正解は(イ)の「水素を安全かつ効率よく貯蔵・輸送できるようになる可能性がある」
A. (イ)水素を安全かつ効率よく貯蔵・輸送できるようになる可能性がある
-

燃料電池車に水素を補給する水素ステーション。水素ステーションにはその場で水素を製造するオンサイト方式のものと工場などで製造された水素を輸送してきて貯蔵するオフサイト方式があります。オフサイト方式のほうがコスト面では有利ですが、輸送・貯蔵の問題が生じます
前述のとおり、金属有機構造体は内部に多数の孔が空いている構造になっており、この孔に分子(主としてガス分子)を吸着させることができます。
ガス分子の吸着は、水素に対しても行えます。これを利用した吸着水素貯蔵は、一般的な高圧ガス貯蔵よりも安全で、高密度にすることができるため、同じ圧力条件下ではタンクの体積当たりの水素量を大きくすることができ、同じ水素量であればタンクの圧力を下げることができます。これが水素の安全かつ効率のよい貯蔵・輸送につながると期待されています。
ただし、金属有機構造体を水素の貯蔵・輸送に利用するにあたっては、以下のような課題があります。
- 常温での貯蔵性能が十分ではないことが多い
- 体積あたりの貯蔵量を伸ばすために吸着材として成形する必要があるが、それに伴って性能が低下しやすい
- 吸着時の発熱で吸着量が落ち、放出時は温度低下で放出が鈍るため、温度マネジメントが必要
- 水素に含まれる不純物によって吸着材が劣化したり目詰まりが起きたりする
これに加えてコストや品質管理の問題もあります。現在、こういった課題を解決するべく、研究・開発が続けられています。
いかがでしたか? それでは次回のクイズをお楽しみに!