てだったので、最初は戸建てもありかなと思っていたんですが、1フロアで十分だと思ったのと、都心に住むことも考慮してマンションがいいねというのが一致しました。二人とも古いものが好きだったこともあって、新築マンションの洗練された雰囲気が私たちとはちょっと違うかなというのもありました。
ヒロアキさん：そうだね。二人で新築に住むイメージが湧かなくて、最終的にリノベーション一択でした。あとは年齢的にもローン額を抑えたくて、中古マンションの方がコストを抑えられるというのもありました。
ユリナさん：コロナ禍だったので結婚式をまだ挙げていなくて、その代わりに住まいづくりをした感じです。
ヒロアキさん：リノベーション会社は調べて一番に出てきた「リノベる。」に行ってみようと相談会に参加して、中古マンションの不安なども教えていただいて、そのままお願いすることにしました。
ユリナさん：私たちは当時築28年の中古マンションを購入したのですが、築20年をすぎると資産価値が約半値に下がり、築30年以降は安定すると教えてもらいました。
ヒロアキさん：あとは築42年より新しければ新耐震基準の建物だと教えてもらって、耐震面でも問題ないかなと思いました。内装はリノベをして住みやすくできるので、コストを抑えながら自分たちに合った住まいづくりをしようとなりました。
――アイデアもたくさん出てきたんじゃないかと思いますが、住まいづくりは楽しかったですか?
ユリナさん：めちゃくちゃ楽しかったです! ピンタレストやインスタグラムを活用して海外のリノベ事例を一緒に見たり、マイホームアカウントをみたり、雑誌を買ってみたり、リサーチするのも楽しかったです。
ヒロアキさん：僕も楽しかったです。結構悩んだので大変だったなとも思うのですが、たくさんリサーチして、たくさん悩んだので仕上がりが楽しみでした。
――お二人の住まいに対するこだわりを感じました!
とはいえ初めてのマイホーム。不安があったり、思いがけないこともあったのではないでしょうか?
後編では、住まいづくりの不安や思いがけなかったこと、新婚カップルへのアドバイスなど、詳しくお伺いしたいと思います。
■DATE
中古マンション購入＋リノベーション
完工時築年数：築28年
面積：74.43㎡
間取り：3LDK→2LDK＋WIC+書斎
エリア：愛知県名古屋市
施工：リノベる。
