寒い時期の就活に欠かせないコートを選ぶ際、真っ先に思い浮かぶ色は黒・紺・グレーなど落ち着いたものではないでしょうか。女性の場合、トレンチ型のベージュ系コートも許容内ですよね。ダークカラーのスーツに合わせるコートという意味では、色選びはイメージしやすいかもしれません。
とはいえ、「素材選び」や「コートのサイズ感」などについてはショップで試着する際に迷うこともあるのではないでしょうか。
世間の常識:コートを着た途端、だらしない感じ、派手な印象にならないものを選ぶ
「だらしない感じ」や「派手な印象」の境界を言葉で定義することが試着のうえで大切です。「就活スーツのセルフメンテナンス」について、『毎朝、迷わない! ユニクロ&ツープライススーツの上手な使い方』(WAVE出版)の著者が解説します。
持ち運びのスムーズさを検討した素材選び
素材感から見たとき、ビジネスコートは大きく2種類に分類されます。メルトンと呼ばれるウールをフェルト状にした生地感のもの。もしくはナイロンやポリエステルといった化学繊維で防寒性を高めたもの。
メルトン生地の方がエレガントに見えますが、ビジネスマナーを考えて化学繊維のものを選ぶケースが多いのです。会社訪問や面接では、「建物に入る前にコートを脱ぐ」ことがマナーですが、このとき、厚手なコートは持ち運びする際、邪魔になりやすいからです。
例えば、取り外し可能なライナーと呼ばれる中綿があるものを選べば、薄手のものでも「持ち運び」「防寒性」ができます。また、メルトン素材が絶対にNGではありません。
大切なことは、コートは「折り畳み持ち運ぶ」というシミュレーションをした上で選ぶということです。
体形で変える! コートお直しの工夫
ジャケットの上に羽織るため、ビジネスコートはジャケットの着丈より長いものを選ぶということはイメージしやすいことでしょう。ただ袖丈については迷われる方もいるのではないでしょうか。
本来ジャケットが隠れる程度、また同時に、手首の付け根はキチンと見えるという基準があります。ただ、身長と比較してガッチリした体型の方が横幅に合わせコートを選ぶ際、袖丈が明らかに長すぎるという人を見かけます。
このとき、店員さんに「コートの袖詰め」を相談しましょう。コート袖にベルトのようなデザインが付いていたとしても、そのベルト自体を移動させてお直しが可能です。ショップによってお直し料金は異なりますが、3,000円程度でできるはず。
ビジネスコートのだらしない感じを避けるには、素材感と袖丈に気を配りましょう。