「社会人になってから確実に太ってきているけど、忙しくてなかなか運動をする時間も気力もない……」。そんなビジネスマンの方々へ向けて、オススメのトレーニング方法や食事についてなど、さまざまな情報を動画付きでお届けする本連載。

今回のテーマは、「パーソナルトレーニング体験記・胸トレ編」。運動不足の若手ビジネスマンが実際にパーソナルトレーニングを体験した様子を、複数回にわたってご紹介します。

  • 「社会人になってからというもの徐々に、そして確実に太ってきている……」そんな悩みを抱える若手ビジネスマンのオジー氏に、胸トレのやり方を教えました! (動画は記事の最後にあります)


こんにちは! パーソナルトレーナーの片岡です。

前回の記事では、パーソナルトレーニングで重視する「カウンセリング」についてご紹介いたしましたが、今回からは実践編をお届けします。

腹を凹ますにはまず胸トレ!?

私は年間2,000本以上のトレーニング指導を経験していますが、その中でトレーニングの目的として最も多く聞くのが「腹を凹ます」ことです。それだけ多くの方が悩んでいるというわけですね。

では、実際に「腹を凹ます」ためにはまず何が必要なのでしょうか。腹筋をひたすら鍛えること? シックスパッド? 腹筋ローラー?

全てNOです。

最も優先すべきことは、全体の体脂肪を落とすこと。すなわち、食事管理と基礎代謝を高めるトレーニングです。

どれだけ腹筋運動を行なったとしても、食生活が変わらなければ腹は凹みません。そして、体脂肪を減らすためには、運動で消費するエネルギーよりも日々の活動で消費するエネルギーが重要です。それがすなわち基礎代謝!

基礎代謝を高めるには、「筋肉量を増やす」ことが重要。お腹周りの筋肉は非常に少なく、増やそうと思ってもなかなか増やせるものではありません。そこで、最も筋肉量が多く、増やしやすい部位を優先的に鍛えます。それが、「胸・背中・脚」です!

初心者の方にまず勧めたいのが「胸トレ」です。なぜオススメなのか、その理由は下記の3つです。

・他の部位のトレーニングに比べてフォームを習得しやすい
・効いているかどうか効果を感じやすい
・体型に変化が出やすい

例えば、今回動画で紹介するのは「ベンチプレス」ですが、この種目は仰向けになって行うため、比較的簡単でフォームも覚えやすいです(細かな部分を意識することも大切ですが)。

他の部位のトレーニングに比べてフォームを習得しやすい理由として、胸は自分の目で確認しやすい部位だからという点も挙げられます。背中などは自分の目で確認しにくい箇所なので、難易度が上がります。

また、胸の筋肉(大胸筋)のトレーニングは、肩と肘の関節のみ意識すれば、対象部位に負荷をかけやすいのです。脚のトレーニングの場合は、股関節の柔軟性によっては筋肉より関節に負荷がかかることも。

そして何よりも、胸の筋肉は見た目に変化が出やすいのです。ベンチプレスを週1回ペースで3カ月続けることで、上半身の厚みは確実に出てきます。見た目の変化がわかりやすいとモチベーションも上がりやすいですよね。

ベンチプレスのポイントを解説!

それでは具体的に「ベンチプレス」のトレーニング方法を解説していきましょう。

手順と注意点は以下の通り。
1. フラットベンチに仰向けに寝る。両足は床に、お尻と肩はベンチにつける。
2. ラックに乗っているバーの真下に目線がくるように自分の位置を調整する。
3. バーに入っている線に小指が引っかかる程度の幅で握る(約80cm幅)。
4. バーをラックから外し、胸の真上にセットする。ここがスタートポジション。
5. バーを胸の真ん中にタッチするまでゆっくり降ろす。
6. スタートポジションに戻す。
7. 5,6を繰り返す。
※手首は返さず真っ直ぐになるようにバーを握りましょう
※バーを上げ下げする際に、胸の上でバウンドさせたり反動を使うのはNG

  • 「両足」「肩」「お尻」が床やベンチにしっかり接地した状態で行うのが基本

  • バーの握り幅は約80cm。バーに入っている線の少し内側に小指の位置を合わせて握ってみましょう

  • バーはしっかり胸につくまで降ろさなければ効果が低下してしまうので要注意

それでは、運動不足のビジネスマン代表・オジー氏が実際に「ベンチプレス」に挑戦している様子を動画でご覧ください! 皆様のご参考になれば幸いです。